長唄三味線/杵屋徳桜の「お稽古のツボ」

三味線の音色にのせて、
主に東経140度北緯36度付近での
来たりし空、去り行く風…etc.を紡ぎます。

凍蝶

2022年11月14日 17時41分19秒 | 直球でいこう
【いてちょう】
シジミチョウには成体で越冬する種類もあるという。
10月末に急に寒くなったある日の夕方、ベランダの手摺に安らいでいる蝶を発見、驚かさないよう、そっと写真を撮った。

翌日、そんなことは忘れて、植木に水を遣りにベランダに出たら、同じ場所で昨日の蜆蝶が端正な姿で居残っていた。
ぁぁぁ…チョウの墓場?と我がベランダの運命に気が差したが、いのどんシジミは、翅を広げて寛いでいたのでホッとした。

私の心の動揺が移ったのか、程なくしてハタハタと飛び立って行ったのが、晩秋のよく晴れた青空であった。

インターネットで見掛けたシジミチョウの図鑑に、命名の原因となる蜆貝の写真を載せていたものがあり、烏の濡れ羽色の漆黒の貝殻の外見と比較して、似てる???とのコメント。

…あのね、シジミをお付けの実にしてご覧なさいな、口を開けた貝殻が、ふた身に別れたところは、殻の内側が薄紫色で、シジミチョウにそっくりだから。

何だか食文化も生活習慣もことごとくが変わってしまった21世紀に於いて、日本語の語源を、躍起になって説明するのも…いえ、知らないとは此方も気が付かないので、分からないことがあったら気軽に訊いて下さいね、と、ここに記すものなり。

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