有楽町・東京国際フォーラム内にある喫茶店は、ヨーロピアン調の豪華な雰囲気であった。そこで私は榎本さんの授乳フェチの話を長々と聞いていたのだから、ときどきシュールな感覚に襲われた。

 

しかし、本当に世の中には、いろいろな人がいるものだ。周囲で澄ました顔してコーヒーを飲んでいる人たちも、ひと皮剥けば何が飛び出してくるかわからない。

思わず「あの人は○○フェチかもね」などと妄想してしまった。榎本さんだって外見だけで判断すれば、ごく普通のサラリーマンである。

街のいたる所で見かけられる、疲労感を漂わせた中年男のひとりである。それが・・・。

 

「いまはどうやって、あっちのほうを処理しているんですか?」と私は訊いた。

 

「もう直接見るのは諦めちゃったので、育児雑誌に切り換えているんです」

 

「育児雑誌?普通の母親向けのものですか?」

 

「ええ。母乳の与え方とか、オッパイのすべてとか、そういう記事があるわけです。いまはそういうのにも授乳の写真は出てこなくなっちゃったんだけど、古い雑誌をいっぱい保管してあるし。それから、10年前のテレビ番組の育児シリーズも母乳を与えるシーンがあって、それを録画したビデオを持っているんで、いまはだいたいそれらを見ながらオナニーしてるわけです。ときどき国会図書館に行って、古い雑誌の授乳写真を探してコピーしていますけど」

 

「努力しているんですねえ・・・」

 

「簡単な方法もありますよ、いまは。僕みたいなのが増えてきたからかもしれないけど、地下に潜って、母乳マニアっていうのが一般的になってきてて、オッパイを搾るシーンとか、子どもに乳を与えるシーンとか、それ専門のビデオ屋があるんですよ」

 

「母乳マニア専門の風俗店なんかもあるんですか?」

 

「あります、あります。僕が知っているのでは、鴬谷に一軒あります。母乳プレイっていって、自分が赤ちゃんの恰好をして、オムツまでつけるんですけど、それで本当の女性に母乳を飲ませてもらうコースがあるんです。だいたい1時間35,000円くらいです。僕は情報だけで、実際に行ったことはありません。風俗は純粋なものを体験できないし、高いしね」

 

そういうところに通う男たちの中には、かつての榎本さんのように妻や恋人を持つ人も当然いるだろう。やはりノーマルなセックスのときは、勃起不全や射精不全に苛まれているのだろうか。本当の性癖を隠されているであろう女性たちは、どういう考えや感情を抱いているのだろうか。

 

ちなみに榎本さんは、もはや生身の女性とセックスする気はないという。マスターベーションだけで十分満足しているそうだ。それにあいかわらず精神状態は悪くて、薬を大量に飲んでいるので、年齢と共に性欲が著しく低下してきている。したがって、勃起不全や射精不全という病気を解消する必要性をぜんぜん感じていない。

 

それはそれで本人の選択であるから、他人がとやかく言うことではない。性的幻想に浸りながら生きていくことが彼の本望なのだろう。

 

私はどうしても彼に訊きたいことを切り出せずにいた。

 

「いま、お母さんは元気ですか?」

 

「昨年から老人ホームにいるんです」

 

「そうですか。それは淋しいですね。恋しくて甘えたくなったりしないんですか?」

 

「いまはないです。物理的に会うのが不可能になったし、老人ホームに入ったことで吹っ切れましたよね。ほとんど親子間の連絡もないし。だから精神的には解放されて、結婚とか子供のことを考えなくても済むようになりました」

 

「そうですか・・・。授乳フェチに母親との関係が影響しているのかなと僕は思うんです。そういうわけじゃないんですか?」

 

「う-ん、わかんないですね。でも、育児雑誌を見るんでも、やっぱり興奮の仕方が違うんです。お母さんが女の子に授乳する写真はあんまり興奮しないんです。男の子に授乳する写真がいちばん興奮する」

 

「それはやっぱり自分を投影しているんじゃないですか?」

 

「そうなのかなあ」

 

「母子相姦の経験はありますか?なければ、願望があるとか?」

私はとうとうその質問をぶつけたが、あまりにストレートすぎた。

 

「あるわけないでしょ」と彼はあっさり否定した。

「ただ、僕は母のオッパイを吸ったことがないんです。弟は母乳だったけど、僕の場合は母が体調崩したらしくて、全部人工栄養だったんです。おそらくそれで育った影響があるのかもしれない。でも、そのくらいの人ならいくらでもいて、みんな授乳フェチになっているわけじゃないのだから、ぜんぜん決定的な原因にはなりませんよ」

 

「とにかく、わからないということですね」

 

「そうです。わからないまま抱えていくしかないんです。将来わかるかもしれないけど、その頃には僕は死んでますよ」

 

こみ上げてくる感情で胸が一杯になり、こう答えるのがやっとだった。

「死んでますね、私も」

 

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