中小企業の後継者問題を緩和する、副業転化型「継業」 

「継業」とは、地域に移住してきた第三者に事業を承継すること、と定義されています。
もともと農業や林業の承継を想定した言葉でしょう。
単に都会から人を呼び込んで人口を増やすのが目的ではなく、移住者ゆえの視点で地域の魅力を再発見してもらう、それを地域の再生につなげる、という効果も期待されているようです。

よく分かります。
ただ、徐々に増えてきたとはいえ、地方移住する人たちはまだまだレアな存在
地方の後継者、特に待ったなしの中小企業の後継者問題を緩和するには、到底間に合わないでしょう。
では、どうすれば緩和できるのか。
提唱したいのは、副業転化型「継業」です。

後継者を求めている会社は、副業で働ける仕事・ポストを用意し、後継者候補を募集する。
リアルもリモートも可とすれば、全国から募集できます。
マッチングアプリ的なものを活用するのも良いでしょう。
期間は1クール半年、状況次第で継続可。
報酬は低め設定、可能なら複数人採用する。

今は大手企業中心に副業が推奨されるようになってきました。
自分で会社を経営したいと思っているサラリーマンはたくさんいます。
勤務先の副業制度を利用して、承継する会社を探せるならメリットは大きいでしょう。
いきなり地方移住するのではなく、半年、一年、場合によってはそれ以上会社と関わることで、承継に関するハードルは相当下がります。
その間に夏休みを利用して家族で会社のある地域に旅行してみたり。

今地方の市町村はいろんなニンジンをぶら下げて移住者を求めています。
しかしそれは人口対策になっても、中小企業の後継者問題対策にはなりません。
副業を通じて候補者の心理ハードルを下げることが出来れば、事業承継実現の数も増えるでしょう
その結果移住が決まれば、そのときニンジンが後押しとして効いてきます。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)