高価なヴィンテージのTシャツやジーンズなど「古着ファッション」の需要は年々急増しており、ヴィンテージの価値を求める他、ファッションアイテムを増やす安価な方法として利用したり、環境に優しい生活を送るためなど、様々なニーズが、「古着ファッションブーム」にはあるようだ。しかし、イギリス・レスター大学の臨床微生物学者であるフリーストーン教授は「古着は病原体の温床になっている可能性がある」と指摘、古着を買った場合にやるべきことについてアドバイスしている。過去の研究によると、大腸菌や黄色ブドウ球菌、化膿レンサ球菌などの病原菌は、最大数カ月間も衣服上で生存できることが示されており、特にポリエステル生地では200日以上も生き続けることが実証されている。フリーストーン教授は、「多くの古着販売業者は、販売前に衣類を洗濯していると言っていますが、それは確実な方法であるとは限りません。そのため、古着を購入した際は必ず高温(60℃)で洗濯することをオススメします」とアドバイス、「新しく購入した古着は、60℃前後のお湯と洗剤で洗うこと。これによって衣服の汚れがきれいになるだけでなく、細菌が取り除かれ、病原体が不活性化されます。60℃以下の水では、衣服内の病原体を完全に取り除くのにはうまく機能しません。従って、高温での洗濯が不可能な場合は、洗濯消毒剤を使用して存在する細菌を殺します」と殺菌の具体的な方法についてアドバイスしている。