上巻・下巻カバー折り返しより
町外れの砂原に建つ〈緑の家〉、中世を思わせ
る生活が営まれている密林の中の修道院、石
器時代そのままの世界が残るインディオの集
落……。豊饒な想像力と現実描写で、小説の
面白さ、醍醐味を十二分に味わわせてくれる、
現代ラテンアメリカ文学の傑作。(全二冊)
*
*
〈緑の家〉を建てる盲目のハープ弾き、スラム
街の不良たち、インディオを手下に従えて他
部族の略奪を繰り返す日本人……。ペルー沿
岸部の砂の町とアマゾン奥地の密林を舞台に、
様々な人間たちの姿と現実を浮かび上がらせ
る、バルガス=リョサの代表作。(全二冊)
巻末の解説より
ペルー・アマゾンにある町イキートス、アマゾン源流地域にある町サンタ・マリア・デ・ニエバ、およびその周辺、それにアンデス山脈の反対側にある砂漠の町ビウラになっていて、そこで五つのストーリーが相互に関連し、絡み合いながら展開してゆくという設定になっている。以下その五つのストーリーを大まかに説明しておこう。
3か月くらいかかったわけですが、
読後感ははてなマークがいっぱいだったりします。
おそらくですが、
・集中的に読めてないこと
・そもそも数回読まないと理解できない難易度だった
のではないかな?
余談ですが、
アルゼンチンの作家マヌエル・プイグの「蜘蛛女のキス」も、
こんな感じの読後感だったので。
地域性なのだろうか?
5つの物語が、
ランダムに出てきて進んでいきます。
しょっちゅう物語が入れ替わり、
おまけに時間軸も40年近い期間の開きがあるのです。
ただ5つの物語それぞれに面白く、
未知の地・未知の時代の空気感が存分に味わえるので。
読書したなって、
達成感というか喜びは大きいです。
感動というか・・・
松岡正剛氏の千夜千冊にて、
同じ著者のリョサの「密林の語り部」の項では、
こんな風に書かれてました。
さっそく本作の前の話題作『緑の家』(上下・岩波文庫)も読んでみたのだが、こちらも密林の奥地のピウラやニエバの人々が50人以上も出てくる話なのに、また、物語トータルでは小説の中でざっと30年以上の月日が流れていて、そのため物語はけっこう複雑になっているのだが、あっというまに読めた。
今日のお弁当