本は読んでいるんですが、なかなか書評という形で報告できていませんでした。
結構な数、本を読むので、ひとつづつなかなか書けないというのが正直なところです。
本を読むたびに、意見を言いたいというのはあるんですがね。
今回の本は相沢沙呼氏の「invert城塚翡翠倒敘集」という本です。
実は、この本の前に相沢沙呼氏の「medium 霊媒探偵城塚翡翠」という本を読んで面白かったので、この城塚翡翠シリーズがないかと探したところ、この本が見つかったということです。
説明・あらすじ
城塚翡翠。
自称霊媒探偵。
完璧な犯行計画による殺人。
用意された鉄壁のアリバイ。
事件は事故として、他殺は自殺として処理される、はずだった。
霊感によって視えないものを視る美しい娘、城塚翡翠が現れるまでは。
ミステリランキング五冠を獲得した衝撃の結末から一転、犯人の視点で描かれる小説集。
講談社文庫:巻末
読んだ時の感想 注!ネタバレ
この本は、3つの短編集から構成されています。
1章:雲上の晴れ間
2章:泡沫の審判
3章:信用ならない目撃者
どれも、最初から犯人が誰かわかっており、その犯人の視点から描かれています。
どの事件も、事故に見せかけたり、自殺に見せかけたりしてるんですが、城塚翡翠に一瞬で見抜かれるというものです。
見抜かれるのは一瞬なんですが、証拠を立証するために時間を有します。
普通に考えるとこの人が犯人だと思われるが、なんせ証拠がない。って感じです。
その証拠を集めるために隣人に化けたり、スクールカウンセラーになったりとします。
最後は一体誰に化けるのか。
どれもそうなんですが、なんでそう動き過ぎたり喋り過ぎたりするのかって。
2章の泡沫の審判だけは、少し納得ですが。
しかしここでも、言わなくていいことを口走って、翡翠に「あれれ?おかしいですね。」って突っ込まれてる。
もう典型というか。
探偵と犯人の会話で、探偵が仮説を言うと、犯人側がこうではないかと自殺や事故に持って行こうとする。
おかしいだろって。
なんでそんなに事故や自殺に持って行こうとするんだって。
怪しいってなるわな。
あと、喋りすぎること。
1章でも、漢方の薬を作っていた被害者。
その漢方の鍋の中を見て真っ黒だった汁を覚えていて、漢方を作ってましたと言われると、「黒い汁」って言ってしまう。
そこで、翡翠に「あれれ?なんで漢方って言っただけで黒ってわかるんですか?普通はオレンジ色に似た煮汁を思い出すんじゃないんですか?」って突っ込まれてる。
アホかって。
「へぇ〜」だけでいいやん。
「わかりませんね。」でいいやん。
喋って墓穴掘るって、もうミステリ小説読んでたらわかるだろって。
後、これ証拠になるの?って言うのも多いかな。
後、なんでそこ気になるのってとこ。
偶然そうなることもあるだろうと思うが、そこをなんかやたらと引っかかり、で最終的にそれが決め手になる。
おかしくないかって。
コップを机に置いたときにできる輪っか状の水の跡。
その一箇所が途切れてCの形になっていることで疑惑を持つって。。。
で、その一箇所途切れたのが、ノートパソコンの位置を調整していてついた跡だと。
で、ノートパソコンの下を調べると同じ成分が検出されたって。
ある?そんなの。。。
3章は、いきなり???
それはちょっとないだろって。。。
うーん。
総評
◆読みやすさ
読みやすさ:4
普通に読みやすい。
登場人物も少なくて、読みやすい。
文章もなかなか素直で。
◆意外度
意外度:2
当然、犯人がすでにわかっているので意外度はほぼないかな。
証拠も少々とっぴな感じがするが。
まぁ、犯人がわかってるから、もう納得するしかないかって。
◆夢中度
夢中度:4
色々文句も書いたけど普通に面白いかな。
したがって、夢中になって読んでしまう。
◆読んだ後のすっきり度
読んだ後のすっきり度:4
まぁ、すっきりかな。
翡翠が異様に殺人に対する思いが強いと言うところは、まあわかるかな。
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読書について
本を読んでいると何か吸い込まれるように、その物語の中に没頭してしまいます。
いい意味でも、悪い意味でも。
時に深く考えさせられることもあります。
人生にとって読書、本を読むというのは非常に大切なことだと私は考えています。
最近世間では本離れが進んでいると言われています。
本を手にする代わりに、なんでもスマフォで調べたり、スマフォで小説を読んだりと。
ある意味それは時代の流れかもしれないのですが、しかし私は紙の本を手に取って読んでもらいたいと考えています。
もちろん中には読むに値しない駄作も数多くありますが、それ以上に良い本はたくさんあります。
駄作の中にもそれぞれ考えさせられることもあり、無駄な本はあまりないと考えています。
もっとみなさん本を読みましょう。
そこから何か、ほんの少しでも自分を高める何かが見つかるような気がします。
ほんの少しかもしれませんが、それが積もると立派な財産となります。