五十肩は肩関節の老化 | はかせの科学日記〜南相馬市に新しい学校を作りたい〜

はかせの科学日記〜南相馬市に新しい学校を作りたい〜

身近なものの中にある科学をわかりやすく解説します。科学に関する疑問も受け付けます。

昨年末に気がついた右肩のにぶい痛み。ラボの先輩スタッフから「はかせ、それは五十肩ですって」とのコメントを受けて、初めてこれが老化現象なのかと感慨深く思いました。

 

その後、実際はどこが痛むのか、どういった動作で痛むのか、快方に向かうのかどうかなど、色々と検証を続けています。

 

現時点でわかったことは「五十肩は肩関節の老化」が原因で起こる痛みだということです。これはかなりやっかいです。と云うのも、筋肉の痛みは、疲労によるものですので、安静にしておけば、比較的治るのが早いのですが、関節は常に負荷のかかる部分ですし、腕の付け根に当たる肩を動かさないとしたら、基本的に右腕を使わないことになります。

 

筋肉の場合も同様ですが、体の組織は破壊と再構築あるいは再生産の繰り返しが基本となります。つまりある程度使い続けることで、その部位の修復が喚起されることになるわけです。いわゆる新陳代謝と呼ばれるものです。これがあるため、私たちの体は常に新しい細胞や組織によって、入れ替わり、起き変わり続けているのです。

 

さて、先ほど、肩関節の痛みだと示しました。よく、五十肩と聞くと「肩が上がらない」そんなイメージがあるかもしれませんが、実際、自分の場合はその様なことは無くて、腕を上げることでは痛みは感じません。

 

では、どのような時に痛みを感じるかというと、関節が伸ばされる様な状態、つまり引っ張られる状態になると強い痛みがあるようです。具体的に申し上げると、(1)右手一本で押し入れから布団を引っ張り出すとか、(2)スーツの着る際に、右腕を後ろに回して袖を通す、その様な動作をすると激痛を感じるのです。

 

ただ、この痛みは恒久的なものでは無くて、そのうち我慢すると痛くなくなります。例えば足の小指をどこかにぶつけたときに、とても痛い思いをしますが、「うーん痛いよ」としばらく思っていても、そのうち痛くなくなりますよね。肩もそのような感じです。

 

よって、今まではどのような動きであっても、体の各部位に極端な負荷がかかる場合を除いて(無理すると腰を痛めたことはありますが)、痛くなることはなかったのですが、現在は、右肩に負担がかからないような動きを意識して行動するようになったのです。

 

これがいわゆる、老化現象の一つなのでしょう。腕はまだ常に負荷はかかりませんが、よく言われている膝関節の痛みなどに発展した際は、生活に大きく影響することが予想されます。

 

少なくとも、そうした一連の明らかな老化現象の一つを体験して、体の各部位の動きを意識するようになったことは、良いことなのかもしれません。特定の部位を庇うように体全体を無理なく動かすことは、体の使い方の上達につながるかもしれないからです。

 

いずれにしても、今回のこうした経験と考察が、これから同様の経験をされる方の一助となれば幸いです。

 

我が道は至誠と実行のみ(二宮尊徳)