1975年8月の 『 World Rock Festival Eastland(ワールド・ロック・フェスティヴァル・イーストランド) 』 出演に次いで,1978年11月に,リターン・トゥ・フォーエヴァー(Return to Forever)のベーシストであった スタンリー・クラーク(Stanley Clarke)を伴って 3度目の来日を果たした ジェフ・ベック(Jeff Beck)は,11月20日茨城県民文化センター公演を皮切りに,12月2日日本武道館公演まで都合10公演を行います.

 この時の来日メンバーは,キーボードに トニー・ハイマス(Tony Hymas),ベースに スタンリー・クラーク(Stanley Clarke),ドラムに サイモン・フィリップス(Simon Phillips)という,ある意味,最強の布陣でした.

 今回,商品を 2組購入すると希望者に配布されるギフト・アイテムとして登場(と言っても,1月のこと)したのは,上述の来日ツアー中盤に当たる 11月28日福岡県北九州市は新日鉄大谷体育館公演のオーディエンス録音を収録した 『 Fukuoka 1978 : Pyrotechnical Genius (Gift 2CDR) 』 です.

 因みにジャケットの Disc 2 のクレジットは,
   03. Scatterbrain
   04. Drums Solo
   05. Scatterbrain (reprise)
 となっていますが,実際には,
   03. Scatterbrain Intro.
   04. Scatterbrain
   05. Drums Solo / Scatterbrain (reprise)
 というトラック切りになっています.

 音像は遠目で,高音が強調されたような感じを受けるので,正直,マニアで無いと,通しで聴くのは厳しいかも知れません.

 メーカー情報では
 『ジェフ・ベックにとって3度目の日本となった1978年ジャパン・ツアーのライヴアルバムがギフトで復活リリースです。
 1973年のBB&A、体調不良だった1975年は3公演ずつでしたが、1978年は回数も一挙に増え、全10公演で列島を巡るツアーとなりました。本作が録音されたのは、その中でもちょうど真ん中となる6公演目「11月28日福岡・新日鉄大谷体育館公演」を収めたオーディエンス・アルバムです。
 名手スタンリー・クラークの参加も話題となった1978年ですが、実は当初の予定とは違うメンバーでの来日でした。最初はジェフ、スタンリーに加え、サイモン・フィリップス、マイク・ガーソンというラインナップでしたが、ジェフがマイクの演奏を気に入らず、トニー・ハイマスに交代。直前に3日間だけリハーサルをしての来日となったのです。そのため、ジャパンツアーの序盤はあまり本調子とは言えず、日程を追うごとに調子を上げていった。バンドのアンサンブルが固まり、グッと良くなったのが5日目の名古屋、そして本作の福岡公演辺りと言われているのです。

 ジェフにとって初めての福岡、そして記念すべきスタンリーとの共演が噛み合ってきたライヴを収めた本作は、以前Masterportレーベルから通常リリースされていたもの。その経緯からも想像できる通り、実に素晴らしい客席録音で、この日でも1・2を競うクオリティなのです。“まるでサウンドボード”と言えるほどの密着感はありませんが、楽音のクリアさは絶品で、新日鉄大谷体育館の空間を真っ直ぐに突き抜ける直球のダイレクト感が美しい録音です。
 そんなサウンドで彩られた共演は、タメ息の漏れる素晴らしさ。特にこの日は、アンサンブルが固まってきただけでなく、細かい聞き所の多い、マニア受けするライヴとして知られている。セットリストこそ前日の名古屋と同じですが、「Cat Moves」のイントロでは美しいハーモニクスが鳴り、「Journey To Love」のイントロに配された即興も新鮮。「Lopsy Lu」でスタンリーとジェフがジミヘンの「Third Stone From The Sun」のフレーズを聴かせ、「Rock 'n' Roll Jelly」でも珍しいドラムイントロとジェフのスライド・フレーズが楽しめる。もちろん、4人の歯車が噛み合った「Freeway Jam」「School Days」も最高です。

 素晴らしいサウンドではあっても、ツアー全体では頂点とは言えず、ドラムソロに若干の音切れもある。そうした欠点のためにプレス化までは踏み切れない録音ではありますが、だからと言って歴史の闇に葬ってしまうのはあまりに惜しい。それほどまでに、本作に封じられたフレーズの数々は眩しいのです。スタンリーとの輝く共演を存分に楽しみたい方、いつもいつまでもジェフを愛しておられる諸兄に贈るライヴアルバム。ぜひ、この美しい記録をあなたのコレクションに加えてください。』

Fukuoka 1978 : Pyrotechnical Genius (Gift 2CDR)
 
 Live At Shin-Nittetsu Otani Taiikukan, Fukuoka, Japan
 28th November 1978
 [From Original Masters]

  Disc 1
   01. Darkness / Earth In Search Of A Sun
   02. Star Cycle
   03. Freeway Jam
   04. Cat Moves
   05. Goodbye Pork Pie Hat
   06. Bass Solo / School Days
   07. Journey To Love
   TOTAL TIME (40:45)

  Disc 2
   01. Lopsy Lu
   02. Diamond Dust
   03. Scatterbrain
   04. Drums Solo
   05. Scatterbrain (reprise)
   06. Rock 'n' Roll Jelly
   07. 'Cause We've Ended As Lovers
   08. Blue Wind
   TOTAL TIME (43:32)

 Jeff Beck : Guitar
 Stanley Clarke : Bass
 Tony Hymas : Keyboards
 Simon Phillips : Drums

 Star Cycle
 
 Journey To Love
 
 'Cause We've Ended As Lovers
 

[参考]
 1978 Japan Tour Dates
 November
  20 Ibaraki Kenritsu Kenmin Bunka Center, Mito, JAPAN
  22 Ishikawa Kousei Nenkin Kaikan, Kanazawa, JAPAN
  23 Kurashiki Shimin Kaikan, Kurashiki, JAPAN
  24 Osaka Furitsu Taiikukan, Osaka, JAPAN
  26 Nagoya-shi Koukaidou, Nagoya, JAPAN
  28 Shin-Nittetsu, Ootani Taiikukan, Kita-Kyuushuu (Fukuoka), JAPAN
  29 Osaka Kousei Nenkin Kaikan, Osaka, JAPAN
  30 Nippon Budokan, Tokyo, JAPAN
 
 December
  01 Nippon Budokan, Tokyo, JAPAN
  02 Nippon Budokan, Tokyo, JAPAN

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