キャリアコンサルタントのぼくが,異動の話を受けて動揺している。
医者の不養生とはよく知られたところで,知識があって人にアドバイスする立場にある人でも,いざ自分が実行するとなると,できない。
コンサルタント業の多くがその類いで,他人にコンサルタントするくらいなら自分でやって儲ければいいのにと思うこともないのだけれど,ひとに教えるのと自分でやるのとでは雲泥の差なのである。
子どもを産んだことがない人が産婦人科をやっている。
空を飛べないパイロットは大勢いる。
だから,自分のキャリアのことで悩んでいるキャリアコンサルタントがいてもいいではないか。
というか,多くの場合,キャリアで悩んだ経験があるからこそキャリアを考えることに目覚め,やがてキャリアコンサルタントを目指すのだ。
なので,キャリアコンサルタントがキャリアに悩むのは,いわば宿命みたいなもの。
そう,今もまたぼくは,キャリアに悩んでいる。
いま,また,キャリアチェンジの危機に直面している。
振り返れば,48歳でマネジメントラダーから外され,専門職として進むしかない状態に追い込まれた。
「年中飛び回って,従業員との面談を実施しているような役割を担って欲しい。オフィスにいなくても良いから」
その真っ暗闇の中で見いだした一筋の光が,キャリアコンサルタントだった。
この専門性を高め,生涯現役を目指そうと決めた。
国家資格キャリアコンサルタントとしての資格を得,続いて,2級キャリアコンサルティング技能検定をクリアし,今は,1級キャリアコンサルティング技能検定の実技に向けて準備を進めている。
キャリアアドバイザー養成講座も受講中。ベーシックに続くアドバンスまで申し込み・支払いを済ませ,講座は11月まで続く。
そう,あと1年でそれなりの目処がつき,収穫期に向かおうとしているのだ。
ここまで,5,6年の月日を要している。
もうすぐ53歳のタイミングで,また,ゼロリセットするというのは,どうなんだ?
輸出管理業務に異動してほしいとの打診だ。
受けられますか?
いや,それは…
3年ほど前に同じ打診を受けて断った。
今回,打診ということから始まった異動の話が,二度目の打診にいたり,そして次に人事の役員面談が予定されている。逃げ切れないな。業務命令として発せられるであろう。
ここで,選択肢は2つ。
PlanAは,分散型の二足のわらじ。本業(輸出管理業務)をしながら,ボランティアででもキャリアコンサルタントとしての自己研鑽を続ける。
PlanBは,集中型で独立起業。あっさり会社をやめて,キャリアコンサルタントを本業に起業独立する。
さて,どっちにしようか?
ひとりで悩むことはない。
周りにたくさんのキャリアコンサルタントがいるのだから。
信頼できる方,複数人にうかがってみた(もちろん,プロとして有料で)
「あっさり,辞めてしまうのも,いいんちゃいます?意外とやれるもんですよ。○○さんだったら,初年度は大変でも3年目くらいまでには,なんとかカッコつくと思いますよ」
なるほど。結構,軽い。
別の方にお伺いした。
「たぶん,独立してもそこそこ行けますよ。ただ,まだまだお子さんの教育費にお金がかかる時期でしょうし,すぐに起業するのではなく,準備期間にあてるのもどうでしょう?これから間違いなく,キャリア面談やキャリア開発ワークショップの需要が拡大するのは間違いない中で,いかに差別化するかというのがポイントになります。差別化を考えると,中小企業を視点にして,これから伸びる輸出業務に関してアドバイスができるという軸を掛け合わせると,ユニークなポジションになろうかと思います。社労士資格を持っているキャリアコンサルタントはいますが,中小企業診断士はまだそれほどいないので,その資格を持っていると,一気通貫で中小企業の支援ができるのではないでしょうか?」
なるほど,なるほど。
なお,再雇用で企業内キャリアコンサルタントの先輩にうかがったところ,
「それだったら,辞めて独立起業したほうが良いんじゃない?」
と,軽いかる〜い。
なんだ,意外とこの異動ばなしが契機で,明るいキャリアプランが描けそうになってきた。
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