Cairo00
 現在のWindowsOSが登場するまではいろいろな過去の歴史があり、その中でも実際開発を行ってきたものの、途中で何らかの理由で開発中止や開発は終了したものの、出荷されなかったものがいくつかあります。今回はその中のOS「Cairo(カイロ)」をご紹介します。
 Cairo(カイロ)は1991年から1996年まで開発されていたマイクロソフトのプロジェクトのコードネームで、WindowsNT系のOSです。このOSはWindows4.0の後継として出荷される予定でした。
 このOSの特徴は「あなたの指先での情報」のビジョンを実現する次世代オペレーティングシステムのテクノロジーを構築するといった謳い文句で、分散コンピューティング(ネットワークを通じて各コンピュータが分割して処理を行い、全体的な処理パフォーマンスを向上させる技術)を使って素早く情報を利用できるようにするといったものでした。
Cairo01

 しかし、何らかの理由でこの製品は出荷されず、このOSの技術が後のWindowsにコンポーネントとして組み込まれていきました。
 一説によるとあのWindowsXP、実はこのOSが「Cairo」の完成形だったのでは?といったことが言われています。

XP02

 このWindowsXPの名前は、Microsoftの公式発表では「経験、体験」を意味するexperienceに由来すると言っていますが、それであれば小文字の「Windows xp」にするはずです。しかし、実際はこの「xp」という文字が実際には大文字であることと、NT系のOSは今まではバージョンや2000のように発売年号など数字を使用してきたのに、ここにきて「XP」といったアルファベットを使用したことで不自然な部分が多くあり、この「XP」という文字、似た字形のギリシア文字に置き換えると「カイロ」と読むことから、このWindowsXPこそが「Cairo」なのでは?といった一説もあります。

XP00

 また、この「カイロ」という名前は、イエス・キリストをギリシア語で短縮して表現したものだということです。そのためWindowsXPのロゴの中心には大きな十字架が埋め込んであると言われていることから、このような説も嘘ではないような感じがします。

Microsoft cairoのISOファイルは下記から入手できます。ぜひ興味のある方は試してみてください。 
 


https://archive.org/details/windowsnt4.0cairoserverbuild1130