#1月ももう終わり / 10年に1度の大寒波 | 安芸もみじ / Historys, Trains, Townbikes - Hiroshima JAPAN

#1月ももう終わり / 10年に1度の大寒波


日本全国で、もう雪なんか見たくないっ!と声を上げられるでしょうが、10年に1度の大寒波と呼ばれる去日の写真をUPします。

広島市内の積雪は、1月24日の夕刻から翌25日の午前中にかけてでした。

ついた足跡やタイヤの跡が、5分も経たずに消えて判らなくなるほどの降雪で、ここは本当に広島か?と疑いたくなる夜でした。




この日本列島を襲った大寒波は、南西太平洋で発生しているラーニャ現象によるものでした。

ラーニャ現象とは、太平洋赤道域の日付変更線付近から南米沿岸にかけて海面水温が平年より低い状態が続く現象です。

赤道帯の一部の海面水温が低いと、東からの風が強くなり、西部に暖かい海水が平年よりも厚く蓄積することになります。




熱が逃げるので東部では、海流によって冷たい水の湧き上がりが平常時より強くなり、ますます温度差が開いて西部帯では積乱雲がいっそう活溌に発生してしまいます。

海水温が高いと上昇気流が発生し、大気濃度のバランスを取るために海水温の低い所へ低気圧が発生しやすくなります。

高気圧で発生した湿った暖かい空気は低気圧近辺で冷却されて雨雲を形成しますが、赤道帯の東西で激しい温度差状態が長く続くと、地球の自転による偏西風へ大きな影響を与えます。

1月ももう終わり

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この影響を受けた偏西風は気圧に阻まれて大きく蛇行することとなり、今回はインドネシア近海を流れる偏西風が北へ大きく迂回してしまいました。

これにより本来は北極地帯上空にある極渦がちぎられて、蛇行で南下する偏西風に乗って日本の約5000m上空に、北~東日本で-42℃以下、西日本で-36℃以下の寒気が流入しました。

気温が高いと大気中の水分の飽和量は増え、反対に低いと飽和量は減少しますが、偏西風に含まれた水分は自らが引き連れた北極寒気によって飽和量が下がります。




余剰となった水分は結晶化して地表に落下するのですが、中国南部の天津~河蘭のエリアに1040hPaの高気圧が、北海道根室東沖に970hPaの低気圧が鎮座していたため、日本列島全域がはぐれ極渦に包まれることとなったようです。

飽和量の高い低いは、気温が高いと洗濯物がよく乾き、寒いと乾きにくいことからイメージしやすいと思います。

余った水分が結晶化するとは、夏にコップへ冷たい水を注ぐとコップ表面が結露したり、冬に暖房を効かすと窓ガラスに結露するのと同じ原理です。




結晶化せずに地表へ降りてくると豪雨となり、結晶が途中で溶けるとミゾレ混じりの強い雨となりますが、結晶化したまま地表へ到達すると、豪雪になります。

通常の雪は雨が降る途中で上昇気流で高層域へ吹き上げられ、大気のチリへ結び付いて結晶化します。

なので根本的に降雪の起源が異なるため、ラーニャ現象の影響による降雪は、日本南部でも豪雪になりやすい傾向があります。




ちなみに夏が猛暑で冬が厳冬の場合も、その年の冬は雪が多くなりやすいです。

さて、この1月を振り返ってですが、職場が廃業するので、とても忙しかった思い出しかありません。

と言うことで、1月31日をもって最後の夜勤明けとなり、2月1日より失業者の仲間入りとなります。

写真は夜間は24~25日未明の撮影で、青空は25日の朝10時ごろに撮影しています。

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