城下町のダンデライオン8話感想「佐藤さんが悩んでる・王様の寄り道」

佐藤花

城下町のダンデライオン8話「佐藤さんが悩んでる・王様の寄り道」の感想です。葵は秋にマスクとサングラスをして花粉症対策をしていた。櫻田家は全員ブレイクアウトと呼ばれる能力の暴走が発生していた。自分では制御できなくなり期間は1日で収まるのだが、みんなが悩まされていた。

「秋になりましたね…もうずいぶんと紅葉してます」

「いつもこうやって帰れるなんて夢みたい…もしかしたらここにいる櫻田君は幻なんじゃないかって私、時々不安になっちゃったりするんだ…」

「ごめん幻なんかじゃないよね?…って櫻田君?」

修は佐藤と一緒に下校していると自分の意思とか関係なく能力が発動してしまい、瞬間移動で佐藤の後ろから姿を消す。後ろを振り向くと修はどこにもいなかった。茜は重力制御ができず常に浮遊している状態になり、奏は勝手に石ころを生成したり、光は中学生に変身、遥は天気の確率を、岬は分身を引っ込めることができず、栞は家具と会話をして、輝は力を制御しようとしている。

佐藤さんが悩んでる

櫻田岬櫻田茜

佐藤から「助けて」と緊急を要するメールを受信した茜。本当は外に出たくないし佐藤と二人っきりになるのも緊張してしまう。選挙活動の一環だと思い出掛けることになりました。遅れてきた佐藤は謝るのだが、茜は能力を制御できず手に持っていた飲み物を握りつぶして噴射する。

「茜さん遅れてごめんなさい待たせちゃった?」

「私も今来たところです」

「すっごい怒ってる!

「今ブレイクアウトなんで…ランダム周期で能力の制御が効かなくなるんです」

「気を抜かなければ制御できる」

「今気を抜けてるよ」

佐藤花櫻田茜

茜は佐藤にブレイクアウトの状態であると説明をする。症状の度合いにより隔離される場合もある。茜は気を抜いてしまいスカートがヒラヒラめくれていた。人気のお店で相談しようと移動するのだが、住民に話しかけられて佐藤の後ろに隠れてしまう。

「何か自分に直接言いにくいことがあったら妹にって、修君が、それで茜さんのメアド教えてもらったんだ」

「兄のこと、修君って呼んでるんですね…どうして私だったんですか?」

「親友の瞳ちゃん以外には櫻田君のこと言ってないの、そうなると事情を知っている茜さんが一番かなって」

「兄と過ごした時間は長いですからね、奏姉さんと同じクラスですよね?」

「雰囲気が怖い…」

佐藤花櫻田茜

佐藤は修のことを本人がいない時は名前で呼んでいるようだ。交際の事実を知っているのは茜と瞳だけで、佐藤は王族である人を好きになって自信が持てず足を引っ張ってしまうのではと悩んでいた。女性ファンが多いだろうし、公表してしまったら選挙に影響が出てしまうのではと考えていたのだが、周囲で修のことを想っているのは佐藤だけだった。

櫻田茜佐藤花

「一般の人が王族と深く関わるのは大変かもしれません…ところでお店まだですか?」

「申し訳ございません。只今大変混みあってましてテラス席しか空いておらず、お時間を頂ければ特別席を用意致しますが」

「王族になるってこういうことなんです…注目を浴びることになるし、佐藤さんもそれ相応の覚悟がないと兄と結婚するというなら」

「結婚ってまだそんな!お付き合いもしてないのに!」

佐藤花佐藤花

カフェに到着するまでの道のりが長くて、茜が街を歩いていると住民からの視線を浴びてしまう。混雑していて時間がかかってしまい、茜と一緒の物をみんなが注文するのだった。茜は佐藤に王族に関わるなら世間からの注目を浴びるので、その覚悟が必要であると伝えるのだが、修との結婚の話が出ると佐藤は大きな声をあげて動揺する。

佐藤花櫻田茜

落ち着いてケーキを食べようとした瞬間、茜の触れたフォークと皿が破損し、座っていた椅子が潰れて床に穴が開いた。みんなから注目されたことで動揺し、制御ができなくなり服がビリビリに破れてしまった。とっさの判断で佐藤は自分の上着を茜に着せる。佐藤は茜を守るために、修に告白したと公表して、みんなの注意を引き付ける。

櫻田茜櫻田茜

「まずい…すごい観られてる…ダメそんなに観られたら…」

「私がみんなの注意を逸らすから…行くよ」

「みなさ~ん聞いてください!私は佐藤花、櫻田修さんのクラスメイトです!先日彼に、愛のこここ…告白をしましたぁぁぁ!彼も真剣に考えたいとのことなので、選挙が終わるまで返事は保留になっていますが、結婚を前提にお付き合いを考えてます♡」

佐藤花佐藤花

みんなは佐藤に注目して茜は避難することができた。佐藤さん気遣いができて優しくて、みんなから歓声が上がる。これはもう注目されても大丈夫そうだ。佐藤は茜の服を買ってきて渡し、茜は感謝の気持ちと兄をお願いしますと伝える。

佐藤花佐藤花

「半端な勢いで愛を叫んでしまった…これが原因でフラれたりなんて…」

「半端な覚悟じゃとっさにあんなことできませんよ!佐藤さんは自分に自信がないって言ってましたけど、兄を想う気持ちには自信を持ってください!兄を宜しくお願いしまう♡」

「はい!」

佐藤花櫻田茜

茜は最初は修と佐藤の交際が気になって仕方なかったが、自分を助けてくれて修への愛をみんなの前で叫ぶ覚悟が、すごいと感心したのだろう。佐藤の告白がTVで放送されたことで話題となり、変な顔をしている修。櫻田家は全員ブレイクアウトの期間が終了して落ち着いた。奏は修と佐藤の関係を知りご機嫌斜めになり、光にツッコまれると顔を引っ張る。

「これでいいわけ?修ちゃんはどうなのかって聞いてんのよ?」

「何怒ってるの?」

王様の寄り道

櫻田総一郎東雲五月

王様の櫻田総一郎が高校1年生の時の物語である。顔つきは修そのもの。周囲の意見を押し切って念願だった一般校に入学した。クラスメイトと友達になれず会話することもできなかった。環境を変えたところで王族であるという称号は一生付きまとう。嫌煙される原因の一つは、メイド&護衛の曽和初姫である。

「曽和さんお手洗いなんで」

「申し訳ございません、ここでお待ち申し上げております」

総一郎はトイレに入るため曽和に声をかける。17回もトイレの窓から脱出して逃げていた。ある日、屋上に行くと女子生徒が寝ていた。顔に花弁が付いていたので、気になり取ってあげようとしたら目を覚ました。彼女の名前は東雲五月。

「何あなた?変な真似しようとしてたんじゃないでしょうね?」

「いえ全くそんな気は起こしてません」

「それはそれで気に障るわ」

午後の授業をサボり買い物に付き合わされことになった。勿論荷物持ちとして使われるだけである。総一郎の能力は感情のオーラを読み取ることができる。他の生徒は恐怖だったり色がハッキリしたいたのだが、五月は無色で何も気にしていなかった。

「せっかくだから上がってって」

「浮いた話もない姉ちゃんが男を連れてきた!」

東雲家では両親が共働きで帰りが遅い時だけ五月が料理を作っていた。料理の腕は抜群で面倒見が良い。きょうだいがたくさんいて、総一郎に対して好奇心や期待のオーラを放ち接してくれた。

総一郎の両親は既に亡くなっていて面倒は曽和さんがやってくれていた。家族という概念は理解できなかった。互いに自己紹介をする。五月は総一郎が王様であることを知っていたのだ。

東雲五月

「そういえば自己紹介してなかったわね。私2年の東雲五月」

「失礼しました…僕は1年の…」

「櫻田君でしょ?じゃ気をつけて帰りなさいね王様君。また学校でね」

自宅に帰ると曽和さんがめちゃくちゃ心配していた連絡はしたのだが、トイレから出たことに全く気が付かなかったそうだ。窓から逃げていたとはいえ、長いトイレなら腹痛の可能性があるとかは思わないのだろうか?

「できるだけ普通の暮らしをしようとしても、やっぱり俺達は王族だ。外に出れば注目も浴びるし公の場にも出席しなければならない。母さんにその苦労をさせることにためらいはなかったのか?」

修の問いかけに、総一郎は五月と出会い普通でいいんだと思えるようになった。五月は率先して一緒に外へ出てくれた。注目される存在なのだからもっと笑うように、総一郎はつまらなそうな顔をしていたのだが、自然と笑えるようになり、家族が幸せになるようにするのが王様の役目だと気が付いた。

佐藤花佐藤花

父と母の出会いあの話を聞いて、王族である以上、世間から注目されることになり、そんな思いを佐藤にもさせることになってしまう。本当にそれでいいのだろうか?修は屋上で佐藤に想いを伝える。

「俺はずっと王様になることに意味を見つけられないでいた。奏が俺のために王様になろうとしていたのをずっと見て来たかもしれない」

「あの…何の話?」

「父さんのようになりたいって…佐藤」

「やっぱりこれは別れ話…王様になるから別れてくれって、ちゃんと付き合ってるわけじゃないんだけど…」

大事な場面で修は佐藤の手を引っ張るとブレイクアウト期間が残っていたため極寒の地に瞬間移動してしまった。ここで佐藤は置き去りにされると勘違いしてしまい修は混乱する。お互いに話が噛み合わない状態が続く。

「やっぱり私フラれたあげくここに置き去りに」

「俺の話を聞いてくれ」

「分かった別れるきっぱりと、私、櫻田君のことは諦める。ずっとずっと好きでやっとこんな風に話したり帰ったりできて、すごく幸せだった。でも私じゃ王子様にふさわしくないかなって、足を引っ張っちゃうかなって」

「俺こそ佐藤の負担になるんじゃないかなって思ってた。佐藤は堂々とみんなの前で宣言してくれた。だから佐藤!俺が王様になってもついてきてくれるか?佐藤の告白に対する俺の答えだ」

「私…寒い」

最終的に修は佐藤に想いを伝えることができたのだが、佐藤は寒くてそれどころじゃなかった。

次回「スカーレットブルーム・お姉ちゃんの誕生日」

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)