冬の木曽駒ヶ岳「ロープウェイで行く1月の中央アルプス最高峰♪」

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木曽駒ケ岳とは?

 木曽駒ケ岳(きそこまがたけ)は、長野県上松町・木曽町・宮田村の境界にそびえる標高2,956mの山。中央アルプスの最高峰であり、日本百名山、信州百名山、新日本百名山、花の百名山の一つ。ロープウェイは冬季も運行しているため、日帰りで3,000m近い標高の雪山登山を楽しむことが出来ます。

 難易度的には、雪山登山中級者向けとなります。雪崩・滑落・凍傷・低体温症の明確なリスクがありますのでご注意下さい。積雪期に登山をする場合には、一般的な雪山登山の装備が必要です。軽アイゼンやチェーンスパイクでは登れません(下りられなくなったり、周りに迷惑を掛ける可能性があります)。

*悪天候での雪山登山は大変危険です。 2月下旬~4月は、雪崩・滑落の危険が増大するらしいので、初心者は避けた方が良いと思われます。

・アイゼン(クランポン)12本爪
・ピッケル(アックス)必要
・ハードシェル必要
・冬山用登山靴推奨
・ワカン(スノーシュー)不要なことが多い

駐車場・アクセス

駐車場:菅の台バスセンター駐車場(300台/24時間800円)を利用。菅の台バスセンター窓口(切符売り場)は、冬季は土日祝日のみの営業となります。菅の台バスセンター窓口が開いていない場合には、バスは車内現金精算(片道830円)、ロープウェイはしらび平駅窓口で精算します。

アクセス:マイカーでのアクセスは、Googleマップ大先生に聞いて下さい。公共交通機関をご利用の方は、JR飯田線の駒ヶ根駅から、駒ヶ岳ロープウェイ駅行きのバスに乗車します。乗車時間約45分。詳しくは、中央アルプス駒ヶ岳ロープウェイのホームページを参照して下さい。

中央アルプス駒ヶ岳ロープウェイ(ライブカメラ有り):https://www.chuo-alps.com/

今回のコース

千畳敷(ロープウェイ・ホテル・トイレ)標高2,638m
↓ 70分 ↑ 60分
宝剣山荘(https://miyadakankou.co.jp/houkensansou) 標高2,867m
↓ 30分 ↑ 20分
中岳 標高2,913m
↓ 30分 ↑ 30分
木曽駒ヶ岳 標高2,956.1m

標準コースタイム 4時間00分 距離:3.9km
(ロガー測定値:3時間47分・4.0km)
*雪の状態によって、時間や難易度が変わります。

1月の木曽駒ケ岳に登ってみた♪

 2022年1月8日、冬の木曽駒ヶ岳に登るため、バス停がある「菅の台バスセンター」を目指して車を走らせた。この日は三連休の初日……。でも、冬だし、そんなに混んでいないだろうと思いつつ。


「菅の台バスセンター駐車場」

 菅の台バスセンターには、午前7時30分に到着。チケットの販売は午前7時45分からであるが、すでに長蛇の列になっていた。うん、流石は晴天の三連休。


「30分以上並びました」

 冬だからまだマシだけど、流石に人気のある山は違うな~と思いつつ、準備を整えてから列に並ぶ。ここのルールとして、ザック等を置いてバスの順番を確保することになっている。嫌なんだけど、仕方なく置いておく(盗難注意)。


「冬季の切符売り場は土日祝日のみ営業」

 チケットは通常、往復で4,200円である。ちょっと縁起が悪い数字だな……と思うのは私だけだろうか?

 なお、冬季はロープウェイ料金(往復2,540円)のみ、モンベルカード等で割引になる。今回は20%割引となり、往復で3,690円だった。


「臨時便おかわりで……」

 私がチケット購入の列に並んでいる間に、始発のバスは去って行った……。臨時便がすぐに来たが、少し手前で去って行った。マジか……と思ったけど、すぐに臨時便のおかわりが来てくれた。


「ロープウェイは密です」

 バスに揺られ、ロープウェイの駅がある「しらび平」へ行く。当然ながらバスは満員。撮影は不可能だった。

 しらび平駅へは、菅の台バスセンター駐車場から30分ほどで到着。そのままロープウェイ乗り場へ。ロープウェイも臨時便が出てくれたけど、駅で20分位は待ったと思う。当然、満員だ。本当に人数制限しているんだろうか? と、思うほどに。

*ロープウェイでは、ザックを足下に置くように指示されます。

「木曽駒ブルー!」

 空中散策を楽しむこと7分で、標高2,612mの「千畳敷」駅に到着。ホテルにカフェや売店があるため、登山用品以外は忘れても何とかなると思う。トイレだけ借りて、登山届入れに登山届を放り込んで外に出ると、見事な木曽駒ブルーがそこにあった。


「宝剣岳直下に雪崩の破断面が見えます」

 冬季は雪崩の危険があるため、神社からのトラバースルートは通行止めとなっている。2022年も、年末年始にかけて大規模な雪崩があったらしい。宝剣岳の直下には、その時の雪崩で出来たとみられる破断面が見えていた。大雪後の登山は中止した方が良いと思う。

*大雪の直後や雪崩注意報が出ている時には登らない方が良いです。南岸低気圧通過による大雪→晴れて暑くなる……このパターンは特に危険ですね。

「最大傾斜は40度らしいです」

 準備していたら10時を過ぎてしまった。足早に登って行くと、徐々に傾斜が強くなってくる。体感的には、少し急な階段程度……40~45度位の勾配だろうか?

*勾配は雪の量で変わってくると思います。イッテQ!では、最大傾斜40度と言ってましたね。

「滑落注意です」

 この日は階段状にトレースが付いていたから、まさにそんな感じだった。しかし、階段の段が無い、凍った坂だとしたら? ……私には無理だったと思う。

*アイスバーンの時は、安全のため撤退した方が良いと思います。

「乗越浄土」

 しばらくぶりの雪山散策……しかも久々の高山だからか、疲労困憊で思ったように登れない。休み休み登り、千畳敷駅から1時間ほどで「乗越浄土(のっこしじょうど)」に到着。この辺りから風当たりが強くなってきた。木曽駒ヶ岳に行く前に、山荘の陰で装備を調えると良いと思う。


「冬季の宝剣岳は超危険です」

 宝剣山荘の脇を通り、後ろに宝剣岳を背負って「中岳」に向かう。ほとんどの人は登ろうとは考えないと思うけど、冬季の宝剣岳は極めて危険な場所らしい。安易に登っては駄目だと思う。

*宝剣岳は遭難事故多発エリアです。この日もウインドクラストしてテカテカでしたよ。十分な訓練を積んでから挑戦して下さい。

「中岳山頂」

 中岳からは「駒ヶ岳頂上山荘」方面に下る。この辺りはトレースが錯綜しているが、下りたい道を行けば問題無いと思う。ただし、雪面が固くなっている時は慎重に。

*中岳をトラバースするルートは、冬季通行止めです。

「木曽駒ヶ岳と駒ヶ岳頂上山荘」

 ココまで来ればあと少し……。しかし、そのあと少しが結構、辛いのだ。貧弱な私には、本格的な雪山登山は無理だな~と思いながら、最後の坂を登って行った。


「左手に御嶽山」

 快晴の三連休だけあって、山頂は人が多かった。相変わらず眺めは最高だったけど、快晴過ぎても趣にかけると思う。高山は少し雲があった方が雰囲気が良いのだ。

 ただし、そんな時は天候の急変が怖いし、山頂手前で一瞬にして真っ白、ノー展望とか普通にある。贅沢は言わないでおこう。


「山頂から宝剣岳方面

 しばらくの間、山頂をウロウロしながら景色を楽しんだ。寒いから長時間は無理だけど、出来るだけ記憶と記録に残しておこう……と言う、月並みな台詞を思いついた。


「富士山方面」

 撮影が済んだら元来た道を戻る。中岳の登り返しが地味に辛いけど、頑張って歩いて乗越浄土へと戻った。


「滑落注意」

 乗越浄土から覗く、八丁坂の下りはかなり怖い。今回は風が弱く、しっかりとしたトレースがあったので前を向いて普通に下りられたけど、トレースが消えるような強風の場合には、前爪とピッケルを使って後ろ向きに下りないと駄目だと思う。


「素晴らしい散策でした」

 八丁坂を無事に下り、なにげに辛いロープウェイ乗り場への最後の登りを頑張って無事に到着。ロープウェイが直前に発車しちゃって1時間待ちだけど……まあ、OKだ。4.0km・3時間47分の、短いけど素晴らしい雪山散策だった。

動画(5分で冬の木曽駒ヶ岳)

・今回も動画を撮ってきました。暇な人はどうぞ(音注意)。なお、テロップはyoutubeの字幕機能を使用しています。表示する場合には、字幕(C)をONにしてご覧下さい(1080P推奨)。今回は短いので眠くならないと思います。

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関連サイト

宝剣山荘:https://miyadakankou.co.jp/houkensansou

ホテル千畳敷:https://www.chuo-alps.com/hotel/

中央アルプス駒ヶ岳ロープウェイ:https://www.chuo-alps.com/

まとめ

 都合が良さそうなのが三連休初日だったので出かけてみましたが、想像以上に人が多かったです。コロナが増加傾向だったので、心配になるほどでしたよ。

 当日の状況は、積雪220cm、事前の天気予報で風速12m・気温ー10℃程度のゆるい条件でした。普通の人は、風速15m位までにしておいた方が良いのではないかと思います。20mになりますと、マゾな世界になりますよね。

 今回の条件であれば大抵の人は登れると思いますけど、上部の勾配がかなり急なため、雪山登山が初めての方は難しいかもしれません。また、2月下旬以降は雪面が固くなって滑落の危険性が増大したり、雪崩のリスクが高まったりするらしいので、初心者は止めておいた方が良いと思われます。

*積雪期は、軽アイゼンやチェーンスパイクでの登頂は控えましょう。条件が良ければ登れるかもしれませんが、下りられなくなったり、周りに迷惑を掛ける可能性が非常に高いです。もし、チェーンスパイクや軽アイゼンで登ろうと思っている人が居たら、絶対に止めた方が良いと進言しておきます。

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