NHKが3日午前3時半時点でまとめたところ、新たな変異ウイルス、オミクロン株の感染は、日本を含め世界の32の国と地域で確認されています。

日本以外では、
▽アジアが香港、韓国、インド、シンガポール
▽オセアニアが、オーストラリア
▽北米では、アメリカ、カナダ
▽南米では、ブラジル
▽ヨーロッパでは、イギリス、ドイツ、フランス、イタリア、オランダ、ベルギー、デンマーク、チェコ、オーストリア、スウェーデン、フィンランド、ノルウェー、スペイン、ポルトガル、スイス、アイルランド、ギリシャ
▽中東のイスラエル、サウジアラビア、UAE=アラブ首長国連邦
▽アフリカの南アフリカ、ボツワナ、ナイジェリアで、
それぞれ感染が確認されています。

各地の感染者の症状は

オミクロン株に感染した人の症状について、ECDC=ヨーロッパ疾病予防管理センターは、11月30日、EU=ヨーロッパ連合の域内で感染が確認された11か国の合わせて44人に、重症や死亡の報告はなく、把握している範囲で全員が軽症か無症状だと明らかにしています。

また、11月に感染者が確認されたアフリカ南部ボツワナでは、保健当局の高官が12月1日、ロイター通信のインタビューに対し、19人の感染者のうち、16人は無症状で、3人は極めて軽い症状だと説明しています。

オミクロン株による症状の程度などについて、WHO=世界保健機関は「まだ詳しくはわかっていない」とする一方「数週間と言わず、今後数日でより多くの情報が得られる見通しだ」という見解を示しています。

松野官房長官「濃厚接触者 体調悪化など報告ない」

松野官房長官は午前の記者会見で「1例目のナミビアから入国した陽性者の濃厚接触者は、発熱の有症状者が1名いたが、コロナ検査の結果は陰性であったと判明した。その他の方は無症状であり、現時点で体調が悪化したなどの報告は受けていない。また、2例目のペルー滞在歴のある陽性者の濃厚接触者も、現時点では体調が悪化したなどの報告は受けていない。引き続き、自治体とも連携しつつ、濃厚接触者の情報の把握などに取り組んでいく」と述べました。

韓国 オミクロン株感染の5人「4人無症状 1人微熱」

韓国で新たな変異ウイルス、オミクロン株への感染が確認された5人について、保健当局は、2日、4人が無症状で、1人が微熱の軽症だと明らかにしました。

無症状の人のなかには、当初、頭痛や微熱、のどの痛みなどの症状があったものの、その後、症状が改善して無症状になった人もいるということです。

また、5人のうち2人がワクチン接種を完了し、3人がワクチンを接種していなかったということです。

感染した人たちは現在、病院などで隔離措置がとられています。

インド 国内で初めて感染確認

インド政府は2日、新しい変異ウイルス、オミクロン株について、国内で初めて南部カルナタカ州で感染が確認されたと発表しました。

感染が確認されたのは66歳と46歳の男性で、いずれも症状は軽いということですが、海外への渡航歴など詳しいことは明らかにしていません。

ノルウェー 1人の感染確認 さらに増える可能性も

ノルウェーの保健当局は、首都オスロで開かれたイベントで50人以上が新型コロナウイルスに感染し、このうち1人について、新たな変異ウイルス、オミクロン株への感染が確認されたと発表しました。

オミクロン株の感染者がさらに増える可能性があるとして検査を急いでいます。

ノルウェーの保健当局は2日、首都オスロの市内で開かれていた大型イベントに参加していた50人以上が新型コロナウイルスの検査で陽性となり、このうち1人について、新たな変異ウイルスオミクロン株への感染が確認されたと明らかにしました。

当局はイベントで集団感染が発生したとみていて、オミクロン株による感染者がさらに増える可能性があるとして検査を急いでいます。

地元メディアなどはこのイベントがレストランで開かれていた企業のクリスマスパーティーだったと伝えています。

ノルウェーのストーレ首相は、「新たな変異ウイルスについてまだわかっていないことは多いが、感染拡大を防ぐために、厳しい対策を導入する必要がある」と述べ、入国するすべての人に対し、24時間以内の検査を義務づけることを明らかにしました。

また、オスロでは、公共の交通機関や小売店といった人との間隔をとりづらい場所でマスクの着用を義務化するなど対策が強化されることになりました。