拝啓、空の彼方のあなたへ

きっと、空に近い場所にいるあなたへ伝えたいこと。手紙、時々、コトバ。    <夫と死別したemiのブログ>

年を重ねる -2023-

あなたへ

 

無事にまたひとつ、年を重ねることが出来ました。

 

あなたよりも、5つ多くの年を重ねることが出来た今の私に見えるのは、

バタバタと過ぎ行く時間です。

 

あの子のことを最優先にしながら、家の中を整えていると、

こんな手紙を書いたのは、先日のことでしたが、

あれからの我が家では、

更に、慌ただしさが勢いを増していきました。

 

あっ!これやらなきゃ!

あれもまだ終わってないよね

 

日を追うごとに、こんな会話も多くなり、

ある程度組んでいたはずの段取りには、

実はかなりの抜けがあることに気が付いて、

バタバタと、今日までの時間が過ぎ去りました。

 

我が子の巣立ちの時。

 

最初で最後の経験だからこそ、

これまでには経験をしたこともないような時間の経ち方を、

経験するとも言えるのかも知れません。

 

ふと、辺りを見渡してみれば、

いつの間にか、少しずつ、桜の花が開いていることに漸く気が付いたのは、

昨日のことでした。

 

バタバタとした時間を過ごしてきた私たちですが、

今日は、私の誕生日だからと、あの子が食事に誘ってくれました。

 

何処へ行きたい?

 

こんなあの子の言葉に私がリクエストしたのは、

あなたとの思い出と、あの子との思い出が詰まった、あのレストラン。

 

今日はあの子のお陰で、

久し振りに、とてもゆっくりとした時間を過ごすことが出来ました。

 

お誕生日おめでとう

 

これは、昨夜0時ぴったりに聞こえてきたあの子の声。

どんなに慌ただしい時間を過ごしていても、

忘れずに誕生日を祝ってくれたあの子の声も、笑顔も、

あの子がくれたゆっくりと食事を楽しんだひとときも、

私は、生涯忘れることはないでしょう。

 

 

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