歴史人「日米開戦80年目の真実」なぜ太平洋戦争は回避できなかったのか

こんにちは。夢中図書館へようこそ!
館長のふゆきです。

今日の夢中は、「歴史人」2021年8月号、「日米開戦80年目の真実」です。

■歴史人

いつも歴史ファンにたまらない情報を届けてくれる「歴史人」
2021年8月号の特集は、なぜ太平洋戦争は回避できなかったのか?「日米開戦80年目の真実」です。


歴史人2021年8月号

「歴史人」と言えば、歴史ファンに人気の戦国時代や幕末維新がよく取り上げられます。
今回、同誌がとり上げるのは、ぐっと下って昭和の時代。太平洋戦争に至る激動の時代です。

日本にとっては、「敗戦」という大きな傷跡を残した太平洋戦争
歴史ファンの間でも少し重たいテーマであり、個人的にも進んで踏み込むことはありませんでした。

ただ、歴史から目を背けるわけには行きませんね。
歴史は変えられません。太平洋戦争で失ったものもあれば得た教訓もあります。

今日は、これまで踏み込むことのなかった太平洋戦争の舞台裏を訪れましょう。
日米開戦80年目の真実。なぜ太平洋戦争は回避できなかったのか。「歴史人」12月号の保存版特集です。

■なぜ太平洋戦争を回避できなかったのか

なぜ日本とアメリカは太平洋戦争を回避できなかったのか
冒頭で、歴史家の河合敦さんが、日米開戦に至った政治的、経済的な背景を解説しています。

日米両国は、明治維新以降、比較的良好な関係を築いていました。
その関係に亀裂が生じるのは、日露戦争後の中国をめぐる権益の衝突でした。

日露戦争後、アメリカとの間で南満州鉄道の経営をめぐって激しいやり取りが行われます。
一時は共同経営の確約をしていたものを日本側が白紙撤回、満州からアメリカを閉め出したことで関係が悪化しました。


満鉄全史

さらに1920年代末、世界恐慌を契機としたブロック経済(閉鎖的な広域経済圏)の流れが拍車をかけます。
英仏など欧州諸国に商品が売れなくなった日本は中国への侵攻を加速します。

昭和6年(1931年)、日本の関東軍が満州で大規模な軍事行動を開始します(満州事変)。
さらに、昭和12年(1937年)、盧溝橋事件をきっかけに日中戦争がはじまると、アメリカは日本の侵略戦争を激しく非難します。

さらに第2次世界大戦が勃発(1939年)。日本はドイツ・イタリアと三国同盟を締結すると、敵対するオランダやフランス領の東南アジア各国に進駐を開始します。
すると、アメリカは日本人の資産を凍結、さらに対日石油輸出禁止措置を断行したのでした。

■窮地に追い込まれた日本

この対日経済封鎖は、石油のほとんどをアメリカに頼っていた日本にとって致命的でした。
次第にアメリカとの開戦論が国内に台頭していきます。

それでも、ときの第3次近衛内閣は戦争回避のために首脳会談を画策しますが、実現せずに退陣。
開戦を主張する東条英機が現役軍人のまま総理大臣に就任します。


ハル・ノートを書いた男

両国関係の緊張がピークに達する中で、昭和16年(1941年)11月26日、アメリカからハル・ノート(覚書)が提出されます。
それは、中国大陸からの全面撤退や三国同盟の否認など、満州事変以前の状態に戻すことを日本に要求するものでした。

日本政府はハル・ノートをアメリカの最後通牒とみなして、12月1日の御前会議で対米開戦を決定。
そして1週間後、日本がハワイ真珠湾を攻撃。太平洋戦争が始まってしまったのでした…。

■開戦後の戦局

この河合氏による冒頭の寄稿を皮切りに、本誌では、太平洋戦争の様々な局面が詳しく紐解かれていきます。
戦国時代などと違って史料も残っているから、その経緯や行動などを知ることができるんですよね。

特に、開戦へと向かう満州事変や五・一五事件、二・二六事件など、軍部の暴走には怖ろしさを感じます。
さらに、米英ソが仕組んだとも観れる闘争のシナリオ。国際関係や経済状況も引き金となりました。


五・一五事件

さらに、開戦後の戦局についても特集記事が設けられています。
特に地図や貴重な写真付きで解説される、太平洋戦争のターニングポイントは読み応え満点。

「真珠湾の圧勝と残された謎」「形成逆転を許したミッドウェー海戦」「戦略なき日本軍の苦闘」など、戦況が時系列で綴られます。
このタイトルを見ただけで、戦略・戦術ファンはドキドキするのではないでしょうか。


戦艦大和プラモデル

他にも、戦艦ファンにはたまらない「日本海軍 連合艦隊図鑑」など、本誌は盛り沢山。
「日米開戦80年目の真実」の特集名に恥じない、80年目の大総括。さまざまな難局にぶち当たっている今だから、歴史から学ぶ姿勢が大切なのではないでしょうか。

ありがとう、歴史人! ありがとう、「日米開戦80年目の真実」!

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