極悪女王猫 

2月が終わろうという感じで、焦っております。
 
前回最後の更新では年内にもう一回、
なんてことをホザイておりましたが
その後インフルに罹ってぼっち年越しからの
怒涛の一月の行事の波に完全に飲み込まれ
2月は遠征出稽古が復活して(昨年は靭帯損傷でほぼ3ヶ月以上棒に振った)
ゼエゼエしながら、やっとここに戻ってこられました。
 
書きたいことだらけなんですよ、ホンマに。
 
なので、まずはうちのお猫騒動の顛末から行っときたいと思います。
(昨年は少ない更新で殆どがお猫騒動ネタやったものねえ)
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
 
先ずは、やはりこのお方のその後ネタから。
さびちゃんは、なんやかんやで結局我が家のお嬢様になりました。
もらって下さる方が現れる気配もありませんでしたが、
何より、このお嬢の一途な思いと言いますか、信念、いや執念にも近い思いが
彼女の夢を実現させた感じでございますよ。
 
自らの意思で我が家の玄関から堂々と入って来て
(これはおとうちゃんによって優しく諭されてお暇願われましたけれども)
それでも、役所に相談してからの話の流れで約1ヶ月近くも我が家の地下セラーで忍耐強くステイホームならぬステイセラー状態を耐えぬき
やっと受けた避妊手術がペテン行為で、2度も受ける羽目になり
人間の都合に散々振り回され続け
やっと入れた憧れのお家には、古株のおっさんお公家兄弟と野武士の先住猫がおり
毎日が取っ組み合いの戦いでした。
 
 
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まあ、これは
さびちゃんの鼻っ柱が強かったことと、
突然の外猫生活になって自分の身を守るために必死で戦わなければならない状況が
彼女をそうさせていたのですけれど
あらゆる意味で彼女は破壊的な、極悪女王でしたよ。

 

ごはんと黒モフをコテンパンにして、

普段は最もピースフルなうず坊が堪忍袋の尾を切らせて、連日の大喧嘩で週に一度はどちらかを連れての動物病院通ひですよ。

特に、黒モフには本当に理不尽なまでの攻撃性で

 

彼を震え上がらせて、とうとうテラスとサマーキッチンに追いやる始末。

冬の始まりまで、日中は決して黒モフは家の中に入ろうとしませんでした。

 

 

で、

夜は彼はオットの仕事部屋を安全地帯と認識してそこでひっそり過ごす生活。

さびちゃんはオットとワタクシの間でスヤスヤと寝るのですけれども

ワタクシは黒モフが不憫で耐えられず、せめて夜だけでも黒モフが安心していられるように

オットの仕事部屋のドアを閉めて一緒に寝るようになりました。

 

これに不満を抱いたのはお公家兄弟。

仕舞いには真夜中過ぎにはさびちゃんまでがドアを開けろと大声で騒いで扉をガリガリする有様で、ワタクシたちの日常は完全に失われていったわけざんすよ。

往年のダンプ松本さんを彷彿させる迫力で他のおっさん猫たちをやっつけまくる極悪さびちゃん。(ちなみにワタクシはリアル世代ですけれども、ダンプさんのファンでした。

だから彼女が生きている間に極悪女王でああいうドラマがこの世に出てホンマに良かったなあと思います。語ると長くなるので以下割愛)

 

 

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一番困ったのは、お猫同士の不仲によるさびちゃんの更なる問題行動。
床の敷物という敷物(バスマットやキッチンマットなど)にお小水をやらかし
うずやごはんさんのお気に入りのバスケットにまで、それをやるわけです。
(毎朝洗濯な)
ある時にはワタクシのスニーカーにもしてくれてはりました。
半ギレで、玄関のドアを開けて
「もう出てってもろてええですよ」
と言うた事もありました。
結構精神的にも肉体的にもきつかった気がしますけれど
それはお猫も人間もお互い様。
さびちゃんは、大変頭が良いので本当に悲しそうな顔をして玄関から出て行こうとして
我に返って彼女に謝って抱きしめたこともありました。
粗相には腹が立たないわけではありませんけれども
さびちゃんの扱いに手を焼いたというよりも、お猫たちの関係に心が折れる日々でしたん。
ただ
オットがとてつもなく寛大であったお陰で私が追い詰められるような気持ちになることは
なかった気がするんですよ。
実際はもう白目剥いてお手上げやったんですけど。
 
 
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ダンプさびちゃんは(むしろダンプちゃんと呼んどりますが)

本当の避妊手術を受けて、うずといい勝負なくらいに大きなガタイになりました。
ユッサユッサと肩怒らせて歩く後ろ姿なんか、まさにダンプちゃん。
(獣医さんには厳重注意されましたけれども、そんなん分かってるわ。)
 
ホンマはちゃんと食事管理して太らぬように気配りせんとあかんかったんですけど
当時の状況ではそんな余裕は微塵もなく、
黒モフの心を守るために必死で、そこはちょっと意図したところもあるんよ。
さびちゃんは黒モフ同様に、運動能力も外猫ならではにずば抜けておりましたんで
つまり黒モフがおデブお公家兄弟たちがジャンプして辿り着けない安全地帯として気に入っていたお一人様ゾーンの冷蔵庫の上やクローゼットの上に難なく行けて
何やったら横取りするくらいの勢いでしたから、
彼女がチイとばかし太ることで黒モフが安全地帯を取り戻せるなら、
それはそれで日常を少しでも取り戻せる突破工になるかも、という都合勝手な考えがよぎったからに他なりません。(ごめんなさびちゃん)
 
 
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この写真を撮った後、さびちゃんからの一方的な大乱闘事件が2回ほど勃発して

黒モフは2シーズンを庭とテラスで過ごしました。

 

お公家兄弟から仕返しされようとも、流血しようとも、

さびちゃんは人間といる生活を望んでいて、甘え上手でありながら

気に触ると、容赦なく人間にもガブリと一撃を与える破壊的な極悪女王キャラを発揮しました。

 

それでも、彼女を再び路頭に追いやるとかはありえないと思っていたので

(叱る時はもう出て行くか〜!と叫んでおったりしましたが本心ではない)

先ず、彼女を怒ったり、粗相をしても目の前で落胆する事を止めましたん。

これは昔黒モフがストレスが原因で粗相を続けた事があったので、何か理由があってやっていることだと分かっていたので。

(その理由が判らへんからお違い辛いんよね)

 

人を噛んではいけないよ、うちの子になるんやろ?

そしたら、もうお外でやってたことはしなくてもええんよ。

みんなと仲良くせんでもええけど、喧嘩はやめとこ。

痛いだけで、楽しくないもんね。

あんたは楽しいことだけを考えたらええわ。

と毎日言い続けました。

 

 

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でも、さびちゃんが劇的に変わったのは

 

あんたは、もう我が家の家族やで、だから戦わなくていいの。

どこにもやったりせえへんから、安心してええんよ。

うちで幸せになったらええねんからね。

みんなうちの子、ごはんもうずも、黒モフも、さびちゃんも家族やからね。

誰ひとりうちの家から追い出したりせえへんわ。

 

と言ってからです。

 

 

 

大乱闘の取っ組み合いがなくなり、威嚇程度に落ち着き

さびちゃんは甘え上手に拍車がかかり、粗相がなくなりましたんですよ。

 

そして、年末には

なんと黒モフが家に戻って来ましたの。

家の中を恐る恐る探検し、再びお気に入りのスポットに戻ったんですよ。

何が起こったのかよう分かりませんが

さびちゃんは黒モフとすれ違ってもフツーです。

黒モフはまだちょっと警戒していましたが、彼女が太ったお陰か精神的な変化があったからなのか、黒モフスポットには興味すら示しません。

 

 

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おかえり、黒モフ。

涙が出るほど嬉しいわ。

 

それからは、さびちゃんの夜中の大騒ぎもピタリとなくなり

まだちょっとうず坊とはピリ辛な関係ですが

誰も怪我しておらんということが素晴らしい進歩やと思います。

 

もしも、さびちゃんの猫生の事情を知らんくて

ただ保護団体から引き取っていたら、うちでは手に負えません案件でっしゃろうけど

(そもそも4匹目すら考えてへんかったからそれは現実的じゃないけどな)

この子の頑張り、人間の都合で辛い思いをし続けてきたこと、

自分がこうと決めたらそれに向かってどんなに傷ついてもいじめられても負けずに逃げなかったという、この子なりの腹の括った生き様がいつの間にか好きになっていました。

もちろん、黒モフが帰って来たからこそ素直に両手をあげて彼女を受け入れられたというのはありますよ。

 

お公家兄弟も、この一年は辛かったり理不尽な思いをさせてしまいました。

これで、これが落とし所として落ち着いていってくれたらなあと切に思います。

 

ポイントだけ押さえてだいぶ端折ってますが、それでも長なってしまいました。

最後までお付き合い頂いた方にはお茶の一杯も出せず、すんません。

 

これで勢いに乗ってまたブログ更新したいものでござんす。