伝教大師1200年大遠忌記念 特別展「最澄と天台宗のすべて」 @東京国立博物館 | ヤンジージャンプ・フェスティバル

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東京国立博物館で 10/12~11/21の日程で開催されている特別展『最澄と天台宗のすべて(→概要はこちら)』に行ってきました!

 

最澄と天台宗。

どちらも日本史の教科書に出てきた程度のイメージしかない状態。

それどころか、これまで最澄は女性だとばかり思いこんでいた・・・という、ほぼ門外漢と言っても過言ではないほどの僕。

 

そんな僕が今回の展覧会に行ってもいいものか・・・と思う一方で、そんな僕だからこそ感じられる何かがきっとあるはずだ!と意気込んで会場へと向かったのでありました。

 

 

今回の展覧会。

まずは最澄が唐に渡って天台宗の教えを学び、それを日本に広めた黎明期を紹介。

 

その後は、最澄の弟子たちがどのように天台宗を広めていったか、そして、その教えがどのような変遷を経たか・・・といったテーマを語り、最終章はその教えがどのような形で日本全国に伝わっていったかを語る・・・・といった構成で、最澄は女性だと思い込んでいたような無知な僕にも、天台宗の概要と変遷が自然に頭に入ってくる・・・という素晴らしい構成。

 

気になる展示品の方は・・・というと、前半は経典だとか書状だとかの史料が中心で、普段の僕だったらそれほど興味を惹かれることも少ないのですが、本展は全くの退屈知らず!!

 

これは柔らかな言葉で書かれているキャプションが読みやすくてよかったとか、全体の構成がよかったいうこともあると思うのだけれども、そもそもそれらの宝物たちが持つパワーに圧倒された・・・といった雰囲気。

 

そして、史料の合間に展示されている仏像たちも、ほとんど全てが秘仏で、数十年に一度の公開だとか、寺外での公開は初めてとか、とんでもないレベルのレアな仏像たちばかり・・・・。

 

最澄の没後1200年を記念した展覧会だからということもあるでしょうが、とにかく展示品の数々のあまりの貴重さに頭がクラクラ・・・。

そんなフワフワした状態で辿り着いた最後の章「全国への広まり―各地に伝わる天台の至宝」が、仏像好きとしては至福の空間!

 

こちらの空間。

「数十年ぶり」とか「数百年ぶり」とか「寺外初公開」レベルの秘仏たちがズラリ勢ぞろい!

しかも、それぞれがとんでもない美仏、奇仏のオンパレードで見応えはバッチリ!

そして、それほどまでの仏像たちが揃っているわけですから、展示室内には明らかに外の世界とは違った空気が満ちているし・・・で、とんでもない空間・・・・!

 

色々あって、最近はなんとなくグッタリしていた僕でしたが、あの空間に身を置いたことで心身ともにリフレッシュされたような、そんな気持ちになったのでした。

 

いやー。

 

ここのところなかなか観る機会を作れないでいたけれど、やはり仏像は素晴らしいものだなぁ。

 

今年もあと少しで終わってしまいますが、これまでの巻き返しを図るべく、時間を作って見仏に出かけなければ・・・と痛感したのでした。

 

というわけで、そんな素晴らしい展覧会。

東京での展示は11月21日まで!!!

 

全国から秘仏が集結した、奇跡の空間をぜひ感じてみてください!

 

 

ちなみに、訪れた日は心地よい秋晴れの一日。

染まり始めた木々の色と秋空の中に佇む表慶館が、この上ない美しさでしたよ♪