小樽築港機関区

小樽築港機関区

2024年3月27日水曜日

イギリス乗り鉄&保存鉄道、鉄道博物館訪問記(第4回)

 英国乗り鉄旅行4日目(9/8)は午前はヨーク(York)の鉄道博物館(National Railway Museum)見学、午後はロンドンへの移動です。ヨーク宿泊の地の利を活かして開館時間(午前10時)に入館しました。入館料は無料ですが募金箱が置いてありました。

メインとなるのはGreat Hallという所で保存車輌が沢山ありますが、有名な場所なので画像は少なめにします。



 展示の解説にデザイナーの名前が載っているのが日本の解説と異なる所で、0系にはHideo Shima & othersと表示されてました。


こちらは1935年バルカン製中華民国国鉄の4-8-4で英国で製造された最大、最強の蒸機ということで1987年に収蔵されたと解説にありました。


Great Hallはこんな感じです。大宮の鉄道博物館より明るいです。
Great Hallの横にレイアウトがありました。Oゲージで全体の規模は小さいです。





Great Hallの隣はNorth Shedという建物で、Workshop と Collections Store Viewing Balconyがあります。
先ずはワークショップで本格的な工場です。


 
ロケット号(のレプリカ)他が入場中でした。

 
工作機械塁も充実してます。博物館とは思えません。


ワークショップを抜けるとバルコニーです。


ヨーク駅から北側に発着する列車が見られます。駅の発着の案内表示があります。(梅小路にも同様の表示があるらしいですね。)
次がコレクションストアですが大宮の鉄博にもコレクションホールという部屋がありますが収蔵品の量が比べ物になりません。




模型もいっぱいありました。細かく見てると時間が足りません。
エントランスホールの反対側にはStation Hallがあります。こちらは煉瓦造りの建物で工場の建屋を転用したようで中は頭端式のターミナル駅風になっていて主に客車が展示されています。



こちらの目玉展示は歴代の英王室用の御料車です。






1940年製造の御料車で1970年代まで使用されたそうですが、(新)1号御料車はこれを参考にしたのではないでしょうか。


美術館等でもそうですが日本ではガラス越しでないと見られないようなものが直に見られるのは凄いです。
後は屋外にSouth Yardという所がありSteamrideという体験乗車(有料)があります。





 産業用の0-4-0タンク機とブレーキバンの編成が待機してました。スタッフに走行距離を聞いたら「あそこまで。」と指でさして教えてくれました。大した距離ではなく時間のこともあり乗車はしませんでした。


Steamrideの終点付近から見た鉄道博物館です。背後の煉瓦造りの建物がStation Hallの建物。手前に軌間の狭い線路が敷いてありますが用途は不明です。周囲は現役の鉄道工場のようです。
博物館を辞してロンドンへ移動します。途中Nottinghamに立ち寄ってLRTを見てロンドンへ向う計画です。


 York駅からこの列車でSheffieldまで行き乗り換えてNottinghamへ向かいます。BRの列車は結構長距離を走行する列車が多く、この列車の終点はPenzanceというイングランドの西南の突先の町です。


 シェフェールドに到着すると対向で貨物列車が来ましたがこちらの列車と被り1カットしか撮れませんでした。



この列車でノッティンガム(Nottingham)へ向かいます。駅で降りてとトラムの案内表示に従って進むと駅を跨ぐ高架橋の上にLRTの停留場がありました。N君は30分程LRTに乗車したいとのことですが、雨が降ってる事もありその間、私は駅で汽車見をしてました。




 
NottinghamのLRTです。顔の異なる電車がいました。


 雨が上がったので駅前に出てみました。ここが駅の正面口と思われるのですが他にも出入り口があり、交通量は少なめです。この駅舎も線路を跨ぐ道路橋に面していて広場はありません。



 駅構内に戻り出入りする列車を眺めます。跨線橋が日本の駅とよく似ています。


 お馴染みの1等ラウンジでお茶でもと思いましたが生憎今日は週末で閉まっていました。その代わり1等の乗車券は週末はディスカウントされるそうです。なお、ラウンジ入り口右側に見える水色の場所は犬用のトイレのようです。

 
この列車でロンドン(セントパンクラス駅)へ行きました。車輌はイギリス国鉄の0系、かってのインターシティ125用の編成でした。


 
 
途中に機関区のある駅がありました。かって岡崎慎司選手が在籍していたサッカーチームでお馴染みのレスターでした。

ロンドンセントパンクラス駅から地下鉄でホテルのあるエッジウエアロードへ向かいました。
(4日目終わり)

2024年2月29日木曜日

イギリス乗り鉄&保存鉄道、鉄道博物館訪問記(第3回)

3日目は宿泊地ヨークからNorth Yorkshire Moors Railway(以下NYMRと略します)という保存鉄道を訪ねます。位置はヨークから北東の方角になります。


 9月7日(金) 朝のヨーク駅前です。目的のNYMRはBRでも行けるのですが、遠回りで列車の本数も少ないので終点側の駅まで路線バスで行くことにします。


 バスの時刻は日本出発前にNETで調べてわかりました。有難い時代になったものです。始発バスではないので時間通りに来るのか心配でしたが、ちゃんと予定通りに来ました。乗車時に目的地を運転手に告げて運賃を支払い、キップを受け取り降車時に渡すシステムでした。


 バス2階の最前列の席が空いていました。ヨーク市内です。


 目的地Pickeringに到着しました。保存鉄道があるような雰囲気ではありませんが歩くとNYMRの看板が建っていたので先ずは一安心です。


 駅がありました。入っていくと客車が停まっています。


右にある 切符売り場でひと苦労して乗車券を購入しました。


 列車の最前部へ行くと蒸機はテンダーを前にして連結してます。


 
機関車はアスター製ライブスティームでお馴染みのサザン鉄道のスクールズ級4-4-0です。(1934年製造だそうです。)


進行方向を見るとこんな感じです。

 
ホームに跨線橋があります。


跨線橋の上から進行方向を見るとこんな感じです。列車は結構長い(客車7,8輌)です。
発車してしばらくすると雨になりました。



 沿線の景色はこんなです。基本的に丘陵地帯で森林と牧場と農場が混在してます。


 途中のGoathlanndという駅で降りました。発車を撮ろうと前に行きましたが狭くて引きが取れません。幸い雨は上がってます。




この駅で反対方向の列車を待ちます。

 
Goathlandの駅舎です。


 同じく貨物上屋。日本と違って線路が建屋の中へ引き込まれてます。


 石炭の卸場と思われます。


多くの貨車、客車が置いてあります。


駅の中に入ります。




駅舎、貨物上屋以外にも跨線橋、信号扱所、給水塔と一通りの設備が揃っています。
跨線橋の上で列車の到着を待ちます。



 
本線上に逸走防止の脱線転轍機が設置されているのが日本と違う所です。


機関車はBR76079(1957年製、2-6-0 Class4との事)
この列車に乗って1つ手前のNewtondeleまで戻ります。

 
Newtondeleで我々を降ろして去り行く列車

 
この駅は森林散策のために設けられた停留場のようで周囲には何もありません。ちなみにこの鉄道のノースヨークシャー荒地(Moors)鉄道って変な名前とおもいましたが周辺が同名の国立公園なんですね。
ここでまた反対方向の列車を待ちます。N君曰く、乗り鉄界ではこのように乗車するのを稲妻乗車と呼ぶそうです。ちなみにNYMRには1日乗車券とかフリー乗車券の類が無くてピッカリングで切符を買う時に我々の計画を話すと全線の片道乗車券を買って、後戻りするする区間は個別に車内で切符を買うようにと指導されました。




今度の列車はタンク機が牽いてきました。(1956年製BR Class4 2-6-4タンクとの事)この列車にGrothmont(先程折り返したGoathlanndの一つ先の駅)まで乗車します。


また雨になりました。Grothmonnt到着前に車輛工場の横を通りました。


 Grothmontに到着しました。最後部には展望車が連結されています。NYMRはここからBRに乗り入れて、Whitbyという港町まで運行しているのですがこの列車はここから直ぐにPickeringに折り返します。牽引してきた80136号機が機回しするのかと思ったら車輛基地の方から別の機関車が来ました。



今度の機関車はLMSのClass5 4-6-0 5428号機(1937年製)です。



ここまで列車を引いてきた80136号機が横を引き上げていきました。
発車を撮るべく駅の外に出ます。駅の横におあつらえ向きのスペースがあります。


 踏切が閉まります。手動と思ったら、自動のようです。この門扉スタイルの踏切はBRの本線上では見かけませんでした。


 発車しましたが凄い蒸気で何も見えなくなりました。


 ようやく見えるようになりました。


先程の列車内で車掌氏から「横の道を通って車輛工場に行けるから見ていくように。」と言われたのでそちらへ向かいます。
途中にトンネルがあって抜けると工場です。見学者用の通路があります。無料とのことですが寄付を募る看板があり、募金箱が置いてあります。幾許かの寄付をして建屋に入ります。

 
右側の階段を上ります。と庫内にはこんな光景が…





 フレームのみになっている蒸気機関車もあります。奥に進むと売店があり、お土産品の他、模型や書籍(新品、中古品両方)もあります。売店の窓からは別の棟の工場内が見れます。こちらにはディーゼル機も入場中です。




入場中の車輛には所属のリストに載っていない車輌もあるようでした。新たに加わった物か、部品取り用か、他の保存鉄道車輌の面倒も見ているのかだと思います。
見学コースはさらに奥へ続きます。




 奥に見えるのが先ほどまでいた建屋です。左側の背の高い建屋の中は見られませんでした。給炭台には80136号機がいました。



 このあたりが見学通路の最奥部です。一番左の線路が本線です。現在では単線ですが元々は複線だったようです。
本線の反対側はこんなです。



 LNER1264号機4-6-0(1947年製)だそうです。

 
奥にも色々と置いてありました。



 ディーゼル機も複数所属しているようです。想像以上の規模の所でした。雨が上がっている間に駅に戻ります。


 こちらはBRのGrothmonnt駅です。左側の腕木信号の見える所がNYMRの線路です。手前側で合流してWhitbyへ向かいます。伯備線、芸備線の備中神代駅のような配置です。


 次の列車が到着します。奥のトンネルの向こうに車輛工場があります。英国では犬を連れて列車に乗れます。


 76079号機のバック運転です。BRに統合された後に作られた蒸機のテンダーは上部が絞り込まれていて後方視界を確保するようになっているので現役時代からバック運転は普通に行われていたのでしょうね。


乗り込むとWhitbyからスクールズ級に引かれて反対方向の列車が到着して、発車です。
BRに乗り入れる形なのでパスが使えるか朝Pickering駅で聞いたら駄目と言われました。



 Whitbyに到着後、直ちに機回しを行います。左の建物は機関庫だったようですが現在は鉄道とは無関係の施設になってるようです。


 1957年製だけあってキャブの形がイギリスぽくありません。


 機回しが終わりました。出発を撮ろうと駅の外に出たのですが。フェンスガ高くて上手く撮れませんでした。ここからヨークへBRで戻ります。時間があるので遅い昼食をです。


 Whitbyは港町でリゾート地になってるようです。丘の上には古城が見えます。


Whitbyの駅舎です。ここには広場があります。


帆船はキャプテンクックがこの港からオーストラリア探検に出発した事にちなむ観光施設らしいです。


BRのディーゼルカーが到着しました。
 BRはGrothmonntでNYMRと分岐してミドルズブラ(Middlesborough)方面へ向かいます。


 途中で見えた石橋です。


 途中駅にあった使われなくなった信号扱所です。


ミドルズブラに到着しました。乗車してきた列車はニューカッスル(Newcastle)方面へ行くのでここで乗り換えます。駅前は再開発工事中で駅舎の前が見えません。ミドルズブラは港湾・工業都市でここのサッカーチームに以前稲本潤一選手が所属していたので地名に馴染みがあります。


 ミドルズブラ駅のホームです。純粋な旅客駅で貨物関係の設備は見えません。ここからヨークへは直行する路線があり列車もたくさん走っていますが其方ではなく、ダーリントン(Darlington)へ行く線に乗ります。


やって来たダーリントン行きは初日にマンチェスターピカデリー駅で見かけた2軸DCです。乗り心地は、軌道が良いためか2軸車特有のゴツゴツ感はなく滑らかな走りでした。

 
ダーリントンに着きました。ここに回り道したのは最初の公共鉄道がこことストックトン(Stockton)を結ぶ鉄道(現在は廃止され最初のダーリントン駅は博物館になっているとの事)であるので、乗り鉄旅としては行っておきたい駅といえます。(Whitbyからの列車へ乗りとおせばストックトンを通ったのですが時間の関係で割愛せざる得ませんでした。)



 イギリスの駅(分岐する路線のある駅)には真ん中に行き止まりのホームがあって両側に通過する線のホームがある駅がよくあります。(規模は違うが山陽電鉄の飾磨駅のような配置)この駅もそんな線路配置でした。2軸DCが停車している線が行き止まりのホーム、こちらは通過式のホームです。

 
ダーリントン駅の表側です。立派な時計塔がありますが駅前広場はありません。


 この列車でヨークへ戻ります。ヨークまでは一駅の乗車でしたが車内販売が乗っていて、1等室でウェルカムドリンクのサービスを受けることが出来ました。


ヨークへ戻りました。車内販売の担当者も我々と一緒に降りてきました。余談ですが車内販売で使う台車のことを(日本では)ワゴンもしくはカートと言ってますが英国ではトロリー(trolley)と呼ぶんですね。(3日目終わり)