トップガン・マーヴェリック 2022年 | 私の備忘録(映画・TV・小説等のレビュー)

私の備忘録(映画・TV・小説等のレビュー)

日々接した情報の保管場所として・・・・基本ネタバレです(陳謝)

 

監督    ジョセフ・コシンスキー
脚本    アーレン・クルーガー
主題歌    「Hold My Hand」レディー・ガガ
ストーリーと共に・・・


キャスト
ピート・ミッチェル大佐[マーヴェリック]  トム・クルーズ
ブラッドリー・ブラッドショウ[ルースター]  マイルズ・テラー
[ハングマン]  グレン・パウエル
[フェニックス]  モニカ・バルバロ 女性パイロット
[ボブ]  ルイス・プルマン フェニックスの後座
[ペイバック]  ジェイ・エリス 黒人パイロット
[ファンボーイ]  ダニー・ラミレス ペイバックの後座
[コヨーテ]  グレッグ・ターザン・ラミレス 
[ホンドー]  バシール・サラフディン

カザンスキー大将[アイスマン]  ヴァル・キルマー
シンプソン中将[サイクロン]  ジョン・ハム
ベイツ中将[ウォーロック]  チャールズ・パーネル
ケイン中将[ハンマー]  エド・ハリス

ペニー・ベンジャミン     ジェニファー・コネリー
アメリア・ベンジャミン   リリアーナ・レイ

予告編1

 

予告編2


感想
本作については2019年に前作の「トップガン」がTV放送され、前景気をアオって2020年に公開される筈だった。
その前提で前作のレビューも行った→コチラ
だがその後のコロナウイルス蔓延で延期となり、丸二年遅れての公開となった。

さて本編。いきなり空母からの発艦シーンとあの「デインジャーゾーン」で盛り上げ。あざとくはあるが、まさに観たかった光景。
物語はP-51マスタングの整備風景から始まる。これはトムの所有物だという事は知っていた。そしてお約束のバイク

(カワサキGPZ900R"Ninja")が戦闘機と並走。
ダークスター計画の計画責任者にエド・ハリスを仕立てたのは「ライトスタッフ」へのリスペクトだろう。

現場主義で暴走するマーヴェリックを、何とかクビにならない様工作を重ねたのが「アイスマン」 実はイイ奴だったんよ・・・
実際のヴァル・キルマーも咽頭ガンで声が出せなかった様で、あの声は合成だったとか。しかしよく出演してくれたものだ。

ペニーって誰よ?と記憶をサルベージしたが、調べたところでは前作で、管制塔の横をマーヴェリックに飛ばれコーヒーをこぼした将校の娘であり、グースが彼の女性遍歴の一つとして話していた様だ。要はシャーロットの前カノという事→コチラ
ケリー・マクギリスがあの体形になってしまって続編に使えない事が明白だからやむを得ないのだが、あれだけ熱愛したシャーロットとのエピソードが完全に封殺されてたのには、徹底してるナーと感心。


マーヴェリックがルースターに言った「don't think,just do」は「燃えよドラゴン」での「Don't think,Just Feel」を意識したものだろう。
それが後半で生きて来る。ベタだけどなかなかシャレてる。

ミッションでの峡谷通過後、通気口にミサイルをブチ込むのは「スターウォーズエピソード4」そのまんま。
おまけに第2波のグースターは自動照準不調なのに命中させてしまった(ジェダイか!)

計画遂行後のドタバタはまさに「神」展開。時代遅れだろうが何だろうがマーヴェリックと言ったら「トムキャット」
十分堪能出来た。

飛行シーンはほとんどが実写だという。キャスティングされた者はトムから「役を受けるならF-18に乗ってもらう」と言われたそうな

(メイキング映像)

一番象徴的なのは発艦シーン。カタパルトの推力が終わって自力飛行になる一瞬、パイロットの身体が前のめりになる。思わず自分の体も動いてしまう(4DXでも表現したのかな?)
 

F/A-18E/FはEが単座、Fが複座。マーヴェリックが単座、あとの3機は複座(ルースター/コヨーテ、フェニックス/ボブ、ペイバック/ファンボーイ)だったと思う。
emiさん情報により見直し。

マーヴェリックとルースターは単座。

フェニックス/ボブは確かに複座。ペイバック/ファンボーイも多分。

攻撃チームは4機だったからこれで勘定は合う?


戦闘シーンでの、ミサイル攻撃回避のフレア(発火弾)が印象的だった。いったん追尾型ミサイルを打たれたら終わり、の印象があったが「こうやるんだ」と感心。ガンダムだと「ファンネル」だな(笑)

 

いずれにせよ、どーしよーもないベタな部分も含めて我々が待っていた「続編」の思いに寄り添ってくれたという点で、有り難い映画だった。

褒めてばかりもいられないからちょっとツッコミ。
①いくら某国が暴走すると言っても、核濃縮施設を爆破しに行くなんて、どう考えてもこっち側の暴走(当時トランプ政権が前提だったから、それもアリか・・・)
②ルースター機がマーヴェリックを助けた後撃墜されたが、ナビのコヨーテは置き去り?(どこへ行った?)
ルースター機は単座だったそうです(emiさん情報)

オマケ
この作品について岡田斗司夫が「中味がないからとてもいい♪」と絶賛(?)コチラ。微妙な高尚さなんか求めず、ひらすらエンタメに徹する姿勢へのリスペクト。
そういえば[ルースター]役のマイルズ・テラーはロバート馬場と似てる気がするんだけど(まあいいか・・・)



あらすじ
空母からの戦闘機発艦シーン。
ガレージでP-51マスタングの整備を行うマーヴェリック。

それが一段落してオートバイを出し基地に向かう。


空軍基地の格納庫に到着したマーヴェリック。そこにあるのは有人極超音速機「ダークスター」 スクラムジェットエンジンを搭載しマッハ10を目指している。
だが計画責任者のケイン海軍少将[ハンマー]は計画を打ち切り、予算を無人機開発に向けようとしていた。
もうすぐその中止指令を告げにここへ来る。
彼はまだ来ていないと宣言して飛行準備に入らせるマーヴェリック。機は発進した。それを見上げるハンマー。

機は次第に速度を上げ、目標のマッハ10に到達。だがその後も加速を続けるマーヴェリック。マッハ10.3に到達したところで機に異常が生じ緊急脱出するマーヴェリック。機は爆発した。
何とか生還しレストランで水を飲むマーヴェリック。

マーヴェリックを呼び出すハンマー。完全リタイヤかもう一つの道かを選択させる。それはかつてのトップガンでの教官。

今は艦隊指令官となっているカザンスキー大将[アイスマン]の指示によるもの。今までも便宜を図って来たアイスマン。

ミラマーの海軍航空基地に向かったマーヴェリックは、良く通ったバーに足を運ぶ。そこにいたのはペニー。彼とは以前いきさつがあった。3年前からこの店を受け継いでいるという。

次第に客が入り始め、集合をかけられたトップガンの者たちも集まって来る。その中にグースの息子ブラッドリー[ルースター]を見つけるマーヴェリック。
店が混んで来てカードを出そうとした時、ペニーが店の鐘を鳴らす。店内から歓声。ここは現金オンリー。カードを出した者はペナルティで全員に一杯おごる・・・
金が足らずに店から放り出されたマーヴェリックは店の外から、ピアノを弾いて皆と歌っているルースターを見る。

それがグースと重なり胸を詰まらせるマーヴェリック。

集められたパイロットはトップガン上位の者たち。シンプソン中将[サイクロン]が計画のブリーフィングを行う。

それを一緒に聞くマーヴェリック。
某敵国がウラン濃縮施設を稼働させようとしている。ウラン注入が行われるのは3週間後。それを稼働前に破壊するミッション。
使用する機体はF/A-18E/F スーパーホーネット。施設は峡谷の奥にあり、その底を縫うようにSAM(地対空ミサイル)の射程高度以下を守って到達。
第1波で通気口を破壊、第2波で内部の施設を破壊し帰投するもの。敵側の防衛には第5世代の最新戦闘機が配備されている。

紹介されて皆の前に出るマーヴェリック。作戦に参加出来るのはこの候補者の中の半数程度。訓練の中で選抜して行くと言うマーヴェリックを時代遅れと疎ましく思うハングマン。
まずは皆の技量を確認すると言って、彼らとの模擬空中戦を行うマーヴェリック。ハングマンは、負けたら腕立て伏せを200回やると言ったが、結局メンバー全員がそれを行う事になった。
そんな中でもマーヴェリックに反抗的なルースター。かつて志願書をマーヴェリックに揉み潰されて入隊が4年遅れた経緯があった。


作戦について[サイクロン]と意見が合わないマーヴェリック。

犠牲が出るのはやむを得ないと言うサイクロンに
「全員を生還させます」
店に通ううちにペニーと親しくなって行くマーヴェリック。

訓練は次第に実戦に対応するものになって行く。与えられる時間は2分30秒。渓谷の超低空飛行後のターゲット捕捉。
仲が悪いハングマンとルースター。
そのうちにハングマンがグースの事故死の事を調べ上げ、ルースターとマーヴェリックの確執を暴露した。

アイスマンとメールのやりとりをしていたマーヴェリックだが、悩んだ末、彼の家へ会いに行った。
咽頭ガンで話す事が不自由だと伝える妻。
久しぶりの再会。任務遂行に悩むマーヴェリックに、初めはパソコンで打ち込んで意思を伝えていたアイスマンだが、苦労して立ち上がると小さな声で「君になら出来る」とハグした。


訓練の一環として海辺でフットボールを行うマーヴェリック。自分も一緒に球を追った。貴重な一日を無駄にしたと苦言するサイクロンに「チームワークは強くなった」と返すマーヴェリック。
その晩ペニーと男女の関係になるマーヴェリック。
ルースターの事を聞かれて、以前母親から彼をパイロットにしないでくれと頼まれていた事を話す。でもその事を彼に言えない。

厳しい訓練は続くが成果がなかなか現れない。ルースターはミスなくゴールするが、慎重さがアダとなり制限時間オーバー。
そんな時にバードストライクに遭遇して墜落事故が起きる。パイロットは脱出して無事だったが、無理すぎる作戦のせいだと不満をぶつけるルースター。
そんな時にアイスマンの死が伝えられる。葬儀に参列した後気落ちするマーヴェリック。

敵側の施設稼働が一週間早まったとの情報。もう後がない。
ミッションの先行きに失望したサイクロンは、マーヴェリックに解任を宣告する。
そして皆の前で作戦変更の説明をするサイクロン。
ミッションの時間は4分。制限高度も引き上げる・・・・
そんな事をしたらSAMの餌食になり作戦遂行は不可能。顔を見合わせる若者たち。
その時管制に飛行許可を求めるメッセージ。マーヴェリックだった。今からミッションのトライを行う。制限時間は2分15秒。
コースに入る機体。鬼気迫る操縦の末に、そのミッションは2分14秒で成功した。初めての成功。歓声を上げるメンバーたち。

作戦のやり方を批判していたサイクロンだが、マーヴェリックをリーダーに任命。第1波をマーヴェリック、第2波をルースターとするチーム編成が決定された。

空母「セオドア・ルーズベルト」から発艦するミッションの機体。

ハングマンは支援に回る。

彼らを支援するためにトマホークが一斉発射され、敵飛行場への攻撃が始まる。
マーヴェリックたちはSAMの存在を確かめながら渓谷を飛行。

ルースターが次第に遅れる。マーヴェリックの言葉「考えるな、行動しろ!」の言葉を思い出しペースアップするルースター。
先行するマーヴェリックは自動照準で入り口に爆弾を投下し爆破成功。後続のルースターは自動照準の不調でナビから指示が出せない。リミットが迫る中、ルースターはマニュアルで爆弾を投下。それは見事に穴に入り、施設は大爆発。
だが離脱の途中でSAMに察知されミサイルが発射される。更に敵戦闘機に遭遇。ミサイル回避フレアの発射で辛くもかわす。

だがその中でルースターの機が絶体絶命に陥っていた。

マーヴェリックが囮となってミサイルを引き付け被弾する。

パラシュートで脱出したが救う手だてはない。

残った機は帰還命令を受ける。

目を覚ましたマーヴェリック。だがここは敵地のど真ん中。そう思ったとたんに武装ヘリが攻撃して来る。その時、友軍機がヘリを射撃して爆破。だがその友軍機も撃墜された。パラシュートの降りた方に走るマーヴェリック。
パラシュートを回収していたのはルースター。

なぜ帰還しなかったと激怒するマーヴェリックに

「考えるな、行動しろと言ったのはアンタだ!」と返すルースター。

二人は打開策を求めて歩き、空爆された敵空軍基地に辿り着く。
そこの格納庫に見えたのは過去の遺物「F-14トムキャット」

混乱する敵兵をやりすごして機まで到着する二人。
準備作業をルースターに伝えてコックピットに滑り込むマーヴェリックは、順に始動シークエンスに入る。勝手知ったる機体。
準備を済ませて後部座席に乗るルースター。グースが蘇える。

タキシングして行くが、メイン滑走路は爆破され使えない。誘導路から離陸しようとするマーヴェリックに「無理だ!」とルースター。
前輪を建物に吹き飛ばされながらも何とか離陸。

だがその後敵の最新2機が迫る。味方の振りをしてハンドサインするが見破られた。先制攻撃で1機を落とすがもう1機にはかわされ、猛追を受ける。スキルの全てを使いそれを何とか撃墜するが、3機目が現れた。フレアや武器は残っておらす脱出装置も不作動。
その時敵機が友軍機に撃墜された。ハングマンの救援。

帰還するマーヴェリック。まずハングマンが着艦。マーヴェリックのF-14は前輪がないためネットが張られた。そこへ着艦。
出迎えの者にもみくちゃにされる中、ルースターに「命の恩人だ」と言うマーヴェリック。
そして「父の代わりです」と返したルースター。

マーヴェリックのガレージ。一緒にP-51の整備を手伝うルースター。作業机の壁にはマーヴェリックとグースの写真が一杯。
そこにペニーが娘のアメリアと一緒に姿を見せる。

見つめ合うマーヴェリックとペニー

 

P-51にペニーを乗せ夕焼けの空に飛び立つマーヴェリック。