(2022年 印象に残った演奏会) | 音と言葉と音楽家  ~クラシック音楽コンサート鑑賞記 in 関西~

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クラシック音楽の鑑賞日記や雑記です。
“たまにしか書かないけど日記”というタイトルでしたが、最近毎日のように書いているので変更しました。
敬愛する音楽評論家ロベルト・シューマン、ヴィルヘルム・フルトヴェングラー、吉田秀和の著作や翻訳に因んで名付けています。

今回は演奏会の感想ではなく、別の話題を。

2022年に聴いたコンサートのうち、とりわけ印象に残ったものを挙げたいと思う。

なお、演劇・展覧会などは、今回の選定からは除外する。

オペラ、バレー、ミュージカル、コンクール、マスタークラスは含むこととする。

あと、聴けなかったプログラムがあったり、印象に残った曲とそれほどではない曲があったりした場合、演奏曲目の一部しか記載していないこともある。

なお、前回(2021年)の印象深いコンサートについては、リブログ元の記事をご覧いただきたい。

また、それ以前の年についてはこちら。

 

2016年 印象に残った演奏会

2017年 印象に残った演奏会

2018年 印象に残った演奏会

2019年 印象に残った演奏会

2020年 印象に残った演奏会

2021年 印象に残った演奏会

 

 

 

 

 

まず、2022年に行ったコンサートの数。

 

1月 2回

2月 3回

3月 4回

4月 1回

5月 4回

6月 0回

7月 1回

8月 2回

9月 1回

10月 2回

11月 2回

12月 3回

計 25回

 

2022年は、2021年よりもコンサート数が減ってしまった。

コロナ禍はなかなかおさまらず、コンサートへも思うようには行きにくい。

 

 

 

 

 

次に、印象に残るコンサート20選を例年やっていたが、2022年は25回しか行っていないため、10選にしておく(順序は時系列)。

 

2月14日 松本和将(Pf) ブラームス:交響曲第1番(ピアノソロ版)、ブラームス:間奏曲op.118-2、ラヴェル:亡き王女のためのパヴァーヌ

3月6日 沼尻竜典 指揮 京都市交響楽団 ヴァーグナー:「パルジファル」

3月27日 藤田真央(Pf) モーツァルト:ピアノ・ソナタ第2、6、11、12番、ロンドK.485、ショパン:ポロネーズ第1番、モシュコフスキ:エチュードop.72-11

4月9日 藤田真央(Pf) 尾高忠明 指揮 大阪フィルハーモニー交響楽団 ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番

5月1日 沼尻竜典 指揮 大阪フィルハーモニー交響楽団 レスピーギ:「ローマの松」

5月30日 シャルル・デュトワ 指揮 大阪フィルハーモニー交響楽団 ハイドン:交響曲第104番、ラヴェル:「クープランの墓」、ストラヴィンスキー:「ペトルーシュカ」

7月31日 高畑充希(Sop) 小野田龍之介(Ten) 駒田一(Bar) 他 若林裕治 指揮 東宝オーケストラ C-M.シェーンベルク:「ミス・サイゴン」

8月6日 古海行子(Pf) 太田弦 指揮 神奈川フィルハーモニー管弦楽団 サン=サーンス:ピアノ協奏曲第2番

12月16日 西本智実 指揮 京都大学交響楽団 シベリウス:フィンランディア、モーツァルト:交響曲第31番「パリ」、チャイコフスキー:交響曲第5番

12月31日 鈴木秀美 指揮 兵庫芸術文化センター管弦楽団 J.シュトラウス2世:「こうもり」序曲、雷鳴と電光、シューマン:ピアノ協奏曲(小林愛実(Pf))、モーツァルト:「ドン・ジョヴァンニ」 より ドンナ・アンナのアリア(高野百合絵(Sop))

 

以上である。

コンサート数は少なかったものの、厳選して行ったためか、良いコンサートにいくつも巡り会えた。

 

 

 

 

 

さて、上記の10のコンサートから、印象に残るものを5選まで絞るとすると、下記のようになる(順序は時系列)。

 

3月27日 藤田真央(Pf) モーツァルト:ピアノ・ソナタ第2、6、11、12番、ロンドK.485、ショパン:ポロネーズ第1番、モシュコフスキ:エチュードop.72-11

7月31日 高畑充希(Sop) 小野田龍之介(Ten) 駒田一(Bar) 他 若林裕治 指揮 東宝オーケストラ C-M.シェーンベルク:「ミス・サイゴン」

8月6日 古海行子(Pf) 太田弦 指揮 神奈川フィルハーモニー管弦楽団 サン=サーンス:ピアノ協奏曲第2番

12月16日 西本智実 指揮 京都大学交響楽団 シベリウス:フィンランディア、モーツァルト:交響曲第31番「パリ」、チャイコフスキー:交響曲第5番

12月31日 鈴木秀美 指揮 兵庫芸術文化センター管弦楽団 J.シュトラウス2世:「こうもり」序曲、雷鳴と電光、シューマン:ピアノ協奏曲(小林愛実(Pf))、モーツァルト:「ドン・ジョヴァンニ」 より ドンナ・アンナのアリア(高野百合絵(Sop))

 

 

以上である。

沼尻竜典の「ローマの松」やデュトワの来日公演も素晴らしく、とても迷ったが、泣く泣く外すことにした。

残ったこの5公演はいずれも国内の演奏家によるものだが、海外の巨匠たちの演奏に勝るとも劣らない、最高級のクオリティだった。

 

 

 

 

 

これ以上に絞るのは非常に難しいけれど、それでもあえて2022年のMVPを選ぶとすると、

 

7月31日 高畑充希(Sop) 小野田龍之介(Ten) 駒田一(Bar) 他 若林裕治 指揮 東宝オーケストラ C-M.シェーンベルク:「ミス・サイゴン」

 

ということになるだろう。

数あるミュージカル作品の中でも“トップ・オブ・トップ”といえる傑作「ミス・サイゴン」、そのタイトルロールであるキムその人であるとしか思えないような、高畑充希の名唱、名演技。

役を生きる、というのはこういうことを言うのだろう。

泣けて泣けて仕方なかった。

私は、「ミス・サイゴン」の録音としては

 

●D.C.アベル指揮 管弦楽団 1994年セッション盤(Apple MusicCDYouTube

 

あたりが好きなのだが(特に指揮がクリアで大変見事)、上記の実演を聴いてからは、この盤をあまり聴けなくなってしまった(特にキムの歌唱部分)。

それほどに圧倒的な名唱だったのである。

 

 

 

 

 

皆様、2022年も弊ブログのマニアックな話題にお付き合い下さり、誠にありがとうございました。

更新をさぼりがちですが、皆様のおかげでこうして細々と続けることができています。

もしよろしければ、2023年もどうぞよろしくお願いいたします。

 

 

 

 


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