日本は三年ぶりの緊急事態宣言や蔓延防止措置のないGWということで

(海外なんてもうコロナは過去のこと?)

我が家は義実家に帰省してきました。


なんだかんだで、

夫の三兄弟全員が集結することになり、

大人8人、子ども5人の大集会となりました。


メインイベントはタケノコ掘り。

夫の実家は先祖代々の小さな山を所有しており、

最近義父はその山に小さな作業用の小屋を立てたりして、山を楽しんでいるようです。


タケノコ掘り後は

その山小屋あたりでピクニック、

という楽しい時間でした。


この季節の山は本当に美しく、

新緑の柔らかな緑と、常緑樹の緑、

盛りを過ぎた山桜に

木々に絡みつく野生の藤、

ウグイスの囀りが山にこだまし、

爽やかな風が吹き抜ける、、


実際はちょっと風が強過ぎましたが、

意外な重労働のタケノコ掘り後に

私は山の風情を満喫しながら、お腹を満たしました。


息子ちゃんにとっては初めてのタケノコ掘り。

鍬を使う難しさも感じたり、

土や竹の硬さ、

タケノコの作りを観察したり、

いろいろな発見だらけでした。

掘ったばかりのタケノコにハエがたかったり、

なぜかなぁ。


義実家自体は山からだいぶ離れた平地にあり、

周りは田んぼに囲まれています。

この辺りの田植えは代々ゴールデンウィークに行うので、

いろいろなところで田植えが行われています。

水だけを張った田んぼ、

田植えを終え、可愛らしい稲がちょこんと並ぶ田んぼも美しい。


山里と素朴な田舎の風景、

そして、集う親族。


まだ息子ちゃんは全く感じていないと思いますが、

アイデンティティ、

と呼ぶのか、

自分の寄って立つところ、

最終的に守りたいと思える場所、


そういうものはこういった経験から形成されるのでは、と思います。


自分に連なる親族が集まって、

先祖代々の山の恵みをいただき、

日本の原風景を肌で感じる。


とても恵まれた環境ですよね。


私自身も母の田舎の田んぼと畑が原風景にある気がします。


海外に留学すると

海外が好きになり海外残留タイプ と

日本の良さに気づき出戻りタイプ に

別れますが、

私は見事に後者で、

染み込んでいた原風景のなせる技だったのかも、と思います。


実は海外はお腹いっぱいで当面行きたくない、、

テレビを見るだけで、ちょびっと苦しくなるほどなのです。。


東京への帰り道は見事に渋滞にハマり、

8時間かけてようやく到着。

息子ちゃんは助手席に座り、

普段は全く会話のないパパとの対話を楽しみました。(楽しんだかどうかはわかりませんが。。)


その中で、

日本がどこか外国に攻められたらどうする?

というパパの問いに


海外に逃げる!


と答える息子ちゃん笑い泣き


(アメリカは少しは助けてはくれるかもしれないけど)

日本は日本人が戦って守るしかないんだよ


というパパ。


ちょっと見直しましたよ照れ


家族で楽しい時間を過ごすこと、

自分の親の兄妹と触れ合い、

育った環境に思いをはせること、

兄妹だけど、ちがう環境の家庭に触れること、


とても大事な経験だと思います。


そして、

日本の美しい風景を感じ

日本人であること


をいつか心の芯の部分で持てるようになりますように、

と母は祈っております。



竹藪に入るといつもこの詩が浮かびます。


竹のようにまっすぐとはいかなくても、

固い地面に根を張れ、

もうすぐ9歳になる息子ちゃん、

後10年、

母は支える所存です。


光る地面に竹が生え、
青竹が生え、
地下には竹の根が生え、
根がしだいにほそらみ、
根の先より繊毛が生え、
かすかにけぶる繊毛が生え、
かすかにふるえ。

かたき地面に竹が生え、
地上にするどく竹が生え、
まつしぐらに竹が生え、
凍れる節節りんりんと、
青空のもとに竹が生え、
竹、竹、竹が生え。