白鳥の湖 – スワンの涙

今年のサンフランシスコの春は、本当に寒い。

例年なら、この時期となると日中は暑くて、週末には近所のドロレスパークには、タンクトップや半裸の男たちが、きゃっきゃとピクニックをしているのだが、今年は皆、厚着で静かにしている。

自分も、毎日の散歩にも、厚手のジャケットを着たり、家でもユニクロのヒートテックにフリースを着ながら仕事をしている。

暖房代がかさむわ！

先々週、サンフランシスコのバレエで、久しぶりに白鳥の湖を演るということで、高いチケットを大枚叩いて、行ってきた。

今や、レストランも、ジムも、スーパーマーケットもマスクをしている人の方が少数派だが、バレエの会場は、マスク必須である。

サンフランシスコのバレエ団には、日本人のダンサーが何人か所属されていて、今回の白鳥の湖も日本人の方が出演される回に行きたかったのだが、今回はスケジュールの都合で断念。

白鳥の湖といえば、大昔に自分が東京に住んでいた頃に、渋谷のBunkamuraで観た、男だらけのマシューボーンの白鳥の湖を思い出す。

美しい体の大勢の男たちが、白鳥を演じる舞台は圧巻だったわね。

さて、今回のサンフランシスコの白鳥の湖、こちらも本当に素晴らしかった。

コロナ禍で、こういったライブで観る舞台の機会がめっきり減っていたが、今回、多少のリスクはあるものの、マスクをしてでも観に行ってよかったと思う訳で。

日本の母と妹にも、久しぶりにバレエ観てきたよ、と写真をLINEで送ると、

”白鳥の湖といえば、リトルダンサーって、映画もあったねぇ”

と、映画話に花が咲く。

あの映画も、名作だったなぁ。

日本といえば、自分の周りもかなり多くの人が、今年は日本への帰国を決めている。

近所に住むゲイ友達のK枝は、来週から２年ぶりに日本へ帰るので、コロナにかかって飛行機に乗れない等ということがないように、と家にずっと籠って生活しているという。

一人っ子のK枝なので、親御さんもきっとK枝に会えるのを楽しみにしてるはず・・。

自分も、今年は日本の親に会いに行きたいと思うが、田舎の狭いコミュニティに住んでいるから、

”あそこの家、アメリカから息子さん帰ってきてるらしいわよ”

などと、コロナ禍で近所の人から、親に嫌な顔をされるんじゃないか、と思うと、

なかなか帰ることを決められずにいる自分である・・・。

日本帰りたいな〜。いつ帰れるかな〜。

リトルダンサー（Billy Elliot)、いい映画です。
(c) BBC

開演前には、
「白鳥のカクテル」と「黒鳥のカクテル」で乾杯