司法アンテナ~司法関係の総合情報ブログ~

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司法試験受験のお金事情 その1

弁護士は稼げる?

一昔前までは、司法試験に合格すれば成功間違いなし!と吹聴されていましたが、最近は弁護士の給料が少ないことが各所で取りざたされるようになりました。

 

http://www.cas.go.jp/jp/seisaku/hoso_kaikaku/dai14/siryou03.pdf

ちょっと古いデータですが、この弁護士会資料によると2014年の平均所得907万円、中央値600万円となっています。2010年が平均所得1471万円、中央値959万円であったことからすれば、所得が減少していることもわかります。

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実際今から弁護士を目指すとして、どの程度稼げるのでしょうか?十分に目指す価値はあるのでしょうか?

今回は、「弁護士」に代表される法曹の世界に入るまでにどの程度金額がかかってしまうのか、簡単に計算したうえで「法曹を目指す価値」について考えてみたいと思います。

 

 

馬鹿にならない時間と初期投資!?

 

今現在、法曹になるためには2つのルートが考えられます。

 

 

①大学卒業後、ロースクールを経て司法試験を受験。

 

 

こちらは現在最もメジャーなルートです。ただし、法曹になるまでに非常に期間が長くなってしまいます。例えば、大学で法学部以外の学部に所属した場合、

 

4年制大学卒業→ロースクール未習コース3年→卒業後5月に司法試験受験→7か月後の12月より約1年の司法修習→弁護士

 

となるため、合計で約8年9か月もの歳月がかかってしまいます。

浪人せずに18~19歳で大学に進学したとしても、26歳~27歳にやっと弁護士になる計算ですね。

 

では費用はどのくらいかかるのでしょうか?

 

大学4年間は国公立の場合、約230万円程度の学費が必要となります。

(参考:首都大学東京の学費)

・入学金:東京都の住民141,000円/それ以外の者282,000円
・年間授業料:520,800円

 

 

 私立大学の場合、平均して約415万円程度の学費となるようです。

(参考:平成24年度 私立大学入学者に係る初年度学生納付金 平均額(定員1人当たり)の調査結果について 

http://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/shinkou/07021403/__icsFiles/afieldfile/2013/03/27/1332348_1.pdf 

・文系学部:入学金246,749円/年間授業料742,748円/施設設備費160,019円/実験実習費10,430円/その他64,286円)

 

 

 

 

次に、ロースクールの学費です。

 

法科大学院学費,入学金,授業料比較一覧 -ロースクールポータル法科大学院seek-

こちらのサイトを参考に計算していきます。

 

未習コースで3年在籍するとなると、国公立で約270万円の学費となります。

 

また、私立ロースクールとなってしまうと、かなり学校により学費が異なってきます。例えば、立教大学を例にとると約410万円!かなりの高額となって来ます。

 

 

 

 

それでは、計算してみましょう。

 

仮に、大学・ロースクールともに国公立を経た場合には、

約230万円+約270万円=約500万円 

 

仮に、大学・ロースクールともに私立を経た場合には、

約415万円+約410万円=約825万円

(大学・ロースクールにより大きなばらつきがある。あくまで参考程度に)

 

 

ここで終わりではありません。

司法修習でかかる費用は現在「貸与制」となっています。

貸与金は人により様々ですが、基本月額23万円×13回だそうです。

裁判所|司法修習生に対する修習資金の貸与制の概要

約300万円

 

 

つまり、

全部国公立ルート 約800万円

全部私立ルート  約1125万円

 

 

 

費用高すぎ!!!

 

 

 

もちろん大学により金額は変わりますし、ここでは未習を前提に記載しているので、既習コースで入ることを考えればロースクール1年分金額が安くなります。

 

 

 

ここで忘れてはならないのが、「予備校」の存在です。

 

伊藤塾、LECなどなど、司法試験のためには多かれ少なかれ予備校にお世話になる必要が出てくることでしょう。

 

 

さておいくら万円かかってくるのでしょうか…?

本日は疲れてしまったので、この辺で終わりにしたいと思います。

 

次回、予備校にかかる金額やもう一つのルートである「予備試験ルート」での金額なんかを計算していきます。お楽しみに!

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