週末の度に彼がキッチリ我が家に泊まりに来ることに、割と戸惑ったりします…。
迷惑だとかそういう話ではなくて、私としてはむしろ嬉しいことなんですが。。
ストレスフルな仕事をこなす平日を経て、やっと貴重なフリータイムを得た週末、本当に私と過ごす為だけに使ってくれてしまうことに戸惑うんです…。(勿論、他に予定が入れば、ちゃんとそちらを優先させる人ではありますが)
考えてみれば、前彼のせいなんですよね、それ…
放置されることにも、自分(前彼)の都合を優先されることや、それに振り回されることにも慣れてしまって、迷いなく私との時間を選ばれると、え、大丈夫 本当にそれでいいの と思ってしまうという…
あんなに安心できる関係や時間が欲しかったのに、いざ安心を提供されると、逆に不安になるって…
これは本当なんだろうか、とか考えちゃうんですよね…
いつこの安心が覆されるのか、と身構えちゃったりもしますし。。
また来週末に来るね、と言われても、どこかで警戒している自分が居ます。
あんまり当てにしないでおこう…と、傷つかない為の心の準備をする癖が抜けません。
やれやれ…
それはさておき。。
週末、私の友人が個展を開いていたので、彼と共に行って来たんですが…。
彼が車で来ていたので、諸々の条件を考えて、車で向かいました。
渋滞に巻き込まれたりして閉館間際の駆け込みになってしまったのだけれど、作品は満喫できたし、友人とおしゃべりもそれなりに出来て、それは楽しい時間を過ごすことが出来ました
でも。
その帰り道。
本当に何の作為もなく、カーナビに任せたルートを通っていたら。。
(行きは急いでいたので高速を使い、帰りは特に急ぐ用もなかったので下道の最短ルート設定でした)
『さくらじょうすい』
という看板だったか標識だったか…が目に飛び込んで来ました。
ああ、桜上水か…と何の気なしに思って、数拍後。。
心臓が大きく跳ねた気がしました。
なんで一発で気づかなかったのか…。
自分で自分が不思議なくらいです。
まぁ、長期記憶に問題があるとしか思えないぐらい過去の出来事を忘れる能力に長けている私なので、不思議じゃないと言えば不思議じゃないんですが…。
それでも、なんで最初に目にした段階で何も思わずに居られたのか。。
それは、忘れもしない去年の1月12日に、不安と覚悟と共に降り立ち、涙と共に後にした駅でした。
一瞬のうちに、本当にたくさんのことが頭を通り過ぎて行きました。
去年のことは勿論ですが、隣で運転している彼のことも含め。
気づいた時の衝撃が大き過ぎて、頭が勝手にフル回転を始めていました。
でも結局、私は、会話の流れの中で、努めて普通に、彼に伝えました。
『去年の1月12日に来た場所だ』、と。
おそらく、彼は何のことを言っているのか、わかったと思います。
そうか、とだけ言って、普通にそれまでと変わらず、目に入る景色などの話を続けていたけれど。
それで良かったんだと思います。
そこを掘り下げられていたら、私はあっという間にその時の感情を思い出して、取り込まれていた気がするから。
彼が流してくれたから、私も何気ない話として流すことが出来た。
禊だったのかな、と思ったりもしました。
電車では2度と降り立ちたくないし、可能なら通り過ぎることもしたくない駅だけど…。(だから敢えて、記憶から削除してたのかな…)
車という別手段で、しかも、目的地でもなんでもなく、ただ通り過ぎるだけという形。
更に、1人ではなかったこと。
これでもうこの件はおしまいだよ、上書きしなさいね、と…。
穢れを祓う為に必要な儀式だったなら…。
だって、普段カーナビを使う時、最短ルート設定なんて、ほぼ選ばないんです。
下道を通るにしても、一般優先がデフォルトです。
でも、なんでかあの時、最短設定で帰ってみる と彼が言ったんですよね…。
私もなんでか、それがいいと思ったんです。
幸いにしてというか…。
前彼の実家自体はルートから外れていて、通ることはありませんでした。
週末だったから、居たかもしれませんけどね。