これ。
Y絵本店の本棚にずーっと居て
何年も経っちゃってて
誰にもお持ち帰りされないの。

気になってたけど
他に欲しい本はどんどん出てくるし
ちょっと重たい本だから
ホイ!って買う感じじゃなくて
ぐずぐず。

で、
先日、
オットが久しぶりに一緒にお店まで来たので
これは、我が家に来るべき本なのじゃないか?
と、言ってみた。
言ってみたら、ふむふむ、と数ページ目を通して
「買おう!」
やー、物分かりのいいオット。
だいすきさんきゅー!だよ。


西洋美術史を
子供にも理解できる分量で
それでも、ツボを抑えた解説ぶりで
展開していく。
子どもに楽しいんだから
大人にも楽しい。
これを読んでいると
美術が学習や知識などではなく
喜びと楽しみであることが
素直に信じられると思います。
読み進めていくと
美術館に行きたくなること請け合い!

ワタシはかねがね、幼いひとにこそ、
美術館に行ってほしいと願っていて
そのためには 親御さんたちが
美術館にハードルを感じなくならなきゃ駄目だと
思ってきたのよ。
動物園や遊園地に行くのとおんなじノリで
美術館に入って行ってほしい。
マナーは、何度か行けば
ちいさいひとでも理解できる。

楽しんでほしいなあ。
美術。


絵画や彫刻は不思議。
誰かの頭の中にあったイメージが
外の世界に溢れ出て固まったもの。
作家が、ソレを形にしようと奮闘してくれたから
ワタシたちも
そのイメージを共有できるようになってる。

イメージには、色も形もないけれど
作家がひとたび仕事を始めれば
この世界に経ち現れてくる。

それは、魔法に似ている。
無いものが在るようになる。
たった一人のものが
時空を超えて どこまでも輝いていく。



画家になりたかったワタシには
その力がなかった。
頭の中に渦巻くおはなしの破片に埋まりながら
どうして、これを外に放出できないのだろうと
いつも、悲しかった。


方法は違うけれど
現在ワタシは
チョットだけ魔法が
使えるようになりつつあります。

他の作家が
形にしてくれた絵本や
過去の誰かが紡いでくれた物語を
読み届け、語ることで
イメージを共有することが出来る。

出来かけてる。

修行も足りない
まだ、理想の語り手にはなり得ないけど
少なくとも
絵を描いていた頃よりは
手応えらしきものはえられている…
気がする。


魔法使いになれるかしら?
此処にない イメージを追いかけて
誰かと
あなたと
旅ができるようになるでしょうか?


今回買った本の序文にも
美術や芸術は
魔法であると 書かれている。


全くそのとおりだと思う
そらまめ なんだよな。