妊娠判定とは?

 


妊娠しているかどうかは、尿中、もしくは血中のHCGホルモン(ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン)から知ることができます。

尿検査では、検査試薬を使って陽性か陰性かを知ることができます。

血液検査では、HCGホルモン値から妊娠しているか、またその値によって妊娠継続できそうかどうかがわかります。
体外受精の場合は、胚移植をした胚の段階によって妊娠判定日の違う治療施設もあります。不妊治療情報センターが行う全国体外受精実施施設へのアンケートによると初期胚移植後は11〜14日後、胚盤胞移植後は7〜14日後で妊娠判定を行っているようでした。

 

 

 

  HCGホルモンは、赤ちゃん側が分泌する

 


妊娠を知るためのHCGホルモンは、赤ちゃん側がつくり出すホルモンで、母体がつくり出すものではありません。
HCGホルモンは、胎盤のもとになる細胞から分泌されるため、妊娠に伴って分泌されるホルモンです。
胚が子宮内膜へ潜り込みながら、勢いよく胎盤をつくりはじめるため、HCGホルモンも勢いよく分泌されるようになります。

これによって、母体の血中、尿中に排出されることから妊娠の有無がわかります。

 

 

 

  市販の妊娠検査薬を使ってもいい?

 


最近では、市販の妊娠検査薬の精度が高く、手軽に陽性か陰性かが検査できるようになってきました。
そのため、妊娠の極初期段階である妊娠4週目くらいでも、自宅で陽性または陰性を知ることもできます。

ただし、体外受精の場合、黄体ホルモン補充を行うケースが多く、特にHCG注射で黄体補充をした場合は注意が必要です。

HCGを注射したあとの血中濃度は、6時間後に最高となり、薬成分の血中濃度が半減するのは、その後30〜32時間とされています。

そのため十分に半減期を過ぎていなければ、市販の妊娠検査薬が陽性となっても、それが薬による反応か、本当に妊娠が成立したからなのかの判断がつきません。

例えば、毎日のように検査薬を試す人がいますが、早期に尿中HCGで判定した場合、妊娠していれば陽性反応は、日増しに濃く出るようになりますが、HCGが作用していただけの場合には日ごとに薄くなります。
また、子宮外妊娠や胞状奇胎などの異常妊娠でも市販の妊娠検査薬では陽性になるので、病院でしっかりとした検査を受け、正常な妊娠かどうかを確かめることが重要です。
基本的には、病院で検査をするまで穏やかに生活をしましょう。

 

 

 

  妊娠の成立

 

 

妊娠判定が陽性だった場合は、着床していると判断することができ、その1週間から10日後に血液検査と超音波検査を行い、胎嚢確認ができれば妊娠成立(臨床的妊娠)となります。

確認できなかった場合には、その1週間ほど後に再検査を行うこともありますが、血液検査でHCG値が上がっていない場合、生化学的妊娠(化学流産)となり、その後、月経が訪れます。

この生化学的妊娠とは、生化学的な反応が見られることをいい、臨床的妊娠ではなく妊娠が成立したとはいえません。