三年半ぶりに拝観を再開。
「悟りの窓」、「迷いの窓」で知られる鷹峯の源光庵。
コロナ禍になる前の2019年に2年ほどの予定で
建物の改修工事が行われていたが、
コロナ禍の影響だったのか、その予定は延長され、
ようやくこの春に無事終え、拝観の運びとなった。

黒色の山門に丸い白い飾り窓が印象的な、
卍山(まんざん)禅師により再興された曹洞宗の源光庵。



山門軒下には暗くて全く見えないが、
卍山禅師の念いの「復古禅林」の扁額が掛けられている。











比較的小さい境内だが、
紅葉期にはひっきりなしに観光客が訪れる人気スポット。












まだ再開された事が知れ渡っていないのか、
静かに拝観、撮影する事が出来た。






本堂天井板は伏見桃山城から移築されたもので、
1600年に徳川家家臣鳥居元忠らが石田三成に破れ、
自刃したときの跡が残り、血天井となっている。



私はこの手は全く興味も無いので、
未だ一度もこの類の天井は撮影した事が無い( ´艸`)。







久しぶりの「悟りの窓」、「迷いの窓」。
悟りの窓の円は「禅と円通」の心を表し、円は大宇宙を表現。
迷いの窓の四角は「人間の生涯」を象徴し、生老病死の四苦八苦。



「悟りの窓」、「迷いの窓」は
源光庵以外でもお目に掛る事があるが、
おそらくこちらが元祖、本家?






そんな迷いを置いといて建物内を拝見!



二週間ほど前の再開当初は角に黄色い花が咲いていたが、
すっかり散ってしまっていた。











書院の襖には江戸時代の山口雪渓(1644-1732)筆の水墨画。













本堂西側はまだ新緑で覆われていた。












現在の本堂は1694年、加賀の住人静家居士の建立による。
本尊は釈迦牟尼仏、脇立迦葉尊者、阿難尊者を祀る。











出来れば迷いの無い生き方をしてみたいが、
そんな生き方を出来る人は極々僅か!
結構な煩悩まみれであがいているのが誰しも、

 

 

 

 

 

 

 

 

 



生老病死の四苦八苦があろうとも、
紆余曲折あろうとも、迷わず取りあえず前に進む、
自分に嘘をつかずに、出来れば周りの為、
いずれ命が尽きてお陀仏になれば、それも結構なお釈迦様。









江戸時代初期の作庭の枯山水は釈迦谷山を借景とし、
築山に亀島の石組が施されている。
又、本堂裏の崖下にある「稚児井(ちごい)」は、
創建の頃、水に窮していた徹翁が童子に教えられて得たという。
日照りにも涸れた事も無く、今も湧水が続いていると聞く。