【同じ服を3回以上洗濯してしまう不潔恐怖の治し方】

こんにちは。心理カウンセラーの武田です。

 



強迫性障害(OCD)の不潔恐怖で、同じ服を何度も洗濯しないと気がすまないという人はいませんか?

1回では汚れが落ちた気がしなくて、もう一回、さらに念のためもう一回・・・と、過剰に洗濯してしまうのは強迫性障害(OCD)の不潔恐怖の症状ですね。

回数も過剰になりがちですが、洗剤の量も過剰になって2倍3倍と入れてしまう人もいます。

また、外出先で汚れていると感じている物に触ってしまったり、不潔だと思っている人とすれ違ったりすると、帰宅後の洗濯が過剰になりがちなケースも多いです。

また、干す時などに、せっかく洗濯した服が、壁や床に触れてしまうと、また汚れた気がして再び洗濯をしなければならないという人も多いのではないでしょうか。

帰宅後すぐに服を脱いで洗濯しなければならず、その洗濯も何度も何度もくり返してしまうことで疲弊してしまう、そんな症状でお悩みではないですか?

今回はそのような症状を改善するためのポイントを書いていきますね。

1.同じ服を2回以上洗濯するのは強迫行為。

2.強迫行為をやればやるほど悪化する。

3.脳の間違った命令を無視することが重要。


という流れで書いていきますね。


1.同じ服を2回以上洗濯するのは強迫行為。


強迫性障害の不潔恐怖でない人は、洗濯を1回で終われます。

ですが、不潔恐怖の人は1回では、まだ汚れている気がするのですね。

この「まだ汚れている気がする」というのは強迫観念です。これは強迫性障害という病気の症状です。

そして、強迫観念に襲われると不安になり「2回以上洗濯する」という行動をとってしまいます。

つまり「2回以上の洗濯行為」は強迫行為と呼ばれるもので、これも強迫性障害の症状です。

強迫観念は脳の誤作動による「間違った思い込み」であり、強迫行為は「まったくやる必要のない行動」です。

そのことをまず理解しておくことが重要です。


2.強迫行為をやればやるほど悪化する。


「1回ではまだ汚れが落ちていない」という強迫観念に襲われると、その不安を取り除くために2回以上洗濯したくなりますよね。

その気持ちはとてもよく分かります。

確かに、何度も洗濯をすれば、一時的に安心を得ることができます。

ですが実は、強迫性障害は確実に悪化しているのです。

強迫行為をすればするほど症状は悪化するということを覚えておいてくださいね。

強迫行為をすることは、強迫観念にエサを与えてしまうことになるのです。

つまり、「2回以上の洗濯」をすればするほど、「1回では汚れは落ちていない」という強迫観念を強くしてしまうのです。

だから、次の洗濯も、そのまた次の洗濯も、必ず2回以上したくなってしまうのですね。

そしてまた、その行為が強迫観念を強くしてしまうので、過剰な洗濯をやめられないという悪循環に陥ってしまうのです。


3.脳の間違った命令を無視することが重要。


つまり、不潔恐怖を治すためには、強迫行為(過剰な洗濯行為)をやめていく必要があるのです。

先程も言いましたが、強迫行為をすることは強迫観念にエサを与えることになります。

ですが、強迫行為をやめれば強迫観念はエサをもらえずしだいに枯れてしまうのです。

不潔恐怖を治すためには、強迫行為をやめていくことで強迫観念を弱らせていくのがセオリーです。

とはいえ、強迫行為をやめていくというのが難しいわけですよね。それが簡単にできれば苦労はしないという気持ちも分かります。

そのための3ステップを紹介します

●1ステップ

2回以上の洗濯をしたい衝動に襲われたら、次のように唱えましょう。

私はOCDなんだ!

OCDは脳が誤作動して「もっと洗え」と間違った命令を出す障害なんだ!

だからこの衝動は、OCDの間違った衝動だ!


【説明】

1ステップでは、つらい症状に「OCDの間違った命令」と名前をつけて呼ぶのです。

「まだ汚れている気がしてもっと洗濯したい」というのではなく、「これはOCDという脳の病気による間違った衝動なのだ」と正しく認識することが重要です。


●2ステップ

さらに次のように唱えます。

脳の眼窩皮質がロックされて間違った命令が出ているだけだ!

脳の間違った命令だから無視しなければいけない!騙されてはいけない!


【説明】

OCDは脳の命令回路がロックされて、間違った命令が何度もくり返し送られてくる障害です。

「もっと洗え」という間違った命令がいつまでも送られてくるのです。

今の衝動の原因が脳の誤作動にあるということを自分に強く言い聞かせることが重要です。


●3ステップ

強迫行為以外のことをして、OCDと距離を取る。
(目標は1時間、キツイ時は15分から練習しましょう)


【説明】

強迫行為をしてはいけないのですが、じっとガマンするというのではなく、強迫行為以外のことをどんどんして、積極的にOCDをかわすことが重要です。

じっとガマンするという守りの姿勢ではなく、別のことをどんどんやっていくという攻めの姿勢が大切です。

楽しい運動やダンス、楽器、編み物、絵を描く、ぬり絵、ゲームをする、なんでもいいので「洗濯以外のこと」に意識を移して、強迫観念や強迫行為から距離を置くことが重要です。

今のあなたは、脳の命令回路がロックされて「もっと洗え」という無意味な命令が繰り返し送られている状態です。

このロックを手動で外すためには、強迫行為とは別のことを積極的にする必要があるのです。

不安だと思いますが、その不安も実は脳の誤作動によるニセモノの不安です。慌てて洗濯する必要などないのです。

不安を頭に浮かべたままでいいので、とりあえず1時間くらい別のことに集中するようにしてください。

1時間別の活動に集中していると、脳の誤作動がいくぶん改善されて「まだ気になるがさっきほどではない」と思えてきます。

脳のロック状態が外れて「もっと洗え」という命令も弱くなってくるのです。

つまり「洗濯しなくてもたぶん大丈夫かも」と気持ちが芽生えてくるのです。

そこでさらに強迫行為をしない時間を延ばしていけば、どんどん改善していきますよ。

ここで注意点ですが、別のことをしている時間は、不安なことを考えないようにしましょう。

きれいか汚いか考えてしまうとOCDにつかまってしまいますので、なるべく考えないようにして、別の活動に集中してください。

不安だと思いますが、不安を頭に浮かべたままでいいので、とりあえず1時間は別のことに集中するようにしてください。

別の活動に集中していると、強迫観念は時間とともに弱くなる性質があります。

つまり、2回も洗濯することが無意味なことだと実感できやすくなるのです。

強迫観念の相手にならず、強迫行為をやめて、別の活動に集中していく。

そういう練習を繰り返すことで、強迫観念は確実に弱めていけるのです。頑張ってみてくださいね。

 

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