皆さま

こんにちは〜!!

 

今日はイタリアからのメルマガ

をシェアさせて頂きますね。

 

イタリアはこんな風になっているようです。

 

 

 

写真はお借りしました!

 

 

 

 ★★ 10月15日は「運命の日」!?   ★★


さて、今日10月15日は、イタリアにとって、

とても重要な日となりました。

当欄でも、すでに何度もお知らせしていますが、

イタリアでは8月始めから「グリーン・パス」制度が
始まり、

その適用範囲は、当初は、

レストラン屋内席、

ジムや屋内プールなどスポーツ施設、

スタジアム、
映画館・劇場・美術館など文化施設、

見本市会場、

病院や介護施設などの

面会から始まりました。

次に、学校・大学では教職員すべてに「グリーンパス」が義務付けられ、

大学では大学生自体も構内に入るためには
「グリーンパス」が求めらるようになりました。
また、長距離列車や飛行機や船舶などの交通機関も

グリーンパスが必要となりました。

なお、この「グリーン・パス」を取得するためには、
・コロナウイルスのワクチン接種済み証明書
・コロナに感染しすでに回復した証明書
・COVID-19検査の陰性証明書

(検査のタイプにより、48時間以内、あるいは72時間以内)
のいずれかが必要です。



このようにグリーンパスの適用範囲は徐々に拡大され、

それに背中を押される形で、

イタリアのワクチン接種率
(2回接種済み)は、

すでに接種可能人口(12才以上)の80%を超え、

1回目接種済み者は85%以上となり、
EU各国の中でも、

接種率は非常に高いレベルとなっています。

そのおかげで、これまで映画館・劇場などは定員制限がありましたが、

1週間ほど前から定員100%の入館が可能
となり、長い間クローズされていたディスコも、

定員制限はありますが、

再オープンされることとなりました。


10月12日には、早速に、ミラノのスカラ座

「セビリアの理髪師」公演、100%満席で行われました。
解禁直後にオンラインでチケット販売をしてすぐに

Sold Outになったということです。


そして、今日から、「グリーンパス」制度の「ハイライト」というべき、

最終段階に突入したのです。
イタリア中のあらゆる職場において「仕事をするために」

グリーンパスが義務化されたのです。
国や地方自治体などの公共部門はもちろん、

一般企業や事務所、商店、サービス業、自営業など民間部門で
働く人すべてがグリーンパス無しには、

仕事をすることができなくなるという、極めて厳しいルールです。

その対象は、国会議事堂に入る議員にも、

高齢者家庭で働く介護ヘルパーにも適用されます。

グリーンパスを提示出来ない人は、職場に入ることができず、

その日から即時、給与・報酬が停止されますが、
解雇されるリスクからは守られています。
職場への「グリーンパス導入」については様々な議論がありましたが、

基本的には政府と経営者団体と
主要労働組合の三者間の「正式同意」が締結されました。

その基本コンセプトは、
コロナ禍の被害からイタリア社会、

イタリア経済を守るためには、

「ワクチン接種の推進が必須」で、
そのためには、「グリーンパスの導入」こそが、

イタリア社会や経済の「再スタートには必須」
という考え方です。
「働く場の安全を守ることが」、目下、何よりも必要であり、

そのための「グリーンパス導入」を
経営者団体と労働組合間で合意したということは、

イタリアの労使間の歴史にとっても非常に意義深いことかと
思われます。


とはいえ、ワクチン接種者85%というのは、

逆をいうと15%は「ワクチン非接種者」となり、

それはイタリアの
「ワーカ-」のうち380万人にあたるとニュースでは

報道していました。
決して少ない数ではありません。

なお、ワクチン未接種者は、

グリーンパスを取得するためには、

職場に入る72時間(あるいは48時間)
以内にCovid19検査をして陰性証明書をとる必要があります。


ワクチン未接種者の経済的負担を減らすため、

イタリア政府は、Covid19検査を全国8500にのぼる提携薬局で、
特別料金15ユーロで受けられる制度を導入しました。

ところが、先週土曜に、

ローマで「職場へのグリーンパス導入反対」のかなり激しいデモがありました。
極右政党の扇動もあって、デモ隊の一部が労働組合本部へ、

押しかけ内部を荒らすという暴力行為もあり、
社会に衝撃が走りました。

また、グリーンパス導入を前にした2-3日前になって、

なんとトリエステの港湾労働者組合が、驚いたことに
40%がワクチン未接種者で、「グリーンパス反対」で、

「導入するのであれば港湾の荷下ろし作業をブロックする」と
言い出したので、これまた大きなニュースとなりました。



トリエステ港は、イタリア最大級の物流拠点で、

中でも石油タンカー到着ではヨーロッパ最大規模ということで
もしトリエステ港の機能に支障があると、

イタリアのみらずヨーロッパレベルの影響が発生することになります。
さらに、大型貨物トラック運転手もワクチン接種率が低いということで、

導入されればトラック輸送を中止する
という声もあり、物流に問題がでるのではという、不安や危惧が高まっていました。

さてさて、どうなるのかと、私まで少し不安な気持ちになっていました。
ところが、第1日目の今日、全国の港で、

多少の抗議活動はあったものの、トリエステをはじめ全体的には
どの港も特に問題なく機能しました。

物流にもまったく支障はでていません。
工場も企業も、役所も、どこも、初日ということで、

グリーンパスのチェックなどに手間取ったところも
あったようですが特に混乱はなかったということ。

 

 



ともかくは、「グリーンパス、運命の日」無事に、

かなり順調に終了したといえるでしょう。
正直、ほっとしました。

とはいえ、明日は「グリーンパス反対」の集会やデモが全国で予定されています。
今後の推移も注視していきたいと思います。

                            (編集部)