将棋の藤井聡太五冠にとって今年度初のタイトル防衛戦となる「叡王戦」の第2局は、同じ局面を繰り返す「千日手」となったため、規定により「指し直し」となり、現在も対局が続いています。

「叡王戦」の第2局は名古屋市のホテルが会場で、初のタイトル戦に挑む出口若武六段が先手、先月の第1局で勝った藤井五冠が後手で午前9時に対局が始まりました。

対局は、持ち時間を使いながら互いの出方をうかがう展開で終盤にさしかかりましたが、午後4時半すぎ、出口六段の飛車と藤井五冠の馬との間で同じ局面が4回繰り返される「千日手」となりました。

タイトル戦での「千日手」は両者とも初めてで、日本将棋連盟の規定により「指し直し」となり、午後5時すぎから、改めて対局が行われています。

「指し直し」は、規定に基づいて、先手と後手が入れ代わるほか、持ち時間はそれまでに使った時間が考慮され、先手の藤井五冠が1時間、後手の出口六段が1時間5分でスタートしています。

日本将棋連盟によりますと、タイトル戦での「千日手」は、去年3月の「王将戦」第6局以来1年2か月ぶりです。

「指し直し」の対局は現在も続いていて、勝敗は15日夜、決まる見通しです。