合格発表から

ちょうど1週間が経ちました。

 

 

改めまして

第33回試験に合格された皆さん

おめでとうございます桜

 

 

今年は合格基準点93点、

合格率29.3%という結果が出ました。

 

 

それについて思ったことを

書いておきたいと思います。

 

 

数字がたくさん出てくるので

頭が混乱するかもしれませんが、

第34回試験に臨む方には

ネット上にあふれる偏った情報を

鵜呑みにしたまま

スタートしてほしくないので、

頑張って最後まで

読んでいただけると嬉しいです。

 

 

それでは、いきます。

 

 

 

 

 

 

現在の19科目体制になった

第22回試験からの推移をみていきます。

 

 

第33回試験は

新型コロナウイルスの影響で

受験者数が少ないだろう

ということは誰もが予測した上で、

受ける/受けないの判断をされたと思います。

(案の定、受験者数は過去最少でした)

 

 

過去の数字を見ていくと

毎年だいたい

±2000人以内の範囲で

受験者数の変動があります。

 

 

※第25回試験は

とびきり難しかったので、

第26回は易化を期待して

3000人ほど受験者が

増えたのかもしれませんが、

まあ自然増の範囲でしょうね。

 

 

というわけで、

今年減った人数が

2000〜3000人ぐらいだったら

自然減の範囲ということで

いつもどおりの判定だったと思うのですが。

 

 

4000人減ったことがわかり、

これは

理由があって減っているということは

明確なわけですから。

 

 

今年だけ特別に受かりにくかった

または

今年だけ特別に受かりやすかった

と認識されることのないよう、

前年以前の受験生と

公平性を保つための縛り

あったのではないかなと思います。

 

 

「受験者が減ったのって、

ラッキーだったの?

アンラッキーだったの?」

 

 

そんな質問もいただきましたが、

答えとしては

「そのどちらでもないような

結果に着地させる」でしょうね。

 

 

だってもし

「受験者が減った年はラッキーだ」と

そんな思い込みが広がってしまって、

万が一にも、

集団受験指導をする団体や

ライバルを牽制する受験者から

「点数が低そうな受験生は

今年は受けさせないほうがいい」みたいな

誰かの受験を阻止するような発想が出てきたら

最悪ですからね。

 

 

視点①

明らかに受験者数が減った場合、

合格者数を無難な範囲におさめないと、

前年以前の受験生と公平でなくなる。

 

 

例)

4万5000人のうち上位25%に入る

→11250番以内

 

 

3万5000人のうち上位25%に入る

→8750番以内

 

 

同じ試験でも

受ける人数が10000人違った場合

数字としては

これぐらいの違いになってくるわけです。

 

 

だから今年は

合格者数が10000人を切ったとしても

全く不思議ではありませんでした。

(実際は10333人でした)

 

 

ちなみにここ3年ほどは、

30%近辺の高い合格率が

続いていましたが、

標準は25%〜30%以内です。

 

 

今年だって、

仮に合格率が27%ぐらいだったとしても

「合格率が低すぎる」と

文句を言うのは明らかに筋違いでしょう。

何度も前例があるわけですから。

 

 

実際には、

去年と全く同じ合格率の

29.3%になったわけで、

異議なしのところに落ち着きました。

 

 

さて、

受験者数が減った以外に

今年の試験で振り返るポイントは

あったでしょうか?

 

 

ここで、2つ目の視点です。

 

 

視点②

合格率に与える影響が大きいのは

受験者数よりも

合格基準点(問題の難易度)である。

 

 

①の縛りはあったと仮定しても、

高校や大学の入試のように

「上位○人まで」という人数で

合格ラインが決まるわけではありません。

 

 

 

 

表を見てみると、

合格者数が一番多かったのは

合格基準点が一番高かった

第30回です。

 

 

合格者数が一番少なかったのは、

合格基準点が一番低かった

第25回です。

 

 

ライバルの人数で

自分の結果が変動すると

思っている方もおられるようですが、

事実として言えるのは、

ライバルが多かろうと少なかろうと、

関係ありません。

 

 

自分の出し切った力が

そのまま得点分布に位置付けられる

ということです。

 

 

自分の勉強で手一杯なのに

他人の動きまで気にしていたら

間違いなく疲弊するので、

やめたほうがいいですよ、本当に。

 

 

 

 

さて、合格基準点の話です。

 

 

合格ラインの線引きも

合格率と同じく、

できるだけ無難に例年通り、

90点近辺にしたかったと思います。

 

 

でも、ここまでの

150問の振り返りブログにも

書いてきた通り、

難易度としては

去年より易しくなりました。

 

 

具体的には、

1つのキーワードで

2問、3問と正解できるような

「テーマかぶりの問題」が複数出たり、

不正解の選択肢がペアになっていて、

正解を選べなくても気づけるように

サービスがしてあったり、

第30回の試験と似た傾向を感じる

構成になっていました。

 

 

それによって何が起きるかというと、

「ある1つのテーマを

学習できていた人は3点、

おさえていなかった人は0点」

というように、

本来は1点ずつつくはずの差が

一気に大きな差になるんです。

 

 

そうなると

ヤマを張って学習していた人よりも

まんべんなく学習をしていた人のほうが

恩恵が大きいですので、

結果的に

高得点ゾーンにいる人たちが

さらに高得点に上がっていくということが

考えられます。

 

 

で、合格基準の線引きですが、

今年の試験問題が易化したとはいえ、

受験者の得点順のグラフを作ったときに

ボリュームゾーンがどこにくるかによって

92点または91点が

合格基準点になる可能性も

十分にあったと思います。

 

 

ただ

結果的に92点の人数が多くて、

そこを含めてしまうと

合格率(合格者の人数)が

定めた基準よりもオーバーしてしまうので、

92点と93点の間に泣く泣く線を引いた

ということだと思います。

 

 

※少し脱線しますが、

大事なことなので繰り返します。

「わたしの結果がダメだったのは

得点の近いライバルのせいだ」

と思うのは勘違いです。

「運のせい」でもありません。

あなたが2月7日に

受験票を持って

決められた試験会場に行き、

自分の席で問題を解いて、

マークシートを丁寧に塗り、

終了前に見直しもして、

提出した「解答用紙」が

もたらした結果です。

 

 

話を戻します。

 

 

ちなみにその「人数オーバー」の

基準になった合格率を

仮に30%と置くと、

92点のところには

256人いたことになります。

 

 

256人。

わずかな差に思えるでしょうか?

それとも多く感じるでしょうか?

 

 

 

 

 

得点分布はもちろん公開されませんが、

たとえば今回、

1点の差が256人ずつだったと仮定すると、

例年の合格率である

25〜30%ぐらいに位置する

99点から93点のあたりは、

どこに合格基準点の線引きがきても

おかしくなかったということになります。

 

 

実際には、得点分布が

こんなに均等なわけはないですが、

点数が高くなるほど

同じ得点の人数が少なく、

点数が下がるほど

同じ得点の人数が増えることが

考えられますから、

わずか1点の違いで200人とか150人の

受け取る結果が変わるとすると、

今回100点を取った人でも

基準ラインのギリギリ上に

なり得た可能性はあります。

 

 

わたしが「到達点の目安」から

安心ラインを105点と書いたのは、

問題の難易度から、

安定した得点を取っている人たちは

そこまで得点を重ねることが可能だろうと

そういう計算をしたからです。

 

 

蓋を開けてみると、

得点のボリュームゾーンは

もう少し下にあったようですが、

わたしが個人的に聞いた

今回の最高得点は

130点代後半だったので、

「基本的な学習をしていれば

去年より15点ぐらい上がる」というのは

3ケタ得点の合格者の中では

そんなにずれていない見立てだったと思います。

 

 

これはあくまで

150問の750ある選択肢について

「基本的な試験対策で正誤の判断ができるか」を

1つずつ検討した結果です。

 

 

「合格基準点の予想が○点外れた」

「ぴったり合ってた」という

感覚的な話は一切していませんので、

そういった予想大会は

やりたい人同士で盛り上がってください。

 

 

数字が書いてある=予想と解釈して

ことわりなく巻き込まないでください。

 

 

何度も念を押しますが、

わたしは難易度分析をしています。

点数予測はしていませんし、

今後もしません。

 

 

さて、

現在の19科目体制で行われる試験は

あと3回となりました。

 

 

今回の反省も含めて

受験対策に関する情報も

発信していこうと思っていますので、

第34回試験を受けられる方は

よかったらまた

このブログをのぞいてみてくださいね。

 

 

次回のブログでは

第33回試験で100点以上を取って

合格を果たした方が

どんな学習をされていたのか?

 

 

数名の方がインタビューに

ご協力くださいましたので、

その結果をお届けします。