シリーズ
監督 橋本一
脚本 古沢良太
原作 東直己『探偵はひとりぼっち』
興行収入 8.9億円
キャスト
〈俺〉 - 大泉洋
高田 - 松田龍平
河島弓子 - 尾野真千子、新堂結菜（幼少期）
マサコ - ゴリ、中島凱斗（幼少期）
フローラ - 篠井英介「トムボーイズ・パーティー」のママ
峰子 - 安藤玉恵 喫茶「モンデ」のウェイトレス
松尾 - 田口トモロヲ 「北海道日報」の記者
橡脇孝一郎 - 渡部篤郎
新堂艶子 - 筒井真理子
桐原組組長 - 片桐竜次
相田 - 松重豊 桐原組若頭
源ちゃん - マギー
モツ - 徳井優
学生 - 近藤公園
野球男 - 矢島健一
トオル - 冨田佳輔
弓子のマネージャー - 青山勝
札幌市長 - 上田文雄
予告編
感想
このシリーズは1作目と3作目はレビューしたが、その後放置。
最近TVで再放送されたのでようやくレビュー。
毎度流れるクサいセリフにハマる・・・
仲間だったオカマのホステス マサコの死の真相を追う「俺」
関係していると思われた政治家を最後まで引っ張るが、結局犯人は単なるオカマ嫌いの男。
あの状況で政治家を刺しに行った弓子は「相当にオカしい」
兄妹愛は感じるものの、ちょっと盛り上がりには欠けたか。
尾野真千子の汚い大阪弁がヒロインらしくなく、辛かった・・
しかし冬の北海道を満喫させる演出は健在で、これはこれで繰り返しの視聴に耐える。
オススメは、やっぱり「１作目」だな。
あらすじ
ここは俺の街。俺はこの街のプライベートアイ。そう、探偵だ
札幌 大倉山スキー場のジャンプ台で括られている「俺」
この状況を説明するには、少し時間を戻す必要がある・・・
オカマのホステス マサコちゃんが簡単なマジックをやる様になり、初めはつたないものだったが精進の結果、店でも「マジックショー」が開ける程になった。勧められてマジック大会に出場し、順調に勝ち進んで全国大会に進んだマサコ。
客が暴れているとママのフローラから連絡を受けて駆け付けた「俺」 デッキブラシで男を倒したが、銃を乱射し始める。
助けに入った高田の蹴りで沈黙する男。相原組 若頭の相田に突き出すと、追っていた相手だと感謝される。
マサコは全国大会で優勝し、札幌に帰って皆が祝勝する。
その翌日、血だらけの死体で見つかったマサコ。
犯人はすぐ捕まると思われたが、3ケ月経っても事件は進展せず。
俺はその間「病気」に罹っていた（かなりの重症） 1人の女に入れ込み、ほとんどベッドから出ない生活。
だがそれは金の切れ目と共に消滅した。街に復帰した俺。
全く進展していないマサコの事件を調べ始めるが、フローラ始め皆口をつぐんでいる。「今まで放っといて」と怒るママ。
北海道日報の松尾から情報を得る俺。脱原発で支持を集めている橡脇(とちわき)孝一郎が、若い頃マサコと恋人関係になった。数年で別れたが、TVに出たマサコちゃんを見た。政治家として自分の過去を葬ろうとした・・・と推理した俺と松尾。
マサコは新進のバイオリニスト「河島弓子」を応援していた。
部屋に残された多数のCD。
ある筋に連絡を入れた俺は尾行に遭い、捕まえるとそれがあの河島弓子だった。自分をファンだと言っていたマサコの死の真相を追っていた。世間ではコンサートを放棄して行方不明になっている。弓子を依頼人として捜査を始める俺。
始めたのも束の間、相田らに拉致され大倉山のジャンプ台に居る俺。実は、橡脇孝一郎の父親を刺して政界から追いやったのは組長の桐原。橡脇案件は禁句。誤解は解けたが組員の手違いで縄がほどけた（K点超えの大ジャンプ！）
俺が部屋に戻ると源ちゃんとモツ、「学生」がいた。3人は共に呼び込みの仕事をしている。事件当日、橡脇とマサコが一緒にいたと教えてくれた「学生」 その後高田に聞いた話では「学生」は実は妻子がいて学生ではないと言う。
その夜、高田と共にマスク軍団に襲われた高田と俺。松尾からの電話で、俺を名乗る者が記者クラブにマサコ事件の証拠を掴んだ、と言って来たと激怒。松尾と俺が指名手配になった。
路面電車に逃げ込んだが、マスク軍団がそこに乗り込んで大乱闘。相田のトラックに救われた二人。
相原の話では俺を追っているのは3グループ。橡脇陣営と反橡脇陣営(ここにはあの花岡組が噛んでいる) そしてフリーグループ。
フリーグループは俺を捕えて橡脇に恩を売りたい・・・
根城のバー「ケラーオハラ」で待っていたのは高田と弓子。
記者クラブに電話を入れたのは弓子だった。迫力に押されてママのフローラに会いに行く。ママの話では、マサコと仲の良かったトオルが橡脇との仲を聞いており、マサコが死んだ直後にバーでその話を漏らしたという。その後トオルが消えた。
橡脇陣営から脅迫され、それ以来口を閉ざした皆。
トオルの故郷室蘭まで行きトオルを見つけ出す3人。トオルは店でその話をした時、男らから200万を渡されススキノから追放された。脅したのは橡脇の秘書。
マサコの実家は室蘭だった。
何とかマサコの実家を探し出した3人。
家族崩壊の実態が分かる。
室蘭からの帰り道、花岡組の佐山の車に追われる3人。そして追突されマシンガンで撃たれる。高田の車はズタボロとなり、走って逃げる3人は、たまたま巡回していたパトカーに救われた。
警察前で報道陣に囲まれる弓子。
知らせを受けてバーに走る俺。店では傷だらけのママと女店員。
多数のマスク男がいた。バットを持った野球男がボス。大乱闘が始まる、劣勢だったが高田の加勢で何とか収束。野球男を問い詰めると、橡脇を支持する、ただの市民団体だった。
橡脇の事務所に乗り込んだ俺。パトロンの新堂艶子が不在と言うが、橡脇が出て来て話をした。決勝に出たマサコを見て懐かしくなり、15年振りに会って赤いバラの花束を渡したという。
もしうちの人間が関わっているのなら、私はどんな罰も受けるが、今ではないと言った。「3年で片をつける」
俺は橡脇を刑事告発する計画を立て、弓子に話した。いつもになくおとなしい弓子は「さよなら。ありがとう」と言って去った。
その後高田と、たまたま現れた「学生」と共に浴びるほど酒を飲んだ俺。「学生」の「あんな真っ赤な花束なんてプレゼントして」との言葉に引っ掛かった。聞いた話と矛盾がある。
「お前なのか？」と追及する俺に「俺はゴミを捨てただけだ」と返す「学生」 有名になったマサコに嫉妬した。
俺と高田から逃れて走り出した「学生」は車道で車に撥ねられて即死。
とにかく犯人は分かった。弓子のマネージャーに電話するが、また行方不明になったという。
入れ違いに松尾の電話。マサコと弓子が兄妹だと言った。
幼い頃は親戚の家で一緒に暮らしたが、マサコは単身上京。
男に体を売って金を稼ぎ、弓子に送金していたマサコ。
その日は札幌の大通り公園で、橡脇の演説会が予定されていた。
現場に走る俺と高田。包丁を持って橡脇に迫る弓子。
直前で、それを体で受けた俺。
「探偵は、依頼人守らなきゃならない、厄介なことにさ・・・」
傷は浅く、看護師に軽くあしらわれる俺。
退院して、バー「ケラーオハラ」で高田と共に弓子に会う俺。
プロになったらお兄ちゃんを呼んで一緒に暮らそうと思ったけど、結局呼ばなかった。見捨てた張本人は私、と泣く弓子。
うぬぼれんなと言う俺。マサコちゃんは最高の人生を送った。
弓子はバイオリンの世界に戻った。弾く彼女の目に涙。
高田と「ケラーオハラ」に入る高田と俺。
マスターがいつもの「太田胃酸」と缶入りピースを差し出した。