スター・トレック 1979年(再レビュー)アメリカ | 私の備忘録(映画・TV・小説等のレビュー)

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原題:Star Trek: The Motion Picture

 

監督    ロバート・ワイズ
脚本    ハロルド・リヴィングストン
原作    ジーン・ロッデンベリー
音楽    ジェリー・ゴールドスミス
興行収入 0.82億ドル(93.5億円)

キャスト
ジェームズ・T・カーク    ウィリアム・シャトナー      
スポック              レナード・ニモイ            
レナード・マッコイ        ディフォレスト・ケリー       
モンゴメリー・スコット    ジェームズ・ドゥーアン      
ウフーラ                     ニシェル・ニコルズ           
ヒカル・スールー          ジョージ・タケイ             
パヴェル・チェコフ        ウォルター・ケーニッグ      
クリスティン・チャペル   メイジェル・バレット        
ジャニス・ランド          グレース・リー・ホイットニー        
ウィラード・デッカー      スティーヴン・コリンズ
アイリーア                パーシス・カンバッタ

予告編


感想
本作は以前こちらでレビューしていたが、本年10月にBS日テレで1~3作の放送があり録画を観たため、改めてレビューする。

そう言えば先日カーク船長役のウィリアム・シャトナーが短期の宇宙旅行に参加した。記事はコチラ。90歳、まだまだ元気!


アメリカでTVシリーズとして1966~1969年まで放映されたもののその後を描く。TVシリーズは日本でも1970年前後に「宇宙大作戦」として放送され観ていた。
直情型のカークと沈着冷静だが融通の利かないスポックの組合せが印象深かった。日本放送時の配役:スコット→チャーリー、ウフーラ→ウラ、スールー→カトウ。

映画版はTV版の最後から約十年後。

カークは提督に昇進して地上勤務。
そんな時に惑星クラスの巨大物体が地球に接近する事態に。
公開当時は、1977年に次々と打ち上げられたボイジャー1、2号の針路が注目されていた時期(1979年に木星通過)であり、その計画の一環で送り出された探査機が生命を得て舞い戻って来る設定は秀逸。
またプローブとなったアイリーアも、コピーでありながら彼女の意識が復活するところなどは「惑星ソラリス」の雰囲気も思い出させた。
スポックの、このヴィジャーに対する思い入れを強く感じる。元々人類とヴァルカン星人との混血だったスポックは双方の特性を併せ持ち、創造主を求めて舞い戻って来たヴィジャーに感情移入している様なところがあった。
この映画の少し前に公開されて大ヒットした「スターウォーズ」よりは少しオトナのSFとしてそこそこ楽しめたが、あの機械との「合体」にはビックリ。
TVシリーズにはけっこう熱中した筈だが、内容が思い出せない・・・
そのオープニングはこちら

あらすじ
天体規模ほどの大きな「何か」が銀河系を進む。

それを攻撃しようとしたクリンゴン艦や宇宙ステーションが消滅。

雲状のそれは地球に近づきづつあった。
地球で迎撃出来る艦は、5年の調査航行を終えて整備中のエンタープライズのみ。
提督となっていたカークはこの危機に、再び自身がエンタープライズの艦長となって出航する。

当時の艦長デッカーは副長に降格。不満を隠せないデッカー。
そんな中デルタ星人のアイリーアがブリッジ勤務として配属される。

デッカーは同星で勤務していた時にアイリーアと付き合っていたが、帰任により別れた経緯がある。


引退していたマッコイもカークに呼ばれ医療士官として復帰。

カークが性急にワープで出航しようとするが事故を発生させる。

艦を熟知していたデッカーが事態を収拾。

険悪になるがマッコイが仲裁する。


科学主任が事故で欠員になったところへスポックが顔を見せる。ヴァルカン星で修行をしていたが、テレパシーを感じて任務復帰した。

スポックにより艦の不調は整備され、出発したエンタープライズ。

謎の物体に接近するエンタープライズ。様々な通信で呼びかけるが応答はなく、突然攻撃を受ける。バリヤーで何とかしのぎ、スポックが通信プログラムを改変して送ると攻撃が止まった。


カークはデッカーの反対を押し切り雲の様な物体の中に侵入。

その先には巨大な宇宙船があった。
そこから光が放たれ、エネルギー体が艦の中に入って来た。スポックはそれを相手の探査機だとして抵抗しないよう指示。だがコンピューターに接触して情報を取ろうとしたのにスポックが抵抗。

スポックを跳ね飛ばした探査機は近くにいたアイリーアと共に消失。

牽引ビームに引かれてエンタープライズは宇宙船内に導かれる。


その時艦内にアイリーアが姿を見せる。

だがそれは本人ではなくそっくりにコピーされたプローブ(探査体)
プローブによればアイリーアは処分されたという。

その体内が調べられた。

宇宙船は「ヴィジャー」と言い、自らを送り出したクリエイターと合体するためにここへ来た。そして炭素体ユニット(つまり人間)を調べるためプローブを送り込んだ。
アイリーアのコピーだがデッカーに反応する姿を見て、そのプローブと行動を共にするよう命じるカーク。

プローブと共に艦内を案内するデッカー。
次第にアイリーアの記憶を蘇らせるプローブ。

その頃スポックが単身宇宙服で船外に出て相手と直接接触を行う。
その内部空間でヴィジャーの記憶と思われる映像を見たスポックは、ヴァルカン星人特有の精神融合を試みる。

跳ね飛ばされたスポックはカークに助けられる。

ヴィジャーが完璧な理論を持ちながら、直接接触する「この感覚」が分からないとカークの手を握るスポック。


プローブが、ヴィジャーはクリエイターを求めていると言い、それを妨げる炭素体ユニットは排除すると宣言。
カークはクリエイターの情報を提供するという口実を作って、ヴィジャーの更に内部へと侵入。
エンタープライズから降りカーク、スポック、マッコイ、デッカーを率いてプローブがヴィジャー本体に向かう。

そこにあったのは旧時代の宇宙探査機「ボイジャー6号」

300年前の機体だった。
ブラックホールを通って機械惑星に行き、そこで生命体ヴィジャーとして目覚め、本来の任務である地球へのデータ送信のためこの宇宙船を建造した。

求めていたのは情報送信コードだったが、信号が古すぎて地球側が理解出来なかった。

カークは、エンタープライズと交信してメモリーからその送信コードを引き出し伝えようとしたがヴィジャーはアンテナ線を自ら切断して信号を拒否。
デッカーは、ヴィジャーがクリエイターと合体したいのだと言い、自らの体をアンテナに繋ぐとプローブと向き合った。
彼はプローブと一体となり光に包まれた。


カークらがエンタープライズに戻った時、ヴィジャーの姿はなかった。
新たな進化を経て別の次元に旅だったのだろう。
カークは本部に、デッカーとアイリーアは行方不明だと報告。

 

 

今日の一曲
メイナード・ファーガソンの「スタートレック」

Maynard Ferguson - Star Trek