日中共同声明50周年 | (新)なごやん

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 50年前、1972年の今日、9月29日、「日本国政府と中華人民共和国政府の共同声明日中共同声明)」に日本国政府の田中角栄内閣総理大臣と大平正芳外務大臣、中華人民共和国政府の周恩来国務院総理と姫鵬飛外交部長が署名し、日本と中国はそれまでの敵対関係から友好関係への第一歩を踏み出しました。

 

 そのきっかけになったのが、1971年に名古屋で開催された第31回世界卓球選手権大会に始まる「ピンポン外交*」であったことは、これまでも度々書いてきました。

 

 日中共同声明の中で、私が特に重要だと思うのは次の4点です。

 ①日本は中華人民共和国政府を中国唯一の合法政府であると認める

 ②日本は台湾が中華人民共和国の領土の不可分な一部であることを理解、尊重する

 ③両国政府は紛争解決を平和的手段により行う

 ④両国はアジア・太平洋地域において覇権を求めるべきではない

  また、覇権を確立しようとする他のいかなる国、集団の試みにも反対する

 

 50年を経た今、日中関係は非常にと言ってよいほどギクシャクしています。

 海洋進出を試みる中国には上記④を遵守してほしいと思います。

 また、日本としても①、②をしっかり反芻し、台湾"問題"は中国の国内問題であることを確認しなければなりません。

 もし紛争が起こった、あるいは起こりそうになった場合でも③平和的手段により解決すべきで、たとえば、いわゆる"台湾有事"に備えて日本の軍備を拡張するなどということがあってはいけません。

 ましてや、米国の挑発の尻馬に乗るようなことは避けるべきです。争いの基をつくり、遠く離れた国をひっかき回し、世界秩序をゴチャゴチャにしてしまう諸悪の根源米国の。

 

 中国は日本にとって、日本は中国にとって重要なパートナーであることを認め、異なる意見は話し合いで解決、あるいは当面棚上げし、しっかりした友好関係を築いてほしいと思います。

 「お隣さん」ですから。

 

【註】

*ピンポン外交(再々々々?掲載)

 

 1971年3月末~4月上旬に名古屋で開かれた第31回世界卓球選手権大会に、同大会責任者の日本卓球連盟会長後藤鉀二氏(愛知工業大学学長)は当時国交のなかった中国選手を招聘しました。「世界最強の中国が参加しない国際大会は味気ない」という理由だったようです。反対論も根強い中での英断でした。中国も紆余曲折はあったものの、招聘に応じました。

 これをきっかけにたったひとつのスポーツ大会をきっかけに日中間の国交正常化の話が進み、翌年の9月29日、北京において田中角栄日本首相と周恩来中国首相が「日中共同声明」に署名しました。これを以て、日本は中華人民共和国北京政府を中国を代表するただひとつの合法政府であるとを認め、中華民国(台湾)と国交を断ちました。

 また、この時から中国と米国との関係も正常化に向けて動き出しました。

 卓球大会から始まった一連の外交は「ピンポン外交」として、そして名古屋はその地として、長く歴史に留められることになりました。

 

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