知性を働かす黙想はすべて、身体を疲れさせます。他の種の集中して安らいだ黙想は知性に対して穏やかで、内心を労させることがなく、内的にも外的にも無理じいすることのないもので、体を疲れさせずに、むしろ休ませます。ただし、次の二つのことが起きないようにしなければなりません。第一は、体に与えるべき自然の栄養と休養を欠かしてしまうことです。栄養のことを言うのは、このような黙想に没頭する人は、ともすれば、その時間が来ても食事することを忘れてしまうことがあるからです。休養というのは、悪でないこと、つまりよいことか、またはよくも悪くもない事柄を行なって、頭脳をゆっくりとくつろがすことです。
「テレサ・ラジャディ修道女への書簡」1536年9月1日
「テレサ・ラジャディ修道女への書簡」1536年9月1日