釣れ然なるままに written by 小泉 貴久

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釣れるタイミングは時間や潮より潮位 なぜ釣れる潮位が存在するのか

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釣れるタイミングで有名なのは朝マズメ、夕まずめ

 

他には潮が動く日、大潮は釣れる

 

というのが釣りをしない方にも知られているものです。

 

 

もう少し細かくすれば潮止まり直前、動き出しといったタイミングもあります。

 

 

実際のところ、釣れるタイミングはどこなのか。

そもそも釣れるタイミングはなぜ釣れるのか。

 

これを考え、データを集めてみると一番精度の高いものが見えてきます。

 

それは時間や潮周りではなく、潮位

 

 

エリア一帯がその潮位で釣れるということもありますが、このポイントは潮位90cm付近でよく釣れるといったものが存在します。

 

また上げなのか、下げなのか

どちらでもその潮位ならいいのか、とパターンはさまざまです。

 

 

 

今回は釣れるタイミングはいつなのか

潮位の考え方についてご紹介いたします。

 

 

この記事の内容はYouTubeでご覧いただけます。

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釣れるタイミングは時間や潮より潮位 なぜ釣れる潮位が存在するのか



潮位が重要とされる理由の一つ

そもそもそこに水があるのか。

 

日本海では潮位変動があまりありませんが九州では3m近く変動する日もあります。

 

水深0から3mも上がってくるとなれば魚も多く入ってくることが予想されます。

 

 

 

これはあくまで極端な例ですが、ポイントによっては水がなければ魚はいなくなり、水が増せば魚が入ってくる確率が高くなります。

 

 

 

 

こういった根本的要素もありつつ他の点もあります。

 

一つは潮位による海流変化。

もう一つは潮位により魚の射程圏内、タナ。

 

人間の視点から言うと潮位による行動範囲、ポイントに入れるかどうかといった要素が挙げられます。

 

 

今回はこの3つの要素をご紹介いたします。

 

 

 

潮位による海流変化

干潮になれば水はなくなり、満潮になれば水が入ってくる。

 

これは水が沸いているのではなく、どこかにあった水が岸へと押し寄せられているため潮位が上がります。

そのため河川の増水といったものを除けば上潮の際は海から水が入ってくることになります。

 

地球規模で見ると満潮は月の引力を強く受ける点

そこから遠い点が干潮となります。

 

大潮の満月では月の引力が影響するのはわかりますが、地球の回転によって新月も大潮になります。

こういった表裏の関係は日中に干満が2回来ることも関係しています。

 

 

 

このようにさまざまな要素で海流が発生しています。

 

 

 

海水が接岸する際に海流が発生し、岸側にある要素

例えばワンドやスリットはブレイクといった小さい要素がまた小さな海流を発生させています。

 

 

 

このような要素が特定の潮位になると釣り人にとって都合のいい感じになる

ということが起こります。

 

 

例えば満潮上げになるとワンドの中に水が入って来るでしょう。

 

その際に上げるとともに近くにある瀬などに海水があたり、ワンドに向かって海流を発生させます。

そのためその流れで魚が入ってきます。

 

 

これは別の視点から見ると南風が吹いた時に釣れるポイント

といったものに近い現象です。

 

風がふく、波が立つと岸に波として押し寄せてきます。

これは魚も例外ではなく、一緒に押し寄せられてきたり、避難してくることがあります。

 

 

なのでこの風が吹いたらこのポイントが熱いといったものがあります。

潮位もこれと同じように潮が満ちるとそこに集まりやすい、という場所が生まれます。

 

 

 

逆に下げると岸側に溜まっていた水が沖へと払い出され、その払い出しと一緒に流されるベイトを待ち受けているポイントといったものもあります。



満潮でそのフィッシュイーターが一緒に入ってくる場合もありますが、大きな瀬があったり、ブレイクがあったり

なんらかのフィッシュイーターにとって都合のいい

リスクのないポイントが存在します。

 

そこに一定の潮位になると餌が落ちてくるというのは習慣として理解しているかと思います。

 

 

また特定の潮位になるといい感じにサラシができる、離岸流やヨコヨブが発生するといったものもあります。

 

 

 

 

 

 

このように満ち引きで起こる海流と魚の動き

どこがどの潮位というのは通ってみないとわからない点ですがこれまで釣った写真を見返して、撮影時間から潮位はどうだったのか

落とし込んでみると何か見えてくるかもしれません。

 

 

 

 

潮位による魚とルアーの距離

潮位によってルアーと魚の距離がいい感じになる、という場合もあります。



これが特に現れるのはヒラスズキ。

 

 

ヒラスズキはとにかく警戒心が高く、基本的にはスリットや磯際などに張り付いています。

根魚のようにハマっています。

 

 

そのため、高活性でない限り、フラフラ泳ぐことはあまりなく、その根から出ることを嫌うとされています。

 

 

身を隠している場所から10cmでも長く出ればその分危険度が増します。

 

 

このように警戒心の高い魚は可能な限り短い距離で捕食するようになっていることが多い。

警戒して出ないのではなく、単純に見えていないという場合もあります。

 

 

 

潮位によってこの距離が適正となると途端に食ってくる、というのは経験上かなりあります。

ルアーと魚との距離、だけでいえばルアーでレンジを刻めばいいだけの話ですが水面と魚の距離が重要であると考えます。

 

これは先ほど紹介した海流的なもの。

例えば上では右に流れるが、下げでは左に流れるといった要素もあるかもしれません。

 

 

これ以外に水面との距離が何センチの時にはエサを目視でき、さらには水面直下は見えにくくなるので見切られない

ということが考えられます。

 

レンジを刻むだけでは見切られてしまうような場合でも海面という目眩し的なものが働くことがあるようです。

 

 

これと同じくして、特定の推移になるとスイッチが入る場合もあるでしょう。

 

 

 

 

魚の動く範囲、見える範囲

合わせて潮位による海流 

これがハマると期待値がグッと高くなります。

 

 

ちなみにヒラスズキ、シーバス、ヒラメ

そこに絶対いるけど食ってこない、という魚はその特定の潮位になると突然食い始めることがあります。

そう考えると粘るという戦略も有効です。

 

 

人間の行動範囲

人間がそもそもそのポイントへ到達できるかどうか。

 

これはほとんどが下げ、干潮の時間となります。

 

 

沖にあるポイントを狙うために前に出れる潮位。

普段は水没して通れないが、潮が引くと通れて先へ行けるポイントなど

 

潮位によって人間の行動範囲が広げられる場合があります。

 

 

ただこれは危険が伴います。

 

 

行きはよいよい、帰りは怖い

行ったはいいが夢中になりすぎて戻る時には潮位が上がり、通行できなくなった。

 

取り残されてしまう場合があります。

 

 

これは海上保安庁への救助依頼でもかなり多い事案となっています。

 

釣れているかどうか

これから釣れるかどうか関係なく、帰らなければならない時間が来たら帰りましょう。

 

それが大丈夫な場所であれば半日後の次の干潮までやるという手もあります。

 

 

 

 

今回は釣れる潮位というものの存在についてご紹介しました。

朝マズメ、夕マズメが釣れるというのはどこのポイントでもチャンスがあるものです。

 

潮位に関してもどこでも同じ潮位、同じ条件なら期待できるというわけではなく

それぞれのポイントで特性というものがあります。

 

 

これまで釣った写真、その撮影時間を見直して

場所、潮位、上げ下げを書き出してみると何かヒントにつながるかもしれません。

 

 

過去に釣った日の天候、風などの気象条件を調べるのは大変ですが潮位であれば簡単に調べることができます。

 

 

お時間のある際にやってみてください。