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市中感染の程度を調べないと政策立案はできないのではないかと思う。

日本では、実際は市中でどの程度の人が無症状で感染しているかをそれなりにきちんと推認するための検査をした方がいいという僕のかねてからの持論。正しくおそれるためにね。でも、まだ調査はされていないみたいです。
そこにきて、慶應病院の公式発表。
「4月13日から4月19日の期間に行われた術前および入院前PCR検査において、新型コロナウイルス感染症以外の治療を目的とした無症状の患者さんのうち5.97%の陽性者(4人/67人中)が確認されました。」
ここまでは、事実の報告。そして、さらに、
「これは院外・市中で感染したものと考えられ、地域での感染の状況を反映している可能性があり」
との指摘。
http://www.hosp.keio.ac.jp/oshirase/important/detail/40171
この数字をみて、「ヤバいっ、もっと検査を~」という声が、報道的なサイトを含め、あがっているみたいですが、少し素朴な疑問を挟みたい。
これはN数が少ないから、仮説にすぎないけど、PCRで6%で無症状で感染している(今後も症状はでない、院内感染ではないし)のならば、もう、市中の感染者数は、東京で約1400万人として84万人が(無症状or軽症状で)感染しているとみることができる。そうすると、(報告された死亡者81人にを前提に)死亡率は約0.0096%。実はその10倍死んでいたとしても、死亡率は、0.1%。
ちなみに厚生労働省のHPには、通常の季節性インフルエンザでの感染者数は毎年1000万人、インフルエンザによる死亡者数とされた数は、214人~1818人。0.002~0.018%(実はその10倍としても、0.02~0.18%)
https://www.mhlw.go.jp/…/kenkou/kekkaku-kansenshou04/02.html
正しくおそれるためにあれこれ考えてると、これほど経済をストップさせ、経済死のリスクを生じさせるような、感染防御が必要なのかと、思えてしまうのだが、その辺は国を動かしている偉い人はどう考えているのだろう。
なので、無症状感染者の割合を正しく推認するための調査をすることは、自粛要請を続けるかの鍵にはならないだろうか。是非やってほしい。
補足するなら、
(1)慶應病院はPCRでみているけど、ウイルスは体内にもはやない(PCRの検出限界以下)けれど、抗体はできていて検出できる人もいるだろうから、抗体検査も併せて行えば、6%よりも多くて、10%やそれ以上の可能性もあるのではないかと思う。
(2)抗体検査を広範囲でやった①ドイツと②米カリフォルニアの調査では、市中の感染率はそれぞれ①14%と②2.5~4.2%で、それを前提にした死亡率はそれぞれ①0.37%と②0.12~0.2%なので、上で検討した死亡率0.01%とか0.1%は突飛でもないと思います。
なお、慶応病院の示唆を支える十分なN数ではないことは慶応病院も分かってるからの「示唆」で、しかも、この陽性判定者の今後もわかりませんので、少し楽観的な言い方かもしれません。決して、警戒心を解くように勧めているわけではありません。手洗い、マスク、密集を避ける、体調を整える、はきっちりやっていくべきでしょう。
でも、ほんと正しくおそれるために、実際は市中でどの程度の人が無症状で感染しているかをそれなりにきちんと推認するための検査をした方がホントにいいかと思うんだよ。それを踏まえずに自粛期間を延ばすのであれば政策判断として妥当とは思えないんだよね。
バブル崩壊後、自殺者だけでそれまでのベースラインに対する上乗せ増加分が年8000人となるのが10年(計8万人)続きました。現状の経済への多大な負担を考えると、コロナによる経済死の方がコロナ死より多くなったら、と憂慮します。だからこそ、とっくに無作為「的」なPCR検査と抗体検査をして公表して、「日本」の状況を把握してほしいです。
皆様、どう思いますか?
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