今回は演奏会の感想ではなく、別の話題を。
2022年に聴いたコンサートのうち、とりわけ印象に残ったものを挙げたいと思う。
なお、演劇・展覧会などは、今回の選定からは除外する。
オペラ、バレー、ミュージカル、コンクール、マスタークラスは含むこととする。
あと、聴けなかったプログラムがあったり、印象に残った曲とそれほどではない曲があったりした場合、演奏曲目の一部しか記載していないこともある。
なお、前回(2021年)の印象深いコンサートについては、リブログ元の記事をご覧いただきたい。
また、それ以前の年についてはこちら。
まず、2022年に行ったコンサートの数。
1月 2回
2月 3回
3月 4回
4月 1回
5月 4回
6月 0回
7月 1回
8月 2回
9月 1回
10月 2回
11月 2回
12月 3回
計 25回
2022年は、2021年よりもコンサート数が減ってしまった。
コロナ禍はなかなかおさまらず、コンサートへも思うようには行きにくい。
次に、印象に残るコンサート20選を例年やっていたが、2022年は25回しか行っていないため、10選にしておく(順序は時系列)。
●2月14日 松本和将(Pf) ブラームス:交響曲第1番(ピアノソロ版)、ブラームス:間奏曲op.118-2、ラヴェル:亡き王女のためのパヴァーヌ
●3月6日 沼尻竜典 指揮 京都市交響楽団 ヴァーグナー:「パルジファル」
●3月27日 藤田真央(Pf) モーツァルト:ピアノ・ソナタ第2、6、11、12番、ロンドK.485、ショパン:ポロネーズ第1番、モシュコフスキ:エチュードop.72-11
●4月9日 藤田真央(Pf) 尾高忠明 指揮 大阪フィルハーモニー交響楽団 ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番
●5月1日 沼尻竜典 指揮 大阪フィルハーモニー交響楽団 レスピーギ:「ローマの松」
●5月30日 シャルル・デュトワ 指揮 大阪フィルハーモニー交響楽団 ハイドン:交響曲第104番、ラヴェル:「クープランの墓」、ストラヴィンスキー:「ペトルーシュカ」
●7月31日 高畑充希(Sop) 小野田龍之介(Ten) 駒田一(Bar) 他 若林裕治 指揮 東宝オーケストラ C-M.シェーンベルク:「ミス・サイゴン」
●8月6日 古海行子(Pf) 太田弦 指揮 神奈川フィルハーモニー管弦楽団 サン=サーンス:ピアノ協奏曲第2番
●12月16日 西本智実 指揮 京都大学交響楽団 シベリウス:フィンランディア、モーツァルト:交響曲第31番「パリ」、チャイコフスキー:交響曲第5番
以上である。
コンサート数は少なかったものの、厳選して行ったためか、良いコンサートにいくつも巡り会えた。
さて、上記の10のコンサートから、印象に残るものを5選まで絞るとすると、下記のようになる(順序は時系列)。
●3月27日 藤田真央(Pf) モーツァルト:ピアノ・ソナタ第2、6、11、12番、ロンドK.485、ショパン:ポロネーズ第1番、モシュコフスキ:エチュードop.72-11
●7月31日 高畑充希(Sop) 小野田龍之介(Ten) 駒田一(Bar) 他 若林裕治 指揮 東宝オーケストラ C-M.シェーンベルク:「ミス・サイゴン」
●8月6日 古海行子(Pf) 太田弦 指揮 神奈川フィルハーモニー管弦楽団 サン=サーンス:ピアノ協奏曲第2番
●12月16日 西本智実 指揮 京都大学交響楽団 シベリウス:フィンランディア、モーツァルト:交響曲第31番「パリ」、チャイコフスキー:交響曲第5番
以上である。
沼尻竜典の「ローマの松」やデュトワの来日公演も素晴らしく、とても迷ったが、泣く泣く外すことにした。
残ったこの5公演はいずれも国内の演奏家によるものだが、海外の巨匠たちの演奏に勝るとも劣らない、最高級のクオリティだった。
これ以上に絞るのは非常に難しいけれど、それでもあえて2022年のMVPを選ぶとすると、
●7月31日 高畑充希(Sop) 小野田龍之介(Ten) 駒田一(Bar) 他 若林裕治 指揮 東宝オーケストラ C-M.シェーンベルク:「ミス・サイゴン」
ということになるだろう。
数あるミュージカル作品の中でも“トップ・オブ・トップ”といえる傑作「ミス・サイゴン」、そのタイトルロールであるキムその人であるとしか思えないような、高畑充希の名唱、名演技。
役を生きる、というのはこういうことを言うのだろう。
泣けて泣けて仕方なかった。
私は、「ミス・サイゴン」の録音としては
●D.C.アベル指揮 管弦楽団 1994年セッション盤(Apple Music/CD/YouTube)
あたりが好きなのだが(特に指揮がクリアで大変見事)、上記の実演を聴いてからは、この盤をあまり聴けなくなってしまった(特にキムの歌唱部分)。
それほどに圧倒的な名唱だったのである。
皆様、2022年も弊ブログのマニアックな話題にお付き合い下さり、誠にありがとうございました。
更新をさぼりがちですが、皆様のおかげでこうして細々と続けることができています。
もしよろしければ、2023年もどうぞよろしくお願いいたします。
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