経済なんでも研究会

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労働力人口の 伸びが止まった!

2023-02-02 07:37:32 | 人口
◇ 人手不足の時代になる? = 総務省は31日、昨年12月の労働力調査を発表した。それによると、就業者数は前年同月より10万人増えて6716万人。失業者は15万人減って158万人に。失業率は前月と変わらず2.5%となっている。就業者の内訳は正規の労働者が4万人減る一方、非正規の労働者が35万人増えた。これはコロナ規制の解除で、宿泊や飲食サービス業の雇用が増加したことによる。

見逃せないのは、労働力人口が減少したこと。前年より4万人減って6875万人となった。労働力人口とは、就業者と失業者を足した数字。つまり働いている人と働く意欲のある人の合計だ。この労働力人口は総人口が減っているにもかかわらず、これまで増え続けてきた。たとえば2000年の労働力人口は6761万人だったから、昨年末までに114万人増加したことになる。

総人口が減り、少子高齢化が進んだため、生産年齢人口は減少し続けている。生産年齢人口というのは、15-64歳の人口。生産に携われる人たちという意味だ。2000年の生産年齢人口は8638万人だったが、21年には7450万人に減少した。ところが総人口や生産年齢人口が減少しても、労働力人口は増え続けてきた。原因は女性と高齢者が働き始めたからである。

しかし総人口が減り続ければ、女性と高齢者が頑張っても限界がある。昨年12月の数字は、その兆候である公算が大きい。その穴埋めは外国人とロボットに頼るしかないが、現状では多くは期待できそうにない。大局的にみて、日本はこれから本格的な人手不足の時代に入るのではないか。また最もおカネを使う世代である労働力人口が減ると、消費が減退する。日本経済は、またしても難題に直面するわけだ。

        ≪1日の日経平均 = 上げ +19.77円≫

        ≪2日の日経平均は? 予想 = 上げ≫

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