パンジーを7月に種まきして暑い時期に屋外管理したら育つのか 〜種まきから1ヶ月間の経過〜

10月になると店頭には、パンジーの花苗が並び出します。9月初めに種まきすると、11月終わり頃から少しづつ開花し始めますが、10月頃に花を咲かせるためには、早い時期の種まきが必要です。

そこで7月下旬に種まきしたら、花が早く見れるかもしれないと考えました。さらに暑い夏に屋外でパンジーは育つのだろうかと好奇心も湧いてきました。暑い時期の屋外では育たない可能性が大きいのですが、自分でやってみないと気が済みません。

これは、無謀にも7月下旬に種まきして屋外で育てた経過報告です。

7月下旬にパンジーの種まき

7月下旬

用意したのは、 パンジー  よく咲くスミレ アップルソーダ。種は購入後1ヶ月間冷蔵庫に入れていたものです。

<パンジー アップルソーダ どんな色か楽しみ>

40粒入っているので、今回は20粒を種まきすることにしました。残りは確実に発芽させる為に、少し気温が下がった9月初めに種まきする予定です。

【用意するもの】

  • 128穴のプラグトレー
  • 種まき用土
  • バーミキュライト
  • パンジーの種
  • 種を入れる容器と爪楊枝
  • 爪楊枝を濡らすための水
  • 底面給水のための容器

【種まきの手順】

① プラグトレーを20粒入るサイズに切り取る

② 湿らせた種まき用土を穴の中にしっかり詰め込む

③ 湿らせた爪楊枝の先に種を1粒ずつ付ずつ、トレーに置いていく

④ 20粒置いた後は上から乾いたバーミキュライトをかけ、指で土を押さえて種と土を馴染ませる

⑤ 種まきしたトレーは、容器に入れて底面給水させる

種まきしたのは午後9時頃で、翌日の朝方は気温が25℃ぐらいになる予定。種を蒔いて水を吸収した約5時間後の温度に反応して発芽が始まるので、暑い時期の種まきは、涼しくなり始める夕方以降が良いようです。

屋外で管理する場所は、直射日光を避けるように2ヶ所用意しました。

1ヶ所は、西側にあるオカワカメのグリーンカーテンの裏側。風が通り日が当たらない午前中に置きます。

<グリーンカーテンの裏側に置いたパンジー>

もう1ヶ所は建物の東側。午後から次の日の朝まで置いておきます。

<建物の東側 床から45cmの高さに置いたパンジー>

気温が高い時には、2重にした寒冷紗をかけます。底面給水の水は、少なくなったら入れ替えました。

パンジーを種まきして1ヶ月間の経過

7月終わり

種まきから4日目 👉白いものが見え始めた

種まきから7日目 👉1つ目の双葉が出てくる

種まきから8日目 👉双葉が3つに増える

種まきから10日目 👉双葉が4つと白いもの 合わせて10ぐらい発芽しかける

<7月31日のパンジー>

8月上旬

7月は順調に発芽してきましたが、8月になると猛暑で平均最高気温が34℃になり、平均最低気温も28℃ぐらいで推移しました。

せっかく発芽しかかった種も暑さに負けて、しおれるものが続発。寒冷紗をかけると気温が2℃ぐらい下がりますが、それでも32℃あるので、パンジーには過酷な環境です。2ヶ所を時間帯で移動させて、見守ることしかできません。

<8月6日のパンジー>

8月中旬

体感的に少し気温が下がった頃、1つの種が芽を出し双葉が開きました。同じように芽を出し始めた苗が3つ。種まきして3週間以上経った頃に発芽してきました。

種まきから1ヶ月後のパンジーの様子とポット上げ

種まきから1ヶ月後のパンジーの様子

8月下旬

種まきから1ヶ月が経ちました。20粒種まきしたパンジーのうち、暑さに負けず生き残ったのは7つです。

結局早めに双葉がでたのが4つと8月上旬に小さな双葉が出たのが2つ。そして8月中旬に双葉が出たのが1つ発芽しそうになっても、暑さのせいか途中で萎れてしまうものが半分以上ありました。

7月下旬に種まきして屋外管理して思う2つのこと

☆ 暑い時期に屋外で、発芽した苗を管理するのは難しい

屋外で管理したらどうなるかと好奇心優先の挑戦でしたが、日差しが柔らかい涼しい所を探して移動させても、屋外に変わりはありません。寒冷紗をかけても最高気温は32℃。発芽した後の高温や強い日差しが強敵で、パンジーには過酷な環境でした。

☆ パンジーの発芽が揃わなかった

20℃前後で種まきすると発芽が揃いやすいのですが、今回は発芽時期が揃わず、苗の成長に明らかな差が出ました。暑い時期に屋外でパンジーを管理しようとする事自体が、やっぱり無謀な試みだったようです。

種の説明書をみると、パンジーの発芽率は75%以上。適切な時期に種まきしたら、20粒のうち15粒以上が発芽する計算になります。今回の発芽率は50%を大きく下回る結果でした。25℃を超えると発芽率が極端に下がるようなので、当然といえば当然の結果ですね。

早い時期に種まきして屋外管理するのは、おすすめできません。

パンジーのポット上げ

8月下旬

それでも7つの苗が暑さに耐えて育ち、4つは本葉が2枚出てきました。

「よくぞ耐えてくれました」

そこで4つはポット上げをしました。プラグトレーから出してみると、根はまだ全体には張っていません。

<トレーから出してみると根張りがまだ少ない>

園芸用土を入れた9cmポットに植え替えました。植え替え後は、根が馴染むまで寒冷紗をかけて養生させ、その後少しづつ日当たりに出します。

<寒冷紗をかけて養生中のパンジー>

苗が小さい割にポットが大きいので、水のやりすぎには注意します。残りの3つは、それぞれ本葉が2~3枚になったら植え替える予定です。パンジーの早めの種まきは上手くいかず、暑い時期の管理の難しさを痛感する苦い経験となりました。

早い時期にパンジーやビオラの種を蒔きたい時は、屋内で温度管理をする方法が必要。

それでも、過酷な環境に負けず発芽してくれた苗は愛おしくて。しっかり育てて、なんとか花を咲かせたいなと思っています。

パンジーの種まきから開花までの経過はパンジーの種まき 9月にプラグトレーに蒔いてもご覧ください。