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公教要理図解:第21図 秘跡について 堅振の秘跡のこと

2021-12-18 06:30:39 | 要理(カテキズム)
「第21図 秘跡について 堅振の秘跡のこと」『公教要理図解』ワグネル神父

◎堅振の秘蹟のこと


堅振の秘蹟とは、洗礼を授かった者の信仰を堅固にするために、聖霊と、聖霊の賜物を呼び下す秘蹟である。


聖霊の賜物は、7つある。
すなわち、叡智(上智)、明達(聡明)、超見(賢慮)、剛毅、知識、孝愛、敬畏がこれである。

(1)叡智(上智)とは、キリスト信者に対し、天主に対するすべての務め、そのなかでも祈祷、教理の研究、秘跡の受領について、神妙(しんみょう)な興味(たのしみ)を覚えさせる賜物である。

(2)明達(聡明)とは、キリスト信者の知恵に対し、天主の教え給うた真理をわきまえさせる賜物である。

(3)超見(賢慮)とは、
我等に天主の栄光を顕わし、我が救霊のために働くには、どのような方法を採らねばならぬかということを知らせる賜物である。

(4)剛毅とは
我等に対し、どのような困難、どのような障害にあっても、自分の義務を尽くさせる賜物である。

(5)知識とは
我等に対し、天主の聖旨がどのようなことであるかということを悟らせる賜物である。

(6)孝愛とは、
我等に対し、キリスト信者の義務を怠りなく尽くさせ、天主に対して善き児のように孝を尽くさせる賜物である。

(7)敬畏とは
我等に対し、天主を敬い畏れて、罪を避けさせる賜物である。


常に堅振の秘跡を授けるものは、使徒の相続者である司教である。けれども、教皇の特別の許可をもって、司祭も堅振を授けることができる


司教は、堅振の秘跡を授けなさる時に、まずこれを受ける者の上に、手を按うて聖霊の賜物を祈り求め、それから聖香油を以てその人の額に十字架を記しつつ、「我、聖父と聖子と聖霊の御名によりて汝に十字架を記し、 救霊の聖香油を以て汝を堅固にする」と唱えて、その頬を軽く打つのである。


聖香油は、司教が聖木曜日の式において聖別し、香をまぜた油である。


堅振の秘跡において油を用いる理由は、油が物を強くやわらかにするように、聖霊も堅振の秘跡を受ける者に、聖霊の賜物を豊かに与え、その霊魂を強柔にするといういうことを示すためである。


堅振の秘跡に、香を用いるのは、香の薫るように、堅振の秘跡をうけた人は、善徳をもってキリストの善き香、人々の鑑とならねばならぬという意である。


堅振の秘蹟に用いる香は、ある木から流れて出る汁であって、善き香りを出すものである。


司教が堅振の秘跡を受ける者の額に、十字架を記す理由は、すなわち、堅振を受けた者が宗教を公に守り、自分がキリスト信者であることをあらわすのを決してはばかってはならぬということを覚えさせるためである。

10
司教が堅振の秘跡を受ける者の頬を軽く打つ理由は、すなわちキリスト信者がキリストのために、艱難恥辱を凌ぐはもちろん、殺されることをも恐れてはならないということを記憶させるためである。

11
堅振の秘跡を受けようと思う者は、公教の重要な箇条、特に堅振の秘跡のことをわきまえ、聖霊の賜物を熱心に祈らねばならぬ。
また、告白して心を清めなければならぬ。しかし、聖体を受けるときと違って、大斎を守る必要はない。

12
堅振の秘跡をうけた者は、これまでよりも完全なるキリスト信者の行為をするように勤めなければならない。

13
堅振の秘跡を受けなければ、救霊ができないというわけではない。しかし、もし、怠って受けない時は罪である。また、天主の聖寵をこうむることが少なくなるから、この秘跡を受けることを決して怠ってはならぬ。

◎絵の説明

14
上段の左方には、一人の武士が槍をもって7つの頭ある龍のようなものと戦うありさまが記されてある。
そして、その意味は、我等が堅振の秘跡によって7つの罪源に打ち勝つ能力を戴くということである。

15
その右の方に書いてあるのは、一人のキリスト信者の子どもが、母親と共に、異教人の裁判所に引き出されて居るところである。
汝、キリスト教を棄てよとの知事の命令に、子どもは母親の指図に従って潔く答えるのに、
「私は決してキリスト教を棄てることができません。」と。
こんな絵をここに書いた理由は、我等が堅振の秘跡によってどのような迫害に遭っても信仰を守る能力をこうむるということを示すためである。

16
中央に書いてあるのは、使徒聖ペトロ、聖ヨハネがサマリアの信者に堅振を授けるところである。聖ペトロと聖ヨハネは、彼らに対して、聖霊の賜物を受けさせるために、彼らの上に手を按いている。聖ペトロの向こうのほうに、手に財布を持って、石段を下る者がある。彼は、名高い魔法使いのシモンという人で、あるとき、聖ペトロに金銭をささげて、「どうか、聖霊の賜物を人に授ける権利を私に分けてください」と頼んだ。
ところが、聖ペトロは、「天主のめぐみは金銭で買い求めることができない」
と言って、彼を厳しく戒めたのである。

17
この絵の上に、鳩が翼を広げて、光線を発しているところを書いてあるのは、すなわち、聖霊が堅振の秘跡を受ける者に、その賜物をくださるということを示すためである。

18
下段に書いてあるのは、一人の司教が初聖体を受けた子どもに堅振を授けているところである。
司教に先立って、霊父が堅振を受けるべき者等の名を呼んでいる。司教の次に、一人の霊父は、聖香油の容器を手に持って居る。一番後部に、一人の霊父が、堅振を受けた者の額を綿で拭って居るのである。








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