潰れるということ | フクロウのひとりごと

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愛知県在住のトロンボーン吹き、作編曲家、吹奏楽指導者。
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管楽器が(だけではないでしょうが)、あるとき吹けなくなってしまうことを、つぶれるなんて言ったりします。さて、なぜ、そんなことになるのでしょうか。もし、そうなってしまったら、どうしたらいいのでしょうか。

こんばんは。
トロンボーン吹きで作編曲家、吹奏楽指導者の福見吉朗です。

 

 

 

  つぶれやすい人

 

トランペット奏者の荻原明さんが、こんなことをつぶやいておられました。
つぶれやすい人にはこんな特徴がある、と。
 

 

 

まだまだこのテーマについてツイートされていますので、興味ありましたら見てみてください。

さて、どうでしょう。

ぼくはわりとどれにも当てはまるのですよね…

 

 

  つぶれる

 

つぶれるのには、なにしろなにかキッカケがあることが多いと思います。

なにか思い当たるフシがあること…

でも、ではそこを解決したら復活することが出来るのかといったら…

必ずしもそうとは限らなかったりすると思うのです。

なにしろそれは、『原因』ではなく『キッカケ』だったりするのですから…

むしろそこにこだわっていると、いつまでも復活できない場合もあるように思います。

 

 

  やってはいけないこと

 

吹けなくなってしまったとき、いちばんやってはいけないことは何か…

それは、とにかく無理矢理に音を並べようとすることです。

吹けるはずだ、出来たはずだ、吹かなきゃならない…

まさに、頑張り屋さん、責任感が強い、負けず嫌い、ですね。

ほんとうにそういう人は、要注意だと思います。
目先の音を並べること、そればかり考えていると、

あとでその大きな大きなツケが回ってくることになります。何年も苦労します。

では、どうすればいいのか…

 

 

  あきらめる

 

とても難しく、困難なことですが…

一旦あきらめるということ。

今は出来ないんだ、出来なくなったんだ、ということを、ちゃんと認めること。

ほんとうに難しいことですが、これをしない限り、問題は大きくなっていくばかりです。

ムリして吹いたことによって身体にしみついた良くないやり方は、そう簡単には抜けません。

だから一旦あきらめて、じっくりイチから丁寧に組み立て直す。

時間をかけて。

それが、きっといちばん大切なことです。

そして、場合によってはしばらく休むことも必要なのかもしれません。

 

 

  自己肯定感

 

たとえいかなる事情があろうとも、

たとえどんなに日々努力していたとしても、

たとえ過去にはどんなことが出来ていたとしても、

今がヘタクソなのでは、残念ながら、誰一人認めてはくれません。

そういう、回りからの否定無視を受ける勇気…

「そんなに吹けなくなったのに、まだやめないの、物好きね…」などと思われても諦めない強さ…

どんなに自分で自分にクズの評価をしたとしても、それを認め、受け入れ、直視できる自己肯定感…

そういうものが、必要とされるように思います。

そして、そういう状況であっても、そこからの成長を楽しめること…

 

 

  自然なやり方を見つけること

 

そしで大切なこと…

無理矢理ではない、力ずくでもない、自然な、理にかなったやり方を見つけること。

音ひとつ出そうにも、どうやって吹いたらいいのかわからない…、そんな絶望的な状況…

よく観察して、よく考えて、じっくりゆっくり時間をかけて、休みながら…

少しでも疑問に感じたら、それを追求する姿勢。

このやり方ではうまくいかないと感じたら、後戻りする勇気。

最初から難しいことを目標に置かないこと。

ほんとうに簡単なことを、いかに自然なやり方で実現するか…

 

 

  理論をわかっていること

 

そして、そんな観察と再構築の過程で大切なこと…

どうして音が出るのか、身体をどう使ってあげるのがいいのか、

そういう理論を正しくわかっていること。

これ、ほんとうに必要なことです。

耳や感覚も大切なのですが、やっぱりそれだけでは不十分です。

正しい理論の裏付け。

そのためには、時にはレッスンを受けることも大切かもしれませんね。

 

 

  新たに始めるという意識

 

潰れてしまったり、調子が悪くなったりすると、こんなふうに考えがちです。

「今まではどんなふうに吹いていたのかな…」

そして、それを取り戻そうとする、過去の吹き方を思い出そうとする…

これ、必ずしも、いや、たいていはプラスにならないように思います。

新たに始める、新しく構築する、そんな意識がプラスになるように思います。

これまでやって来たことは、身体の中に残っています。良くも悪くも。

(だからこそ、無理を積み重ねることは絶対に避けるべきなのですが…)

だから、ムダじゃない。

その上で、新たに作るという意識。

そうすれば、以前よりむしろいいものを手に出来る可能性もあるように思います。

 

さて、あなたは調子が悪くなったり吹けなくなってしまった時、どんなやり方を取りますか。