渋谷レコ屋⑰ | レコ屋巡りの夜

レコ屋巡りの夜

塩化ビニール(=レコード)中毒患者のトホホな日々を綴りたいと思います。
オリジナルが欲しいけど高いなら諦めます。

(さらに続き)

500円エサ箱を過ぎると、今度は離れ小島のような感じで1,000円レコ箱が4~6箱くらいあった。さすがに4桁ともなるとお値打ち感もないけど、基本的に割高感があった(今までの自分のイメージです、あくまでも)H店では安いエリアである。

 

さぁさぁさぁと、275円~500円エリアで結構な量を捕獲していたのでまだまだ出るかと期待を膨らまし被りつく。すると1,000円エリア突入数秒でこれが出てきた:

Chris Farlowe With The Hill – From Here To Mama Rosa (Polydor 24-4041) 1970年 US LP ゲート・フォールド(+歌詞の印字付きインナー・スリーブ) 未開封 1,100円

 

これまた一発でシールド(未開封品)とビニール越しに分かる逸品(ハァハァ…)。狙っていたわけではなく、まだ自分が20代のころに同じUS盤を2,000円程で買った記憶が。UKベテランR&B / ブルー・アイド・ソウル(青い目のソウル…白人ソウル歌手というこの言い方、結構な差別用語じゃないのか?世間では普通に使われているけど。ブルー・アイド・ジャズ、ブルー・アイド・ロックなんて誰も言わないし、なぜソウルだけ?)シンガーのクリス・ファーロー…私は彼が好きなんですよ。初めてこのレコを買った時から。人知れず名盤だな…思いつつ、追いかけてみると、その後に参加する Colosseum, Atomic Rooster でも素晴らしい声を聴かせる。どちらのグループにもソウル/ブルース・フィーリングを持ち込んで自分的には大好きなんですが、それがグループとあっていないと断じる評論家もいますね(特にAtomic Rooster 時代)。

 

 

 

これもゲート・フォールド・カバーなんですが、ゲート・フォールドがシールドでプレス以来一度も開かれてないのは、さすがにそそりますね(ハァハァ・・・もちろんシールドを開封するなんて野暮なことは致しません=コレクターの流儀)。

 

 

写真のとおり、ソー・カット(Saw Cut)がジャケに2つも入っていてゲンナリ。これも山崎さんは買いません(笑)。本来はUKオリジナルが欲しいところですが、USオリジナル・シールドがこの値段なら。

 

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続いて出てきたのは、これまた既に持っているこれ:

Stone The Crows Ontinuous Performance (Polydor 2391 043) 1972UK LP 1,100

 

UKのジャニスこと、マギー・ベル率いるUKブルース・ロックバンドの Stone the Crows 4枚目(最終作)である。このアルバムは1990年代中期に3,000円位で同じくUKオリジナルを買った記憶が。それも盤質ピンピンで。それが今回見つけたこのレコも盤美品でこの価格である(=検盤したので間違いない)。本当はマト違いでというのが本筋でしょうけど、私の場合マトじゃないんだよな。

 

で、今回久しぶりに30年程前に購入した同レコを棚から探して見てみればしっかり盤の表面が白く変色(=盤焼け)してやんの(ヌアアアァ!)。どピンピンで購入しても、ちゃんと管理してないとこうなりますぜ、皆さん(涙)!

 

写真に見えるこの当時のUK産インナー・スリーブ(内側に厚手の透明ビニールが貼ってあるタイプ)は、要注意。これに盤を入れっぱなしにしていると、かなりの確率で盤焼けする。自分の経験上断言しよう。どうやらこのビニールの薬剤が経年変化で盤表面に漂着し、高温多湿の&密閉状態で長い時間を掛けてレコの表面に溶けて浸み込んでいくようです。当然その途中の段階があり、完全に浸み込む前の状態は盤に白い模様が入り、その模様がベタベタしている感じ。その時に盤を洗ってやれば、その白い汚れ(=ビニール由来の薬剤?)はきれいに落ちます。とにかくUK産のインナー・スリーブは要注意です(トホホ)。

 

 

 作品的にはブルース色がかなり後退してますが、ブルース・ロック者としてこの値段は許しがたく(=そんな値段で、他の掘り師に渡したくなかった)、2枚目として購入した次第(=コレクターあるある?)。

 

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そして1,000円コーナーラストは、未だに持っていなかったこれ:

Tony McPhee ‎– The Two Sides Of Tony (T.S.) McPhee (WWA WWA 001) 1973年 UK LP 1,100

 

こちらもUKブルース・ロックでは有名なGroundhog 御大のトニー・マクフィーのソロ・アルバムである。Groundhog自体は何枚か持っているですが、このレコはジャケットがジャケットだけに、まぁ結構かなと思ってたわけです(笑)。しかしジャケットは明らかに穴あき(Die Cut)カバーで、検盤すればやはりこれもUKオリジナル。ジャケットにリングウェアと少し剥がれがあるけど、盤はこれまたきれいだし。しかも何故に1,100円?売れないからこの値段なんでしょうけど、ebayとかだと結構なお値段になってるし。

 

実際に帰って聴いてみたらトニー御大は本当にブルースが好きなんですな。プログレッシヴ・フォーク・ブルースと言えそうな1枚。持ってなかったレコだし、値段も素晴らしいしで購入決定!(もはやここまでで何枚買っているのでしょう?)

 

(次回、遂に渋谷バカ買いツアーに幕が下りる…続く)。