もしかしたら、クレディスイスという銀行が無くなるかもしれない。経営不安が広がる同行だが、すでに自力での再建は難しいところまで来ているようだ。スイスにはこのクレディスイス銀行とUBSという2大銀行がある。UBSとクレディの資産規模(2021年末)は世界の銀行で34位と45位で、いずれも富裕層向けの運用に強みを持つ銀行として名高いのだが、それまで強固に築いてきたスイスの秘匿性の高い経営がアメリカの要求によりほころび始め、徐々にその地位が揺らぎ始めている。ウクライナ戦争で、ロシアの富裕層の口座が凍結されてたりしているのである。どのような時にも安全だとみなされてきたスイスの銀行口座が世界の富裕層から懐疑的に思われ始めているのである。そのような中で、スイス中銀などの仲介で、大手2行の統合、事実上のUBSによるクレディスイスの吸収交渉が開始されたようだ。(くちなし亭、2023.03.19)
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