Après la pluie, le beau temps.おばちゃん目線のフランス日常生活知恵袋食い意地の張った食卓と猫との日々などツラツラと
pluviôse(フランス雨月) フランスの食卓から leeloux の喰い意地の張った仏国日常生活のひとりごと。
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どんどん勢いつけて更新したい思いだけは溢れとりますがもう4月になってるやんか。捻挫の予後とか、イースターのお食べネタとか、お手軽調味料とか発酵ネタでシェアしたいものなんかが溜まりに溜まっとるのですがやっぱりお騒がせしたお猫騒動から行っときます。前回のブログ記事の写真で、しらーっと載せていたんですけどもこのお方。さびちゃんは、家出してから三日目に帰ってきました。(あの時が二月なんでどんだけブログご無沙汰状態よ。)雄叫びを上げながら出て行った彼女は、すっかり元のさびちゃんになっていました。そうです。つまり、最強のサビちゃん復活というワケです。(避妊手術失敗の可能性があって、しばらく妊娠の兆候など要観察でドキドキでしたが)戻ってくるなり、黒モフに飛びかかって一騒動起こしごはんさんとも取っ組み合いが何度かありました(なんでやねん)不思議なことに、うず坊とは今に至るまで一度も喧嘩をしたことがありません。ただし、お兄ちゃん大好きうずですので、さびちゃんがごはんさんとピリピリモードに入るとお兄ちゃん側に立って唸ります(これが一番怖かったりする)黒モフは完全にビビってしまって、日中はほとんど庭で過ごし夜はオットの仕事部屋に完全引きこもりになってしまいました。やれやれそんなさびちゃんですが、なぜか人間には完全に心を開いておりとりわけオットが大好きでデレデレに甘えております(オットもデレデレだがな)ソファーではオットの隣でぴったりグルグル夜はオットに添い寝で腕枕させてグルグル。側で見ていても、あざといくらい女子力高くてかわええんですよ。他の男子お猫たちはここまでしないので、オット最高にご満悦状態ですわ。そしてこれは家族に限らずいかなる客人が訪問しても、大歓迎で擦り寄っていきソファーに座れば隣にやって来て一緒にくつろぎ、宿泊する客人にさえも腕枕させて一緒に寝るというサービス精神てんこ盛りなお猫でございました。もし、1匹だけ大事に仲良く飼いたいという猫好きさんには最高の条件が揃った子だということが発覚しました。つまり、それだけ我が家でも馴染むのが早くて、オットが手放せるようになるのかどうかも心配レベルです。こうなるとこの子の里親探し、どうなるんやろうという感じです。(今の所お猫を飼いたいという人が直近におりません)お猫たちの関係は時間が解決するほど単純なことなんでしょうか。さて雄叫び事件で、家出の後ですから(もし避妊手術に問題があったとしたら)さびちゃんは妊娠している可能性もあるわけで。しばらく期間をおいてからかかりつけのクリニックへ連れて参りました。(彼女もストレスで肌をかきむしっていたのでその件も併せて)うちの猫たち行きつけのクリニックの先生いわくまずあの雄叫び事件については、さびちゃんは術後の痛みで叫んでいた可能性があると言われました。(何やて!ですよ)「我がクリニックの場合、女の子の避妊手術の後は念の為に最低三日分の痛み止めをお出ししていますよ、お薬はもらわなかったんですか?」と呆れ気味に聞かれましたよ。抗生物質的な薬を一錠渡されて、この子は健康に問題なく家猫に迎えるには最高のコンデジションですってポリスのイケおじに言われただけでしたし。雄叫び動画を持って手術を受けたクリニックへ行ったけれど、卵巣の一部が残ったかも知れません説しか出てきませんでしたわよ(しかも再手術はウチ持ちって言われたけれども、すぐに診るからお猫を連れてこいとも言わなかった。言われたとしても今後この病院に診てもらうつもりは一ミリもなかったんでうちの行きつけの病院へ連れていく直前に家出事件勃発という流れでござんした。)ということはですよ、さびちゃん、めっちゃ痛かったんやんか。(黒モフのストルバイト結石の際の痛み止めがあったので彼女に与えたんですけどそれでは効かへんかったんで痛みじゃないのかとも思ったのですが、それでは足らんかったということかもね)ホンマにホンマに可哀想なことをしてしまいました。それから、さびちゃんは避妊手術を受けた際にチップも入れてもらっていたようでそれがね、おまいさん所有主名のところが、役所の名前になっとりましたそうでつまり、そういう記載がされているということは我が家でさびちゃんの面倒を見て食事を与えていたからと言ってもさびちゃんの所有権は役所にあって彼女の責任者は彼らというワケで「誰もおたくにさびちゃんの面倒を見る責任など押し付けることはできません。法的にね。」と言われました。(もしも避妊手術に万が一の問題があって再手術となってもそれは役所が責任を負う義務が発生するということなんでワタクシに責任を押し付けるのも何もかもがお門違いということやねんけど、そもそもクリニックの人がチップ入れたワケで何もかもに呆れてたわ。)だからと言って、現実的には誰もさびちゃんを引き取ったりせえへんしせっかく時間かけてお腹の虫も退治して完全に清潔健全な飼い猫レベルになるまで一緒に頑張って来たんですから、ここまで来たら路頭に迷うようなことはしませんよ、もちろんね。この子の所有者をあなたに書き換えることもできますけど、どうしますか?と言われたものの、現状4匹が穏やかに暮らせる状態ではありませんやんか、ということでそれは保留させてもらって、愛護団体の管轄下のお猫という立ち位置にするべく一旦元のヤブクリニックに向かってチップの中の所有者について書き換えをしてもらいましたよ。いきつけのクリニックの受付嬢が、譲渡される可能性のあるお野良ちゃんはブリジットバルドー系の保護団体の認証と番号が記入されるらしいわ。(譲渡後に個人の飼い主様に書き換えざます)まあ、これでとりあえずさびちゃんを受け入れたいという方が現れた際は書類的な問題はクリアでっせという感じよ。でも、そう簡単には見つからへんわよね、もう子猫ちゃうし(2歳くらいですけど)それでも、1人でお留守番完璧にできる子ですし、めっちゃ甘えっ子ですし、トイレも問題なく、元お野良といえども人間の食べ物には一切興味なし絵に描いたような理想の家猫になれますよ、と自信を持ってお勧めできるわよ。(元々姉妹たちで行動していたので女の子のお猫となら多頭飼いできる可能性はあるかも、ですけど、うちは全員男の子なんで非常に難しい状況。おひとり様飼いが望ましいわ。)ということでさびちゃんは、多頭飼いの我が家の家猫修行中ということでとりあえずしばらくは我が家で預かりという感じですがごはんさんとの仲も、幾度かの取っ組み合いを経て(!)落とし所を見つけつつあるのかないのか、状態です。色々思うことはあるんですが近所のマダムもワタクシのやうな経緯の結果的に保護猫多頭飼いお仲間で彼女の営むワインバーはお猫が闊歩する猫カフェならぬゆる〜い猫ワインバー状態なんですけど、最初はどんなに険悪で取っ組み合ってもそのうち落とし所をみつけたりして、案外仲良く共存するからどんなに喧嘩しても人間は関与せずに猫同士に任せる方がいいわよと、アドバイスされましたわ。看板猫娘よ確かに去勢済み、避妊済みのお猫たち同士ですし致命傷になるやうな殺気だった喧嘩はしませんけれども黒モフはストレスで皮膚炎やストルバイトになるタイプなんで、やっぱりそれなり以上に気を使ってあげんとあきまへん。もちろん、ごはんさんもうず坊もケアが手薄になることがないようにそしてやっぱり新人のさびちゃんだってストレスはあるワケですからその不安を何とかせんと、一色触発案件から人も猫も解放されません。そう考えると黒モフが我が家の仲間入りを果たした時は、人間が懸念していたアレコレは一体何やったんやというようなスムーズさでした。みんな若かったというのもあるかもね。さびちゃんからしたら、童女がお公家や野武士のおっさんだらけの中に放り込まれるような状況ですから、そら、怖いわな。(さびちゃんの鼻っ柱の強さも大概怖いと思われてるだろうが)そうこうしておりますうちにさびちゃん、再び雄叫びの兆候が出て来てまたしてもイースターの週末にテラスを超えて家出してしまいました。(今度のはストレスによる大声的な感じですんで、気が済むなり、腹が減るなりしたら戻ってくると踏んどりますけど)果たして、今度は何日で帰ってくるのか来えへんのかそれにしても、お転婆さびちゃんがいるのといないのでは家の静かさが違いすぎて面食らって笑ってしまうほどです。話題に事欠かない自由な女さびちゃんネタは続きそうですわ。
前回のママンの訃報にあたってたくさんの心温かいお気持ちを寄せて頂きましてホンマにホンマに、おおきにありがとうございます。また、ママンの思い出話など(もうすぐパックですし)想いが溢れるたびに書きちぎりたいと思いますんでその際には、懲りずにお付き合いいただけますと幸いです。さて、ネタの宝庫で溢れかえっておりましてさびちゃんの事とか捻挫の予後についてもちゃんとご報告したいところですが久々に思い立って行って参りました。自称、無功得詣で(笑)『無功徳 』しら〜っとブログ更新ざます。気がつけば、最後の更新が6月末って、夏が終わってしもうてたわ。ちょっと気を抜くとすぐこれですわ。別にヴァカンスをとっていたわけ…ameblo.jp靭帯損傷で長引く捻挫にウンザリし、お猫騒動に追われ(笑)ママンの葬儀で右往左往し、年明けから気が休まる暇がないまま3月を迎えとりましたけれどもそんなワタクシに気分転換を、と親しいお付き合いの近所の米国人マダムと地元の仏人マダムが久々に外食ランチを誘って下さったんだなで、この日はまあまあ寒いのにテラスでサラダランチしました。(これは雨ばっかりで冬の時期にビタミンD不足で冬うつを起こしてしまった米国人マダム立ってのご希望により)その帰り道、仏人マダムが美容院の予約を取るというので、思い立ったが吉日ついでにワタクシも断髪式の予約をお願いしましたんです。去年のピンクリボン月間やと、まだちょっともう一息伸ばしたいなあという気持ちやったんで、渡りに船。美容院のスタイリストさん曰く、最低10cmからでも受け付けてくれるアソシエーションに変更したらしいのでハードルが下がってこれからも行きやすなったわ。てことで今回は17cmの収穫でござるよ。歳の割に白髪が少なくて、毛量がすこぶる多いのだけが自慢ざます。染髪もパーマもなーんもしてませんので、とりあえずバージンヘア言うのん?前日に頭洗ってヘアアイロンでストレートにしてツヤを足しときました。(それが役に立つかどうか知らんけど)仏人の毛量を考えたら、大漁ちゃいますか。スタイリストさん毎回大喜びやしかといって、一人分のウイッグからは程遠い量やわな。前回の断髪式から意識して張り切って伸ばしておったわけとちゃいますが(途中セルフカット挟んで伸ばしっぱなしやったのではないので)思った以上に伸び放題やったので絶好のタイミングでした。おりしも、姉さんの命日に近かったんでワタクシなりのピンクリボン月間とご供養を兼ねて、という感じになってむしろこれでええわ。それにしても月日が経つのってなんでこんなに早いのでせう。前回2021年にドネーションした時は、姉さんも他のガンサバイバーさんたちもご存命やったというのに。みなさま、桜の夜雨に散って終われた。そして、最近、お江戸の友が約2年にわたる抗がん剤治療を終えてこれから10年という月日をかけて再発防止のお薬がスタートしましたんだそうで彼女もまだもうしばらくウイッグ現役。ワタクシの髪が届くワケではござーせんが、心意気だけでも届いたら悪病退散のおまじない効果は見込めるやも知れまへん。思い返せばワタクシのママ上は癌が発覚した段階ですでに遠隔転移でステージ的にいうと4という状態でした。でも、当時は本当に何にも分かってなかったな。と今になって思うことばかり。解りすぎることが怖いという気持ちの影響で思考停止やったんかも知れまへん。それは、姉さんとの対話で気がついたことなんですけどね。世の中には、看病したり看取った方々の中でお見送りの後に起こる、記念日反応と言うのがあるらしいんですけどワタクシにとってはおみかんと、桃と、ミモザとチューリップがそれです。おみかんは、いまだに食べられませんの。(フツーに食べられるねんけど、見てる方が好き)心身が不調になるといワケではないんですけど、気持ち的に、いろんな想いが溢れまくってしまうんですよ。もっとできたかも知れない、というのは残されたものが必ず感じることでありでもそれって、未来の自分から見たらそう思えるだけのことでそうやって後悔するのは故人に対して礼節を欠くような気がするのでスルーでよろしと思っとります。憐憫の情のやうなものはある気がしますが憐れ、と云やうな上から目線ではなくてもののあはれ、の無常感のような感じに近い気がします。盛りの過ぎたチューリップすら、愛おしいわ。我が家のさっちゃんの桜はもう葉桜になっておりますが(寒桜という種でもありませんのに、今年も2月に満開でござんした)桜も、記念日反応してはるんでしょうかねえ。それよりも、見事に咲き乱れた白木蓮が美しすぎるんですけれど。ワタクシにとっての記念日反応は、感無量の思いが迫り来る感じであってそれは、いつまでもその時期が来たら、それを感じたいと思うんですよ。それが、故人とワタクシが同じ時に共に生きた証でもあると思えるので。ところで思い出したわ。毎度お世話になるヘヤーサロンの看板ワンコさま。すっかり成長して、看板お犬殿になっててお客様のお膝に乗ってくれるサービス付きやったわ。そういえばかかりつけ医のムッシュの診察室(診療台は奥やけど、対面でお話をするデスク周辺)には、保護団体から引き取ってきた子犬がいらしてかわいいござんした。ジャポンやったら衛生的な面でも、アウトでしょうかね。いや、美容院はともかく、病院の診療室でお犬様がおるのは新鮮な驚きでしたが。(多分、毎日のことじゃない気がしますけど)ということでまた取り止めのない内容でスマンこってすがドネーションしてみたい方々、別にピンクリボン月間やのうても思い立ったらいつでも出来まっせ、ってことで。
三月になりんした。さびちゃんネタ、捻挫リハビリネタ、お食べネタ、2年前のこの時期ネタ色々書き溜めてはおるんですが、、オットのママンが天に召されました。オットのママンといえば、一般的にはベルメール(義母)というカテゴリーに位置付けされるかと思いますがワタクシにとっても、迷うことなくママンという位置付けで日本のオカン、フランスのママンという2人の母という存在でござんした。ジャポンのオカンが天上へ旅立った後ワタクシの心に一番寄り添ってくれたのは、ママンでございました。ママンの存在は、ワタクシの仏国生活の中でやわらかい春の日差しとそよ風に抱かれておるような、そんな存在ざました。たまたまうちのオットが出張で仕事先に向かうため中間地点のママンの家に泊まる予定で帰宅した際には既に旅立った後だったそうですの。台所には灯りも灯っておりいつものように、ただいま、と言いながら家に入り自分の部屋に荷物を置いた時に、いつもと違う何かを感じて様子を見に行くとダイニングのテーブルの椅子にうたた寝しているかのように腰掛けていらしたそう。少し微笑みを讃えながら、平和で美しい表情だったそうよ。ママンは至って健康で、自立していて、忖度抜きに誰からも愛され慕われている愛らしく、美しく、そして凛とした女性でした。84歳でしたし、いつかその日は誰にも等しくやって来ると頭では理解していたつもりでしたけれどももっともっと元気に長生きしてくれるはず、と心のどこかで信じていたかったので誰もがショックを受けていたかと思います。ただ、寂しく悲しいことには間違いありませんけどワタクシ自身はというとここでは到底書ききれませんけれど彼女の人生とその旅立ちに、深い深い感銘を受けておりました。誰か亡くなって、その後にこれほどの感銘を覚えたことは人生にありません。おりしも、ママンの庭にはミモザが満開で、木蓮の花がこれから花盛りに向かう春の兆しを感じる様子になっておりました。もうすぐ桜の花が咲いたら、イースターでみんなは彼女のパテドパックを心待ちにしていました。(ええ、現役ですよ)お葬式では、4歳のひ孫から、同世代の親類や友人に至る彼女と縁があったあらゆる世代が涙を流しておりましたがママンは、やっと愛する夫(うちのオットのパパですよ)や幼いうちに喪くした息子先に天上へ旅立ってしまった家族たちに再会できたわけです。たぶん、ワタクシのママ上やパパ上とも。そう考えたら、また感慨深いわね。ママ上とママンは誕生日が1日違いでござんしたが、不思議な偶然ですけど、月こそ異なりますが命日が同じ日にちやという事に後から気がつきました。ママンは2年前に兄様を喪っておりますが、(彼もまたいつものように変わりなくみんなにおやすみといってベッドに入ってそのまま旅立った)全く同じ月の同じ日に旅立ったんですよ。不思議なことにうちのこの子は、ママンの旅立ちを感じていた節があり(思い込み補正ともいう)ちょうどその時分はいつまでも(やっぱり今年も早咲きやった)桜の木のそばで天を見上げておりました。ママンの冷蔵庫の中には、オットと食べる予定の前菜が用意されていたそうよ。もちろん、オットの好物で彼女のスペシャリテの一つ結局は近所に住まうオットの兄さん家族や、駆けつけて来たお姉さん夫婦たちと一緒にママン作、最後のお皿を分かち合う形になったんですけどある意味理想的なのかも知れまへん。こういう場合、ジャポンでは大往生という言葉がお悔やみなどでたまに使われがちですけれどもちゃんとした使い方としては喪った親族側がお悔やみの言葉に対して謙遜の意味で使う言葉であって、他者が声をかける際に使うべき表現ではないらしいわ。(そらそうやな)ワタクシ的には今回のそれが大往生やという表現が正しいのかどうかわかりませんけれど、感銘を受けるほどママンの人生は最後まで凛として愛に溢れておった今生きている人からも、彼女をお迎えに来た天上の方々からも間違いなく誰からも深く愛され尊敬され親しまれた人(人生)やったということでございます。今生ではもう会うことは叶いませんが彼岸の向こうや天上では、懐かしい顔ぶれが揃っておると思うといつかの再会に備えて、彼らが生きたかったこの世の今日を一生懸命生き彼らの分も楽しみたいと思うばかりでございます。『ビューティフル・ママン』この週末は、オットの実家へ里帰り久々にビューティフル・ママンの手料理三昧でした。今回は、用事も兼ねていたのですがいつも泊まるかつてのオットの部屋にはとーっても…ameblo.jp『Le lundi de Pâques と自家製パンの天然ビール酵母』今年の復活祭は歴史に語り継がれる祝祭になりやんしたね。日本で言えば、盆や正月に帰省も叶わず離れた家族とも友達とも一緒になる事が許されない上に墓参りとか初詣に…ameblo.jp
勢いつけて書きちぎりたいと思います。『黄鶯睍睆(うぐいすなく)さびちゃん、地獄の三日間(前編)』2月も流れ星の如く、月日の経つ速さに完全についていけてないオバハンひとり。ミモザが出回り、チューリップが花屋の軒先で並ぶ時期になると胸突き八丁やった…ameblo.jp兎にも角にも、やっとこさ、さびちゃんが避妊手術を受けられる事になりました。結局、役所はその後地域猫としてさびちゃんをリリースするしかないのですが(愛護団体は我が家で一時保護をして役所に繋いだという流れを聞いて、さびちゃんの保護責任は既にうちにあるのと、どこもかしこも保護した動物でいっぱいで恵まれた立場のさびちゃんは引き取り対象になるのは無理っぽい言動しか返ってきませんでした。)今更外猫に戻すのは、なんかちゃうでしょう、と思いうちで保護して里親探しをする方向で、一旦引き受ける話で決着がつきました。一緒に過ごす日々が長くなると、情もさらに湧きますし外猫時代から、お腹の皮膚病を一緒に治したり、猫エイズも白血病も陰性で健康優良児と来たら、せっかくのこの状態を保ってあげて、チャンスがあれば引き受けてもいいよという方にお渡ししたいですし。ここまで強引な流れになって来たら、もう流れに任せてどうなるか見て行くしかないそんな感じになってまいりました。その朝、さびちゃんがイケおじポリスに連れられて動物病院へ向かってから久しぶりの開放感ですよ。インフルエンザであろうが、足首靭帯損傷しようが、待ったなしで朝晩地下のVIPルームにお世話をしに向かう日々は既に1ヶ月以上になっとりました。VIPルームに軟禁状態(発情の兆しが出ておったため)という状態はワタクシにとっても彼女にとっても辛いことでもありましたんですよ。ワタクシにくっついて甘えまくり、別れの時はそれはもう切ない声で鳴くざます。正直なところ、彼女もそうでしょうがワタクシ、心身ともにイッパイイッパイになっていた気がします。彼女のお世話以上に、身の振り方が決まらない状態がいつまで続くのかちょっと疲れていたんやと思います。恐らく雄猫と違って少なくとも1日は入院かな、とやんわり考えるとたとえどんなに短時間でも、もの凄い安堵と開放感。1日休暇をもらえたような気持ちになって、ゆっくりと過ごせる算段でござんした。が、イケおじポリスからの連絡で、なんと日帰りということが伝えられましたん。そこからは、マッハで準備ですよ。足の調子も良くないのとクラッチ杖で階段の上り下りも厳しいということで彼女は我が家のゲストルームにて保護観察扱いに格上げとなりました。オットは、もう我が家で保護〜迎え入れという流れで覚悟は決めておったようです。(半ば、誰にも期待できないし、そこに時間や労力を割く暇がないので)ワタクシは、黒モフの時のようにスムーズに行く予感は全くしなかったので隔離用ゲージを用意して気持ちだけ万全の体制を整えようとしたんですわ。ゲージは折りたたみ式でかなり広めの(トイレも格納可能な)スペースが保てるヤツにしました。Amazonプライムのおかげで、予定が確定してからあっという間に準備できたのが救いよ。で、さびちゃんは同じ日の夕方に元気にご帰還驚いたのは、エリザベスカラーもしてないの。念の為にうず坊が愛用していた布地のカラーも準備しておったんでそれをすぐに着用したら秒で外され、これは無理と諦めるや否や今度は術後着を着て頂いたんですけどこれも目を離したスキに見事なまでにきれいさっぱり脱ぎ去られるという器用さを見せつけられました。傷口はホンマに小さくて、抗生物質も翌日1日のみの服用でオッケーということで女の子の避妊手術は大変やと思っとりましたが、昔と違ってかなり負担が軽くなるように技術が進歩しているんかなあと思った次第でありんすよ。が、主張のしっかりした彼女がおとなしく個室に入ってくれていたのは二日目まで。部屋を出せとうるさくなって来て、その日の夜からワタクシが一緒の部屋で寝る事にしました。1人が寂しかったんでしょう、ベッドに上がって来て大人しく一緒に寝ました。ドアを開放してゲージ越しに他のお猫達に存在を知らせてご対面も果たしましたが果たしてどうなるかと思いきや飛びかかり事件の再発はありませんでした。(これはごはんさんにはトラウマ級のびっくり事件でしたから)どのお猫に対しても、猫を被ってませんか?と思うほどラブリーでフレンドリーまあ、いきなり手術の後、環境がガラリと変わりましたからそれに既に面識は前からありましたし、しかも室内は彼等のエリアですんで大人しく馴染もうとしているかのようにも見えました。そして予想通りオットに対しての甘えっぷりと来たら!うず坊もごはんさんもわりとツンデレ塩対応で(涙)、黒モフだけがオットに上手に甘えてくれて仲良しやったんですけど、さびちゃんはオットにくっついて歩くし、夜は寝かしつけをしてくれるほどでお見事な女子力を発揮したのでござるな。なんか、他のお猫達から警戒されても、シオらしくしていたりしてちょっと良い感じで落とし所を見つけてくれたかなと淡い希望をもっておりましたが、甘かったんです。うちに入って五日目ごろからさびちゃんに異変が起こりました。避妊手術したというのに、発情の雄叫びが始まったんですよ。行動もまさにそれ。去勢済みのお猫達はむしろびびっとりました。あまりに雄叫びがうるさいので、仕舞いにはごはんさんに怒られる始末。これはやばいんちゃうの?発情する筈はないのに明らかにおかしいんですよ。夜も昼も彼女の雄叫びでオットも私も(お猫達も)完全に睡眠不足と神経が参りそうになりました。しかし一番辛いのはさびちゃん自身ですよ。私に何が起こってるの?助けて?と言わんばかりにワタクシを見つめるさびちゃん。そこで、彼女が手術を受けた動物病院(うちのかかりつけではない)に直接行って動画も見せて、これはどういうことなんでっしゃろ?と相談したんですよ。(もちろん、ストレスになるのは嫌だったのでさびちゃんは家で待機)担当医はおらんかったんですけど受付嬢が動画を見てビックリしとりました。手術はちゃんとなされているので、これはちょっとありえないんだけど、と言いつつかなりレアなケースになるけれど、卵巣の一部が摂り切れていなければこういうケースが有り得る、ということでした。(怖)しかも、再手術が必要であれば経費は今度はお宅が責任者なのでご負担お願いしますって、(おい)この大ボケにワタクシはどうツッコむべきか一瞬考え込んでしまいました。なんかねえ、今までの経緯といいホンマにさびちゃんが可哀想になりました。と同時に、どう転んでも我が家が引き取るべき流れにしかならない状況になっていてこれって、凄いなあと感心したほどです。避妊手術したというのに、ほんの数日で発情期になってオロオロしていているこの子を、シロウトの我々はどうしてやればいいんでしょう。病院側も、役所と提携した手術やったし、我らは責任者であっても飼い主という立ち位置じゃないのでなんかちょっと親身さにかけるというかこれがフツーにうちの子ですって依頼してたらこんな対応ではなかったはず。再手術の負担なんかええんよ、必要であればなんでもやってあげたいねんから。でもミスというより運が悪かったんやと思うので医療者を責める気はないねんけど現実として結果的になんらかの問題が起こってるのにフツーはありえない話やけど、再手術が必要と思うなら費用はお宅でよろしくね、の話(お金の話はもちろん大事やけど)まず診察しましょう、そこからどうするか決めて行きましょう、って話にならへんか?ここ、動物病院ですよねえ、そして苦しんでるのはあんた達が手術したお猫ですよ。(確かに人間もツラかったけれど)病院変えてあげて本猫は好きで雄叫びを上げとるワケでもないですしそれはもう、全てがホルモンの仕業。食欲はなく、昼も夜も眠れぬ悶々と雄叫び状態がずーっと続いていて我が家のお猫達(元男子)に擦り寄って行くも、超塩対応で猫パンチを喰らわされる始末。(それでもシュンとするだけで、300倍返し出来るはずの勢いが全くないの)ワタクシもオットも、これには正直限界状態でした。でも、だからと言って野外に放つなんてとんでもありませんやんか。あんたが泣きたい時は、一緒に泣くわ。その雄叫びも、受け止めるから発情の嵐がさるまで気張るんやでと、なだめすかしてなでなでするしかありませんでした。もう、うちの行きつけの動物病院へ連れて行こうそう思った矢先にテラスに息抜きに出たごはんさんを追って、一緒に出たさびちゃんの姿が見当たらなくなりました。今までは敷地内でお散歩して帰ってくるパターンやったんですがなんと、お隣のお庭で雄叫びを上げておりました。オットに連れられて戻って来たさびちゃんちょっと落ち着いたのかカウチに飛び乗って、スヤスヤとお昼寝を始めたんです。安心したのも束の間、5分も経たぬうちに飛び起きて初めてテラスのドアをカリカリして開けてちょうだいポーズをしました。そして私に向かって雄叫びとは違う声色で、訴えて来ました。ワタクシの脳内に彼女の訴えが直接来た気がしました。彼女は自分の意思で我が家の窓際でカリカリをして入れて欲しいと訴え玄関から我が家に入って来たお猫です。1ヶ月以上軟禁状態からの手術、いきなり多頭飼いの家の中という環境の変化で彼女の方こそ精神的に参ってしまったのかもしれません。黒モフがストレスで病気になる直前も発情ではない雄叫びを上げることがありそれをワタクシは思い出しておりましたん。これは、出してやらねばならぬ。もしかするともう彼女は戻って来はせえへん気もしました。それがもしかすると彼女を危険に晒すことになるやもしれぬが、それが彼女の今一番の望みやとしたら人間の感情の都合や責任論などどうでもよろしい。ワタクシはそっとドアを開けました。さびちゃんは、一目散にテラスの段差に飛び上がって(これは黒モフの通路)屋根傳にお隣の家方向に向かって消えて行きました。お隣の家や庭は、かつて彼女が旅人に餌付けされてから通い詰めた勝手知ったるエリアです。もしも、我が家に戻って来たければ彼女は迷うこともなく戻って来られるでしょう。もしも戻って来ないのならば、それが彼女の意思や思います。案外あっさり数時間で戻って来るかもね、などと寂しいがるオットを慰めましたが黒モフの時みたいに髪の毛振り乱して探して連れ戻すという勢いではありませんの。薄情な、とか言わんといて。この2ヶ月近く、彼女を毎日お世話させてもらって心は通じる間柄になったつもりでござんすよ。だからこそ、気が済むまで外の空気を吸って、他の姉妹にも会いたいと思ったかもしれませんからそこから、彼女がどうしたいか選べばええと思って解き放したんです。面倒くさなって放り出したんとは違います。度胸があって頭のいいさびちゃんですから、困ったら帰って来るかも知れませんし帰って来ぬやも知れません。さて、さびちゃんはどうするのでせうか。続きにしたくないけれどさびちゃんは地獄の三日間を経験して、外に飛び出して行きました。現時点でこの状態なんで、引き続き彼女の経過をお知らせできますように。。
2月も流れ星の如く、月日の経つ速さに完全についていけてないオバハンひとり。ミモザが出回り、チューリップが花屋の軒先で並ぶ時期になると胸突き八丁やった姉さんとの最後の日々が巡って参るんだな。闘病というと、勝つか負けるかみたいな感じで実際に病と向き合っている方々に、その言い方はホンマのところどうなんかなって思ったりしてしまいます。いや、病気で命を落とすことが、果たして結果的に病魔にやられた事になるとしてもそれが負けたみたいな響きになりますやんか。なんか、それは違う気もします。ワタクシたち(一緒に最期まで死と向き合った)あの頃、やられっぱなしやったとは思っとりません。最期まで生き切った姉さんの終焉の崇高な美しさだけが、残された者の救いやわ。そんなあの時のことは、これからちょっとずつ人生の備忘録としてゆるくアップしていこうと思っとります。これは異国で最期を迎えた誰かの思い出話の備忘録だけではのうて、仏国(異国)で最期を迎えるであろう人々にはいずれやってくる現実的なネタがてんこ盛りやし、これから異国へ移住をする場合にも、腹を括った覚悟を必要とされる現実があるから。でも、今日は溜まりに溜まったさびちゃんの物語の続きざます。さびちゃんは、役所が未去勢・未避妊手術のお野良様の手術費を負担して TNRするというシステムに則ってワタクシが彼女を確保し引き渡す流れになっとったんですけれども、生憎約束の日に担当のイケおじ警官がインフルエンザで延期。流れ的に、さびちゃんは次のタイミングまでリリースという事になったんですがさびちゃん自身が我が家に通い詰めて、結局うちの地下カーヴのVIPスペース生活を送る事になったんざます。『サビちゃんの受難』とうとう、師走でござーますね。寒波も到来して本格的な冷え込みがやって来る様でござんすよ。ついでに、(多分)今年最後の大風邪を拗らせております。あれ、なんか体調…ameblo.jpそれから、怒涛のノエル〜年末という仏国が機能しないシーズンに突入。さびちゃんが我が家の敷地に居る以上、うちのお猫達と接する機会はゼロとは言えず実際にニアミスで一色触発事件はすでに勃発しておりましたんでお猫達の季節ごとの駆除薬をもらいに行くついでにかかりつけの動物病院に連れて行って健康診断してもらったんですよ。その頃にはかのやうに、見ておくんなさいこんなに表情が変わって愛らしいさ倍増しております。こちら、お外時代で、血液検査の結果ですがすべて陰性で健康優良児(お耳の中も綺麗)唯一、お腹に虫がおりました(それはかつての黒モフもそうでした)病院へ連れていくのも楽勝で、大人しく、むしろフレンドリーなくらいで血液検査で首の周りの毛をシェーバーで刈る際も、余裕の様子。推定年齢2歳半(3歳以下)だということでサビーヌは推定4歳やったんで、もしかするとさびちゃんは妹かあるいは娘やったのかも知れません。かいらしい(愛らしいとか可愛らしいの関西弁)のはかいらしい子なんですがまあまあ気は強い(主張の強い)子で、テラスでうっかり出会した黒モフやごはんさんに飛びかかって大騒ぎになったこともあります。この際にさびちゃんが興奮してワタクシの手にかみついて抗生物質案件になりました。(ワリと腫れたので念のためパスツレラ症対策として)そんな流れもあって、やっぱりうちのお猫達のことを思うと受け入れは難しいと判断して、方々のアソシエーションに連絡するも役所に相談して下さい、ばっかりなお返事。ちなみに、仏国の法律では事情がどうであれ今回のパターンのやうに既に我が家の敷地内に入れて餌を与えているケースになると、もうの時点でさびちゃんはうちの子扱いとなり、飼い主と同じ責任が生じるそうよ。むやみに親切心で外のお猫に食べ物を恵むと、こういう責任事項が発生するのでお猫を飼うつもりのない方は心に刻んどいてね。と、あの時の英国人旅行者にホンマ言いたいわ(白目)全ては旅行者の無責任な餌付けがきっかけで今に至るわけで、野良猫も外猫も大混乱よ。『旅人の置き土産』光の速さから、もはや音速並みに時が流れております。なんやかんや、書き出したら堰を切ったように書きちぎりたいところですが相変わらず、うず坊に叱られるくらいぐう…ameblo.jpワタクシはたとえさびちゃんを引き取れる状況になくても、このまま放っておけませんでしたし、出来る限りのことをして然るべきその道の方々に相談に乗って頂き彼女の将来の安全を委ねる感じで考えておりましたがビックリやったんですけどここに至ってうちの(お猫達の)事情は完全に無視で、人の親切心に対してひたすら法を盾にした丸投げ合戦でシェルターに引き取ることはおろか、それが無理としてもせめて何かもうちょっと寄り添ったアドバイスのひとつすらも発しない「愛護団体」ってどないやねん、とは思いました。むしろ、ワタクシの方が自分勝手な丸投げオバハンと思われたんかも知れへんわね。動物は愛護するけど、人間は含まれへんってその気持ちも分からんでもないけれども動物を不幸にする人間も居れば、救いの手を差し伸べる人間もおります。お猫を愛護団体から引き取るだけが、唯一の救いの手ではないとも思っとりますよ。なんか、納得はあんまりでけへんかったけど緊急に今考えなあかんこと、それはさびちゃんの避妊手術ですよ。既に年末に発情の予兆を見せておりましたんでもう先延ばしには出来ぬので自腹覚悟でさびちゃんの避妊手術の予約を入れ、同時進行でしつこく、役所に猛攻撃(二回電話しただけやけど)イケおじポリスは、やっとのタイミングで今度こそ調整してくれると約束してくれました。果たして、その5日後に提携している動物病院の予約が取れて、こちらの予約はめでたくキャンセル。その間に、黒モフを我が家に移したのと同様な感じでさびちゃんの保護部屋を整える作業に入りました。とりあえず術後は家の中で養生してから地下VIPルームにお帰りいただくか何方かが引き取ってくれるという話が出る(希望はなかったけど)かとにかく、考えすぎる前に行動するしかない状況になったわけです。黒モフと違って、すでにバトルがあったので隔離用のケージが必須になりついでに、女の子は初めてなんで念の為に術後着も買い足しましたよ。で、相変わらず素直にキャリーに入って病院支度を協力的にしてくれたさびちゃんを予定通りにイケおじポリスに渡して、お互いに「じゃあ、恐らく明日ね。」といって見送ったのでござんした。やっぱり一回で書き切れるものではないので後半に分けるわね。さびちゃん、どうなりますやら
さて、同時進行で年明けから色々と起こっておりますでござんす。とりあえず、前回の続きから行くわ。『寒九の霧氷とサン・ヴァンサンのアクシデント』あれよあれよと言う間に年が明けてしまっておりました。いえ、もう一月も終わろうとしておるやありませんか。もう年がら年中こんな事ばっかり言うてます、すんません。…ameblo.jpサン・ヴァンサンの祭事の後には、各村で今年の持ち回り(サン・ヴァンサンの銅像が乗ったバトン(棒)を掲げてミサへの行進をし、その年の御神酒を捧げる名誉ある役回り)の蔵元さんのワイナリーで振る舞い新酒が集会所などであるんですけどその後、来年の持ち回り担当のワイナリーも日にちを開けて蔵開放して振る舞い酒とアペロをするんですよ。各村ごとに行われるので、片っ端からみんな招待しあってご盛況なんですけど招待される方はマラソンです。まあ、来る者拒まずで規模も大きく流石王者の祭事なブルゴーニュのそれと違って日程すら知る人ぞ知らない(笑←移動祝日の様に毎年サン・ヴァンサンの日を目安に各村で開催される日が決まる)完全に関係者と招待者オンリーという極めてクローズドで、極めて大昔からそのままの伝統的スタイルなのかなと思います。もう、身内の新年会に近い感じよ。同じような事、毎年毎年この時期は(これしかないんで)言うてますけど去年の方がもっとちゃんと書けてたっぽいのでまあ、どんな感じかはこっち読んどいておくんなせえ。『春隣 様々な再会』寒さも本格的な今日この頃。我が地ではワイン農家の守護聖人の祝祭行事が続いとります。この祭事は仏国ワイン産地でも地域によって様々で、同じロワールでさえも趣は異な…ameblo.jpこの過去記事をご覧いただければご理解いただけるかと思うけどここで集まる地元の方々と新年のご挨拶が一斉に出来て或いは、このタイミングでしか中々会えない(会いたい)人がいる為にワタクシは余程の事情がない限り、お声がけ頂いた際には必ずや参加しております。(招待してもらわんと参加出来まへん)サン・ヴァンサンはワインの神様やのうて、ワイン生産者たちの守護聖人ざます。(ワインの神様バッカスにワイン生産者たちの願いを届けてくれる聖なる仲介者で元人間。八百万の神様の感覚ジャポンと違って、カトリック的には神は唯一の存在なのでそれ以外に神様はおませんので、人間は聖人として祀られますの←ざっくり雑な説明)また前置きが長くなって、どんどん脱線してますけれどもそんなフランスの地方の農村神事(とても重要)と祝いの中とある夜に、それぞれ別の村2軒のワイン農家さんのご招待を受けてアペロマラソンと相成ったワケですが、1軒目に顔を出してサクッとご挨拶をして混み出してきた頃に2軒目に向かう算段でお暇をしたわけです。仏国在住者ならご存知の通り、地方の田舎の夜は星明かりだけが頼りレベルの場所もあり日が短い今時は、まだ早い時間でも十分真っ暗闇ざました。車はもう、フランス流の駐車なんで隙あらば駐車!(線が引かれておる立派な駐車場と違うし)で、うちの車の前後にピッタリとよそ様の車が駐車されておりました。それは、全然大した事じゃなくて声をかければすぐに車の持ち主さんが現れて移動してくれますし、まあ殆ど知り合いなんでゆる〜い感覚です。で、持ち主に移動して〜と呼びかけに行ったオットを待っていた時にワタクシ、やらかしてしまったんですよ。助手席側で大人しく待っておったら良かったもののあまりにピッタリ駐車しているので、よくまあこの感覚でぶつかりもせず停められたもんやなあと感心して運転手席側をぐるっとまわり込んだ際に落ちました。🤣路肩の深い溝(せせらぎが流れる野道の路肩よ)に滑り落ちて行って夜目で見渡しても車は自分の腰より高い場所で急いで戻ろうにも草木が湿っていてそれが更に滑るので登れない状態。。谷に落ちたクマ(カモシカとかバンビとかそんな可愛いもんじゃない)みたいにツルツル滑りながら必死でよじ登ろうとするも、左足は水に浸かって足を取られた状態で片足だけで無理矢理よじ登って(無理矢理過ぎて記憶が曖昧)気がつけば経験したことのないレベルの激痛。左足は靴から水が滲み出てくるし、これからまだ二軒目が待っておると言うのに(多分この間実際には2〜3分の出来事)もちろん1軒目で振る舞いワインを頂戴しましたけれど二軒目控えてるし、その辺はカトリックな仏人に対しての呑み方は心得ておりますんで、(ワインの国とビールの国の酔っ払いに対する寛容さはかなり異なる)周りの方々からも酔っ払って落ちたとは全然認識されず、全ては暗闇の不運であってワインもワタクシも悪者にされず(笑)あと、車をサンドイッチ状態で駐車されたことが敗因のきっかけかけかも知れませんけれども、どっちにせよ落ちる時は落ちてたと思うわ。で、この後の行動ときたら常軌を逸する行動に思われる方も多かろうが痛かったけど、直接招待のお声がけを頂いておりましたしそこで会えるお世話になっている方々(この時にしか会えぬ人もおられるんで)にやっぱりご挨拶はしておきたいという気持ちが強過ぎて一旦家に帰って靴やらズボンやらを履き替えて、痛み堪えて二軒目に伺いました。(呆)まあ、直後って痛みがあってもドーパミンでも出ているんでしょう。実際より痛みを感じない状態やったんでしょうなあ。あと、そのまま一人家で待つとかしたら多分痛みが倍増するような気もしましたんでむしろ家でじっとしてなくて精神的ダメージを回避できたかも。歩き回らずに、大人しめに短い滞在。お陰様で、会いたい人々にはみんな会えたので悔いはなし。「さっき転けてしもたんよ〜。」と、ネタにすらする愚か者に対して「大丈夫か、じゃあサン・ヴァンサンの御神酒は薬やから飲んどかんと!」とワインを注ぐ人々。ええ、ええ、戴きましたとも、喜んで。ワタクシは、もう十数年様々な形で彼らに救われておるわけですし。(もちろん無理やり人に酒を勧めたりはしないのが地元の徹底した紳士協定マナーなのでそこは問題なく)で、翌日結局のところ、普通の二足歩行は難しいし、じっとしていても激痛な状況で(あたりまえや)直ぐにかかりつけ医へ行く羽目になりました(直ぐ予約が取れてラッキー)歩けないほど酷い捻挫は初めてやなあ、と思っておったら靭帯も損傷しとりました。それにしても、あの高さから落ちて骨折を免れただけでも幸いざます。(捻挫の方が予後が大変らしいねんけど)しかしながらこういう時に限って変更不可な予定が詰まっててこの翌日は県庁に行って更新した10年ビザの受け取りが待ち構えておりました。松葉杖があればとりあえずなんとかなる、(無かったらホンマ無理やったかも)で挑みました。残りのサン・ヴァンサン行事が一回(行くんかーい)さびちゃんの避妊手術(これについてはまた書きちぎる)親友夫妻のママ上のお葬式仕事の遠征(これはオットに却下されたので当面在宅ワークのみ)今後、治療に関してはプログラムが言い渡されておりますがそれより前にいつもの医療遠隔気功に縋り付いて素早いお手当のおかげで脅威的な回復に向かっとります。この事についても、別途語りちぎりたいと思っとりますので乞うご期待。Rose's Wellness Qigongメディカル気功でしなやか&ヘルシーに、ハッピーライフを目指して♡rose-medical-qigong.amebaownd.comいつものことだが、またしても長くなったんで今日はここまでね。ご拝読おおきに!
あれよあれよと言う間に年が明けてしまっておりました。いえ、もう一月も終わろうとしておるやありませんか。もう年がら年中こんな事ばっかり言うてます、すんません。年明けにブログを更新しようと(気持ちだけは)張り切っておりましたがやっとインフルエンザから復活した年末、選手交代状態でオットがノエルのお食べ地獄後に風邪で寝込み(鬼の霍乱)レヴェイヨン(大晦日のお食べ祭り)直前にそれを私が頂いてしまうという体たらくで元旦早々から寝込んでおりんした。やれやれ。と思ったのも束の間、さびちゃんが(悪気はなく)甘噛みした右手が腫れ上がってしまって恐らく軽度のパスツレラ症みたいになってしまってまた病院へ。(酷くなる暇もなく完治しとります←さびちゃんとも仲良しのままです)そんな間に寒気の影響で、各地で雪が降った頃我が地は霧氷と相成りました。今年の寒九の豊作予報は、雨やのうて霧氷となりました。吉兆としてはどうなんやろうか分かりませんが農作物と農家さんたちが辛い思いをするような年にはなりませんように。でワタクシの住まう地域では一月は後半戦が重要なイベントラッシュが控えておりまして鉛色の空や凍てつく寒さと長い夜に鬱々としている暇はなく(ありがたや)今年もサン・ヴァンサンが無事にスタートしましたんよ。コロナの影響で、中止は免れても歴史上かつてないスタイルでの神事が行われたのは一度きり。それから少しずつ緩和されて、今年に至ってはそんな過去があった事もピンとこないくらいいつもの賑やかで喜ばしい祝祭となっておりました。この行事を迎えると、ここからが新しい年の始まりのような気すらするようになりましたけれども、神事に参加している若手世代の顔ぶれが幼児〜少年少女の頃から知ってるあの子やこの子という状態に、勘定をしてみたらあの時赤ちゃんやった子はティーンの仲間入り、ティーンやった子たちは30歳やって、聞いて(そらそうやねんけど)感慨深さを通り越して白目やわ。いや、あの頃超現役の燻銀やった方々が、すでに翁の仲間入りですしもうこの神事にいらっしゃらる事がない人々もおられます。時の流れとは、そういう事なんよね。ミサにはオットと共に参加したものの教会には溢れかえる人々でしら〜っと関係者の列に行ってしまったオットを尻目に、初めてバラバラで祝福の儀を最後列から拝見する流れになりましたんですよ。暫くすると遅れて入ってくる人々の中には当然知り合いもたくさんいるんですけどワタクシに声をかけてくれたお隣の方々左には去年の年末にご主人を亡くされた若き未亡人、右側にはこれも昨年20代の息子さんを亡くされたムッシュ。このお二方の背負った悲しみの深さは、どんな言葉をして慰めにはならないのを知っていたので、通り一遍のお悔やみすら伝えかねておりました。こうして、特別な場所で顔を合わせてただただ手を握り合い抱きしめ合えたことに感謝しました。人肌の温もりで想いのやうなものが伝わったなら幸いです。去年のサン・ヴァンサンでは、それぞれの家族が一緒に参加しワタクシたちも共に笑顔で祝いの言葉を交わしておりましたのにそれが時の流れの残酷さでもあり、流れていくからこそ心の傷の形も同じではなくなっていくのやも知れません。んでこの儀式が終わると、祝福を受けた神酒(御神酒ですわね)とガレットが市民会館的なスペースでアペリティフとして振る舞われるんですけれどもフランスのワイン産地によっては、ブルゴーニュみたいに各村が毎年持ち回りで一点集中型で盛大に盛り上がるところや、シャンパーニュ地方みたいに村によってやったりやらへんったりとかロワールはもう広すぎるので(四つの地域に分かれてますけど)、そもそもサン・ヴァンサンでもなくそれぞれの地域密着型のワイン関係の聖人の祝祭になってたりしております。ちなみにうちの地域では、各村がそれぞれ別の日程で行うので、マラソン状態です。そう、これが結構曲者でワタクシ、移動中にやらかしてしまいました。長くなったので次回に続けることにするわ。(すぐアップするから、ご心配なくです)遅くなりましたが、2024年も細々と続けて参りたいと思いますんで皆様どうぞよろしくお願いいたします。
とうとう、師走でござーますね。寒波も到来して本格的な冷え込みがやって来る様でござんすよ。ついでに、(多分)今年最後の大風邪を拗らせております。あれ、なんか体調悪いっぽい?と自覚するや否やあれよあれよという間に、高熱、切れるような喉の痛み、大騒ぎな咳のお祭り騒ぎよ。まあ、今年の風邪は手持ちの薬の効かぬことこの上おません。 (でも、熱が出るなら出し切ったほうがええので解熱剤はしばらく我慢したけど)乾いた咳が忘れた頃にお祭り騒ぎで盛り上がるので油断も隙もあらしません。が、それ以外は静かにダラダラと密かに苦しんどりましたが、緩やかに酷くなる一方。今回は、とうとう耳に来たようで中耳炎状態になった頃にクリニックの予約が取れました。もはや抗生物質案件なんですけれども、前回目薬で有耶無耶になったのがトラウマなんで徹底的に細かい症状を訴えまくって、頑張りました。しかし耳の症状が出ていなければ、抗生物質は出なかったやも知れません。ワタクシは抗生物質信者ではおませんが、今年の風邪の症状に関してはこれがでえへんかったら経験したことのないレベルの辛い症状が長々と続きQOLの著しい低下を招くのでこういうケースの場合は受け入れた方がええと思うようになりました。(加齢による回復力の遅延も出てきているのでせう)それでも、あれですよお猫がいるお陰で、癒されたり、飯やお世話を急かされるわけでございましてお子さんのいらっしゃるご家庭の親御さんのお気持ちが少しお察し出来そうな気分です。そのお陰でなんやかんか立ち直ってしまわなあかんのですけれども。まあ、それにしても思わず撮り納めました上記の写真ですけんど暖炉のそばに用意したお猫様の籠やらクッションやらあれこれ見ての通り、全部スルーで「そこなんかーい」な、この有り様は、お猫あるあるの教科書通りすぎよね。前回、不意打ちで登場して来たサビーヌの妹(姉ちゃんかもやけど)サビちゃん名前が雑すぎるので、今考え中。というのも、彼女は現在我が家の地下セラーでVIP生活を始められたところでございます。これに至るまでは、ホンマに紆余曲折がありました。サビーヌを保護して翌日にボランティアさんが引き取りに来てくださって胸を撫で下ろした瞬間に、待ってましたとばかりにこの子がやって参りました。この子はサビーヌのように一日中窓際を独占して待子状態になることはなかったんですけどなかなかの聡明さんで、彼女は玄関前スタンバイ系で(笑)←笑えないがな誰かが夕方ドアを開けるタイミングでしら〜っと家に上がる系の強者賢者でした。ただ、それがあまりに自然に「はいはーい、ただいま〜🎵」って感じで入ってくるので全くもって憎めないんだな。その度にオットに説得されてお暇願う日々が続き町役場に相談に行ったところ、捕まえてくれたら役場負担で避妊手術をして再リリースします、とのこと。(保護活動はしない模様)それでは週明けに決行、という感じで話がついてサビちゃんをうちのガレージに入れたところ、なんと担当者が病気になって引き渡しが延期になったというわけよ。どういうことよ!それ!ホンマに、やれやれお役所仕事、と言いたいところですが担当の自治体警察官はショーン・コネリーに似たイケおじなので全て許します。一旦そのお猫はリリースして来週また連絡して下さい、と受付のマダムに悠長なことを言われてしまって、オバはん困ってしまいました。私たちが役所の代わりに連れて行っても書類のこととかあるのであかんそうです。(ちぇ)いや、それよりももしこれが人慣れしていないお野良様なら二度目はほぼ確実にありませんやんか。(やっぱりこういうのは保護団体とか専門的な知識とコネクションをお持ちの方々に頼るのが一番なんでしょうけど、いかんせん今どちら様も保護猫で溢れかえっとるらしいです)でね、サビちゃんは窓をカリカリしている時に気付いたんですけど(この写真やと分かりにくいかな)お腹の皮膚に炎症を起こしていましたん。痒みもあったんでしょう、舐めすぎてちょっと爛れて来ていました。これではすぐに避妊手術も無理かも知れませんし(知らんけど)、とりあえず何もかも先延ばしになったので、うちに残っているお猫たちの皮膚炎症クリームと抗生物質を投与することにしましたんよ。もうねえ、なんでしょう。うちのお猫でここまで協力的になってくれる子はおったかしら?と思うくらい、砕いた錠剤を欧州で売られておるチュールロールに詰めてしまえば全部完食、ご飯を食べている間にお腹の消毒とクリーム塗布も秒で完了ですよ。窓際食堂の位置のお陰もありますが、なんと扱いやすいお嬢でしょう。結局引き渡しが延期された前後の期間(10日弱の投与)に炎症はすっかり完治ですよ。これは自分的にはサビちゃんと二人三脚で達成感♡このこはリリースしたって、勝手に我が家に戻ってくるお嬢さんなんでまあ、一旦お外で遊んどいで、ってな感じで投薬中は自由に放ってやりましたが寒いからすぐに戻って参りました。しかも玄関前でマチコです。律儀です。先延ばしにされた引き渡しの日まで、オットとも色々話をしましたが彼的には4匹うちにいても良いんじゃない、とまで言い出す始末。(おい)まあ、非常に賢いお嬢なので彼も気に入っているようですが、人間の都合よりもお猫たちの都合優先で考えんとあきません。黒もふは、元々お猫が好きじゃないタイプなのでこれでまたストレスになってストルバイトや皮膚炎再発とかしたら溜まったもんやありませんし、散歩に行って戻ってこなくなったらどないするねん案件ですよ。何よりこのサビちゃん以外にもまだ3匹のお嬢猫ファミリーが路頭に迷ったままです。彼女たちの餌場はあって必ずどなたかがお世話しているとはいえ、これから厳冬と繁殖期が来るわけですから、是非ともブリジット・バルドー財団にでもなんとかしてもらいたいものでございます。いうてもサビーヌにせよ、サビちゃんにせよ、もうとっくに子猫ちゃいますし保護団体に引き渡されたとしても、すぐにずっとのお家が決まるという確証もありません。せやけどね、黒モフと出会った時にもひしひしと感じたことですけれども一度人間に愛された経験を持つ猫たちって、生粋のお野良様たちと違ってほとんどがもう無防備に人間を信頼し続けていますん。捨てられたあと、大変苦労をしてもなお。もし、お猫を飼ってみたいなあと思っておられるおまいさん子猫はかわええですが、目が離せないエネルギーの塊にあたふたすることも少なからずで(それでもかわええけど)大人の猫の成熟した安定感のある扱いやすさも侮ったらあきません。特に新米飼い主様にはある程度落ち着いた年齢のお猫の方が扱いやすく打ってつけちゃうかなって思います。おまいさんの愛情を独り占めしたい、理想のお猫かもです。今回サビ猫を扱ってびっくりしたんですけど、ホンマに空気読める頭の良い子が多い。ということで、なんや今年はお猫ネタがずーっと並んでしまっておりますがお食べネタとか、介護ネタとか、終活ネタとか、ご近所ネタ、あれこれ溜まりに溜まっとりますんで、ぼちぼち放出していきたいところよね。ノエル前でテンション下がってるんでブログに現実逃避率も上がりそうやし(笑)期待せんと待ってておくんなさいな。(そんな人も居るまいが)
さて、勢いつけて更新よ。サビーヌとの出会い『旅人の置き土産』光の速さから、もはや音速並みに時が流れております。なんやかんや、書き出したら堰を切ったように書きちぎりたいところですが相変わらず、うず坊に叱られるくらいぐう…ameblo.jp主人を失ったサビーヌ家族のこと『サビ猫嬢の決心』さて、我が家の窓際食堂の開店時間前から日暮期まで窓際を陣取る様になったサビ柄猫のお嬢、かつて餌付けされたお隣の庭には目もくれず、他の姉妹たちとは別行動で雨の日…ameblo.jp家族から離れて新天地を求めていた感が否めない彷徨いお猫サビーヌがついぞうちのガレージ(屋根付き完全個室)に保護されて丸一日が過ぎ、彼女は体力的にも精神的にも随分落ち着いて、自分の置かれている環境を理解できていたようです。出入り口の扉を開けても、内側でワタクシを待ち構えて熱烈歓迎してくれますが外に出ようとする気配は全くなくテラスにさえも出てきません。まあ、まだ雨が降ったり止んだりの激しい時期というのもあったんでしょうが彼女はダウンジャケットのお布団で湯たんぽと一緒にウトウトしているのが、気に入った模様で。窓際猫やった時も通りがかりの人たちから、よくナデナデしてもらっていたんですけど、スキンシップが大好きなお猫なんやと改めて実感しました。そういえば、黒モフもワタクシの膝の上に乗ってきて人間大好きアピールしておりましたっけ。ある日は、近所に住まう姿形はおじさんなんですが、心は少年のままの(発達障害と世間ではいうのでせうか)やさしいムッシュが通りかかって「あなたのお家の猫ちゃん?」と聞かれたので、「野良ちゃんなんですけど、めっちゃ優しい子ですよ。」と答え終わる前に、それはもう優しく、優しく静かになでなでを始めましたん。お猫好きを自称しますし、様々なお猫好き様達を見てまいりましたがこの世に神様が姿を表したら、きっとこの人みたいな何とも言えない全部包み込むような静かな微笑みとあたたかい手で愛で癒しなでなでをするんやろうなあ、と思ってしまったほどそれはもう言葉に言い表せないようなやさしい接し方をしていました。サビーヌに至っては、まるで飼い主に甘える子猫のやうに完全に心許して甘えておりました。「肩に乗っておいで」とムッシュは体を傾けましたが、サビーヌは愛想は振り撒きながらも岩として窓際から動きませんでした。何が彼女をそう決意させたのか知る由もありませんけれどもうちを選んで来た以上、飼うことが厳しい状況であれども放っておくわけには行きません。心の中では、この子を動物病院に連れて行って健康診断をしてもらって問題がなければ、当面我が家で様子見開始かな、と黒モフの時と若干違うけれど、ほぼ同じことを考え始めておりました。この子は、猫を飼いたいと思っている初心者にもお勧めできる難易度ゼロの扱いやすい子ですからできれば我が家のやうな多頭飼いの家よりも、彼女に愛情を集中して注いであげられるところの方が今まで苦労してきた分、いいんちゃうかなとも思ったんです。そしてそしてサビーヌがうちのガレージに来て二日目に急展開が起こりました。オットのSNSにコンタクトしてきた別の友人が保護猫活動をされており、サビーヌを保護して里親探しを引き受けてくれるとの連絡があったんですよ、おまいさん。サビーヌ、ホンマに引きが強いわ。あれよあれよというまに、話がすすんでその日のうちの午後にはマダムはうちに引き取りに来られました。痩せとりますが、すでに大人のお猫であることを確認され、とにかく人慣れしていて扱いやすくてお利口さんな様子に驚かれておりました。マダムは小学生くらいの息子さんを連れてやって来られたのですが息子くんも保護活動のお手伝いをしているんでしょう、お猫が大好きな様子でそれはもう張り切っておりました。少年は「里親さんが見つかるまでちゃんとお世話するよ!それにね、ボクが名前を決めてあげるんだ!」とウキウキです。サビーヌは、ワタクシがさび猫全体を呼ぶときの総称ですし、昔の名前はおじいちゃん亡きあとは誰にもわかりませんのでついに新しい猫生を送るべく、新しいお名前がプレゼントされるんです。あの坊ちゃんともすぐに仲良しになることでしょう。彼女は秒でキャリーケースに入ってくれて、マダムたちの滞在時間は5分もなかったんちゃうやろかしら。マダムは念の為、お猫を掴みやすいように(引っ掻かれるのを防止する)ミトンを持参してお越しでしたが、杞憂にすぎませんでした。うふ。うちで既にストロングホールドプラスを投与していることを告げ、その日のうちに彼女は動物病院で健康診断と避妊手術の予約に向かわれました。黒モフとの経験のおかげで、サビーヌの一連の流れはスムーズに出来たかな。せめてもの、花向けとしてうちでやれることは精一杯させて頂きました。(多分)その夜、マダムからメッセージと写真が送られてきて、見てくださいよこの様子。獣医さんのお見立てでは、彼女は推定4歳。三日後に避妊手術が決定しました、との事でした。どんな新しいお名前になるのか、どんな新しい扉が開くのか、誰にもわかりませんが、引きの強さはピカイチの元サビーヌ嬢のことです。きっと間違いなくシヤワセを掴むに違いありません。明日から、窓際食堂を見たらきっと寂しい気落ちになるんやろうなあ。そして実際にぽっかり穴が空いたような気分にもなりました。でも、あの子はあたたかいお家で安心して暮らしているんですから心配は要らんのです。とホッとしたのも束の間元サビーヌが新たな猫性の第一歩を踏み出し旅立った後うちの窓際食堂に真夜中の常連組以外で、またしても新たな常連さんが登場しました。ごはんください。落ち着いてください。元サビーヌが帰ってきたんちゃいますよ。サビーヌの妹(あるいは姉ちゃん)です。とうとう、お隣の別荘で窓カリカリ作戦を見限って姉ちゃんが去った後釜に河岸を変えてこちらにお目見えした模様でございます。ちなみに、我が家の窓際食堂へは、姉ちゃんがいる時もお腹が空いたらたまに立ち寄って一緒にご飯を食べていたりしましたが3匹目のさび嬢だけは窓際食堂まではやって来ないのです(テリトリー問題かも)サビーヌの3姉妹の残り2匹のことですが、新しいサビちゃんと元サビーヌだけはかなり人慣れしており他の家族は用心深いので半野良状態という感じです。サビちゃん(名前は相変わらず雑です)、意思表示は元サビーヌより強いです。でもこの子も甘えっ子ちゃんです。元サビーヌと違うのは、お腹が空いた時だけ朝晩やってきてカリカリ大作戦で窓際食堂でかわいく大騒ぎしますがこの子も、考えてやらんとあかんわよね。←イマココ。そらそうよね。それにしてもお猫たちの間でなんかの口コミとかがあるんでしょうかねえ。うちの窓際食堂は、猫ログでそうとう話題になっているのやも知れまへん。とか、悠長な事言うてる場合やないんですけれども。
さて、我が家の窓際食堂の開店時間前から日暮期まで窓際を陣取る様になったサビ柄猫のお嬢、かつて餌付けされたお隣の庭には目もくれず、他の姉妹たちとは別行動で雨の日も風の日も、我が窓際食堂でじっと物憂げに固まっているのです。出会った頃はガリガリに痩せていて、毛艶もマットな質感で全くよろしく無かったのですが少しずつ、ふわふわ感も出てきたかなと。ご近所さんたちからご飯をもらっていたにも関わらず、一番痩せていたのがこの子でした。それにしても、べっぴんちゃんですやんか。器量よしで、性格も奥ゆかしい子です。そしておしゃべりが大好きな子でした。随分とおじいさんに可愛がられておったのでしょう。姉妹は恐らく3匹で、みんなナデナデ大好きで人懐っこいんですよ。サビ柄二姉妹ともう1匹はうっすら縞模様のグレーのお猫でこの子は万人ウケする器量良しなのですぐに新しい保護者をゲットしました。出入り自由なので、しょっちゅう姉妹猫や親猫とつるんでいます。10月も半ばを過ぎて、そろそろ秋の長雨が始まり出した頃毎日毎日うちの窓際食堂で寂しそうに待っている、そう、窓が開いて自分が入れる瞬間を待ち侘びていたサビ猫サビーヌ(安易な名前ですけれども、サビ猫はとりあえず全員これで)夜だけは、諦めて姉妹のいる隠れ家に戻っていた様です。彼女の健気さは、自分はお腹がいっぱいでも教会裏のお猫食堂の皿が空っぽになったらワタクシたちにミャオミャオと訴えかけてきて、自分の仲間たちのごはんを懇願するんですよ。足元に絡みついてきて、一緒によく歩きましたものでござんす。ある時は、ワタクシの友が飼っておる鶏に野菜クズなどいわゆるコンポストを持っていく時にも、このサビーヌはまるで子犬のように一緒にどこまでもくっついて来るのですよ。そして車が通る通りでは、非常に用心深く、しかしワタクシにピッタリと歩幅を合わせて散歩してくれたりしました。言葉は全部解していて、うちの黒もふと会った時のことを彷彿させましたよ。やれやれそのうち、毎朝窓際で彼女が待っているとホッとするようになった自分がいました。(今日も無事で生きていてくれてたってことですし、当時はまだ寒くなかったので)彼女は、既にバルちゃんの時同様に4匹目の我が家の家族になっていたのです。ただ、バルちゃんと違うのは彼女は明らかに、窓際食堂の通い猫ではなく、外猫を卒業したいという明確な意思表示をしていたことですよ。黒モフですら、ここまでの窓をカリカリするやうなアピールはしませんでした。何が彼女をそうさせたのか分かりませんが、本当に切々と必死でした。写真撮る暇があったらおうちに入れてよ朝は6時からご出勤されてこちらの気配を感じるや否や、窓をカリカリ。そして食後は窓際のサビーヌになるわけです。ご近所のお猫の世話を請け負ってくれている人の中には、保護団体に連絡する際に役場にも相談しなければならないんですけど、村長が猫嫌いなので猫を処分する方向に話を持っていかれると(ホンマかどうか知りませんが)嫌だからと反対する人もいて意見がまとまらず、この子たちの将来についてどうしてあげられるのか悶々としたままサビちゃんとの根比べは2週間弱続きましたが、我が家に入り浸るサビーヌに関しては我々の判断でまずはダメ元でオットがSNSでこのお嬢を引き取ってくれる保護主を募ることにしました。期待してなかったんですけどなんと、すぐに共通の友人が手を挙げてくれたんですよ。翌日にやって来ると意気揚々としたメッセージが送られてびっくりしましたがな。が、その人、SNSを見たのは週末のアペロの真っ最中やったんです。コンタクトしてきたのは引き受けるつもりの人の友人(ややこしい説明やわ)もちろん、引き取りたいと言っている本人のお家で(相性的に)難しいと判断したらコンタクトしてきた友人が面倒を見るわ!と具体的にしっかりした話をされておったので薄めに希望は持ってもいいかな、と思いたかった感じですわ。というのも引き取るつもりらしい女性は、まあ、ワタクシその彼女はかれこれ20年近く知ってるんですけど、だからこそ、これは無いな。という悲しいけれど確信がありましたんよ。彼女は、酒が入っていようがいるまいが、何か楽しい計画話が盛り上がった翌日は絶対ひっくり返してしまう常習犯なんですよ。それはオットも心得ておりますんで、もしかしたら、今回は違うかも知れへんし、彼女を宛にする気はなくとも一応バックアップ案があるからそれを申し出てくれた友人の方にだけ期待をしてみることにしました。その方もお猫を飼っているので、手放しで喜ぶのは本当に引き取ってもらってこちら共々お互い様子を見てからやなと思っとりましたけれどもワタクシ、サビーヌを厄介払いしたくて貰い手を探した訳と違いますから。彼女がワタクシたちに意思表示を見せたからこそ、親身になってこの先を考えてやらねばならぬ、と思っての行動です。果たして翌日になって、やはり予想通りの展開になりました。近しい人に猫アレルギーがいるからダメですって(今更どんな言い訳やねん)ちょっと気が大きくなって友人と浮かれてついあんな展開になりましたごめんなさい。だそうで。その友人も、酔いが覚めたら熱意も冷めたらしく、完全に予想通りの展開過ぎて。。(こいつら責めたところでサビーヌがシヤワセになるわけではござらぬからね)しかしぶっちゃけると、こういう人たちの元へお猫が引き取られなくて良かったんですよ。その先どんな目に遭ってたか分かりません。貰われていく前に、ある意味捨てられてしまいましたけれども引き渡す前で善かったんですよ。そうそう何回も捨てられてたまるかいな。うずが呪いをかけておきます。あっさりと振り出しに戻ってお嬢の保護者探し活動が再び始まりました。天気予報はしばらく雨が続き気温が本格的に下がるというそんなタイミングの雷雨の朝のことです。冷たい豪雨が降り頻る中、震えながらサビーヌは窓際から離れる気配がありませんの。おばちゃんは、なんや心が折れそうになって、意を決しました。朝のコーヒーを淹れに来たオットに窓際嬢の様子を見せて眼圧をかけるの図。オットは、入れてあげたら?と言いました。彼も切なかったんやろう思います。多分、そのまま(一時的に)家の中に入れてもええよ、くらいの感じでしたがワタクシは既に黒モフでいろんなことをシュミレーション〜実践済みやったのですぐさまサビーヌをガレージのあるドアに誘いました。黒モフ同様に、彼女は何の疑いもなくおばはんの後についてすぐに中に入りガレージ、地下セラーを探検し始めました。かつての黒モフのVIPルームは、何となく雰囲気はそのまま残しておりましたんで(片付けなはれ)案内したものの、お嬢はガレージを選んだ模様でテラスの対岸からうちのリビングルームが見えるんですが、ガラスのドア越しに身を乗り出して見ているごはんさんとうず坊を見て、それ以上近づくことはありませんでした。パターン的には、このドアをカリカリして入れてちょうだいアピールするかな?とか思ったんですけど、それはありませんでした。さてこの賢いサビ猫嬢、しばらくガレージ(実際には物置化しておりましてですけど)を探索して、ワタクシがこしらえた簡易ベッド(木箱にワタクシの古着のダウンジャケットを入れたもの)に収まって、安心したのか丸一日熟睡しておりましたでございます。ご飯もよく食べて、そして彼女専用のお手洗いは見事にきちんと使ってくれておりました。冷えたらあきませんから、元黒モフVIPルームから持ってきた緩衝材を敷いて大きめのバスタオルを重ねたところに食事用スペースを作り湯たんぽ(これも黒モフのお下がり)で万全の体制が完備出来ました。お嬢は人にたいそう慣れた仔なので、湿った体も十分ドライシャンプーで拭いてあげられましたし、これまたうちのストックからストロングホールドプラス(これ一つでフィラリア予防、ノミ(虫卵、幼虫、成虫)、回虫、鉤虫、ミミヒゼンダニの駆除に加えてマダニも駆除できる駆虫薬じゃ)を塗布して保護猫への道のりステップワンが3分で完了。24時間したらとりあえず万が一うちのお猫たちを接触しても寄生虫やノミなどの感染は防げるというわけざます。うちで引き取るのは困難ですけど、とりあえず出来ることは臆すること無くしてあげたい。雨が降っておる間は、うちのお公家猫兄弟はテラスに出しませんし、黒モフはこの子達のいる界隈もお散歩圏内で顔見知りですし、彼はワクチンも済ませておるので多少すれ違ってもあまり心配はおまへん。黒モフの保護時同様に、最初の1日はひたすら眠って心身を休めていたサビーヌ(外生活の過酷化さよ)何度も様子を見に行く度に、喜んで起きてまとわりついてきました。彼女をうんとナデナデして、お腹いっぱいご飯をあげて、たくさん話しかけました。この日まで諦めずに粘り強くがんばりましたよ、サビーヌ。彼女は、人と暮らしたいということが確信できました。甘えっ子で空気を完全に読めるタイプで手のかからない難易度ゼロのお猫です。雨が止むまでの数日の間になんとかこのお嬢の身の振り方を考えようと思いましたん。少なくとも金輪際、窓際食堂で待ちぼうけることは、もうないんです。この仔はシヤワセを掴む大勝負に出ましたよ。長くなったので、また続きます。