こんちゃ!脱毛系女子のさなです。
本日のご質問はこちら。
円形脱毛症なのですが、お酒(アルコール)は我慢したほうがいいですか?
お酒を飲むとそれが原因で脱毛症が悪化することはあるのでしょうか?
日々のストレスや付き合いでお酒を飲む機会はよくあることですが
脱毛症が悪化する原因になるんならお酒飲みたくねぇな・・
でもストレス発散の大事なお酒、辞めたくないんだけど~
って思うよね。
わたしもお酒はよう飲みます。
禁酒!って言われたらえ~ヤダってなります。
ということで今回は
お酒が円形脱毛症の人に与える影響についてお話します。
ちなみに、お酒はちょっとくらいなら身体にいいんだよ~とかよく聞くから
へぇ。そうなんか。じゃあいいか。
で終わるのは危険だね!
なんでそうなの?根拠はなんなの?ってとこまで考える。
てきとーなネット記事で拾った情報は信じられんので
「公益社団法人アルコール健康医学協会」の中に
お酒について医学的根拠のある論文を何個か見つけました。
これ普通に読むと難しすぎてもれなく頭が痛くなるので
わたしがわかりやすく解説しやす。
アルコールが身体に与える効果のメリットとデメリット
お酒を飲むことのメリット①死亡率の低下
「お酒はちょっと飲むくらい(適量)なら身体にいいんだよ」と言われる根拠は
実はちゃんと疫学調査で判明しているからだね。
1981年にイギリスのマーモット博士が発表した、
「飲酒と死亡率のJカーブ効果」という調査結果では
毎日適量お酒を飲む人は全く飲まない人に比べて、心筋梗塞や冠動脈疾患による死亡率が低い傾向にあるとのこと。
全死亡率
病気だけでなく、事故、事件を含めたあらゆる原因による死亡率。「全く飲まない」人を1とした場合の各飲酒量ごとの相対的な死亡率をグラフにした。
引用:公益社団法人アルコール健康医学協会HP
だからって無理にお酒を飲む必要はないけどね。
無理してお酒飲むくらいなら、
無理して手作りの和食作って食べたほうが10000倍良いよ。
◆お酒の適量ってどのくらい?
毎日飲んでも健康リスクが上がらないお酒の量というのは
1日1杯とされています。(純アルコール計算で10g)
1日1杯のワインやビールでは健康リスクが上がらないとされる理由は
↓のグラフから。飲酒量2杯から健康リスクが上がっていくことがわかる。
注:アルコール摂取量とアルコール関連の病気になるリスクの関係
引用:GBD 2016 Alcohol Collaborators[2018]
たぶんここを見てる人にはいないんじゃないかと思うけど、
毎日、二日酔いになるくらい飲んだりべろべろになったりするのは
「過度の飲酒」の部類に入るし、
アルコール依存症の可能性が高い(てかたぶんそう)なので
すみやかに病院へGo。
お酒を飲むことのメリット②リラックス効果
ほとんどの人が楽しいから、ストレス発散になるから、お酒を飲むと思います。
私もそうです。シンプルにお酒好きだし、お酒の場って楽しいよね。
お酒を飲むと気分が良くなるには訳があって、
アルコールによって、脳の中で理性を司る「大脳新皮質」が鈍くなるからです。
逆に、感情や性欲を司る大脳の古い皮質が活発になります。
お酒を飲むと陽気になったり泣き出したりする人がいるのはこのせいだね。
普段何かをため込んでしまったりする人なんかは、
お酒飲んで感情さらけ出したりするのって
相当なストレス発散になってるんじゃなかろうか。
お酒を飲むことのデメリット
じゃあお酒を飲むと悪いことをざっとまとめ。
②生活習慣病のリスク
③睡眠の質の低下
④薄毛・肌荒れをしやすくなる
ぶっちゃけこれは全て過度の飲酒によるものです。
1日1杯のビールとかワインを飲んでこれ全部危ないってなったら国が禁酒します。w
ここで一番わたしたちがスルー出来ないのは「薄毛」っていうワード。
この理由としては、
アルコールを身体が分解する際に、多くのビタミンB群を使う事によって
髪の毛を作るためのビタミンBが足りなくなりやすいよって話です。
あとはお酒を飲んでるときは血行良くなるけど
アルコールを分解する段階になると、
身体の血行が悪くなるから薄毛のリスクが~って言ってる感じ。(AGAとか)
個人的な意見を言えば、これは普通の人の話であって、
円形脱毛症や私のように全身脱毛症の人にとっての話ではないです。
ビタミンBが足りないからハゲているわけでも、
血行が悪いからハゲているわけでもないからです。
わたしはお酒もタバコも知らない子供の頃に全ての髪の毛が無くなりました。
自己免疫疾患という病気はそんなに簡単なものではありません。
アルコールが免疫に与える影響
自己免疫疾患であるわたしたち脱毛症の人に一番関わっているのは免疫です。
お酒(アルコール)は免疫に対してどんな影響があるのか?
ってとこがやっぱり一番気になったので調べてみました。
1つ見つけた研究結果の論文がこれ。
「毎日の適量の赤ワインやアルコールの摂取は健常人の免疫系に影響を与えない」
本研究では心臓病リスクと逆相関にある量の赤ワインの摂取は健常人で免疫機能を改善するかについて検討を4期間に渡るブラインドテストで行った。適度なアルコールの摂取をしている24人の健康男性被験者にすべてのテストを課した。免疫パラメーターとして、好中球や単球の食作用活性、tumor necrosis factor alpha(TNF alfha)、インターロイキン‐2、‐4、transforming growth factor-beta、TNF alfha mRNA、リンパ球増殖、ナチュラルキラー細胞溶解活性、アポトーシスしたリンパ球の割合を摂取開始前、摂取後、1週間と2週間目に測定した。その結果、適度な赤ワインと12%のエタノールの摂取は健常人においてその免疫系に顕著な効果は観察されなかった。
引用:http://www.arukenkyo.or.jp/book/all/pdf/a02/2-137.pdf
自己免疫疾患の人にアルコールの摂取は良くないっていう情報は
めぼしいものは見つかりませんでした。
なので個人的には、適量の飲酒は
自己免疫疾患である脱毛症に直接的な影響はないと思っています。
※もちろん私は医者じゃないので自己責任。あと主治医の方針が絶対です。先生が飲んじゃだめって言うならダメ。
アルコールに髪の毛に良い成分なんて入ってないから騙されんな
いろいろお酒のことを調べていると中には、
「お酒(アルコール)の中には髪の毛に良い育毛成分が入っているんですよ!」
とか書いてあるサイトがあったりします。
えーそうなの!じゃあお酒で栄養摂れるじゃん☆
みたいに騙される人がいたらまじで許せないので書く。
例えば、ビールやワイン、焼酎にはビタミンB群やポリフェノール、プラスミノーゲン、ウロキナーゼとかの栄養素が入っていたりもします。
栄養素だけで言えば育毛(脱毛症かどうかは別)には良いと言えますが
これっつーのは、
アルコールを分解する中で奪われていくほうが圧倒的に多いです。
ビタミンB群なんか増えるはずがないからね!
栄養はちゃんと食べ物で摂れ。それかサプリ。
自分もそうだし、同じ病気の人がどれだけ脱毛症を治したくて情報を求めているか
知ってるからこそ、こーゆーてきとーな情報流すのってほんと許せないんすよね。
最後は自分自身のリスクを考えて決めること
1番お伝えしたいのは、
1日1杯のお酒を飲んだら健康リスクが無いよーとかって言われても
それ人によるやん???ってこと。
もう1個グラフを見てみるけど、
例えば、心筋梗塞と乳がんでは飲酒量のリスクも変わってくる。
女性か、男性か、でも。
注:アルコール摂取量とそれぞれの病気になるリスクの関係(女性)。
横軸に飲酒量(1杯=純アルコール換算で10g)、縦軸にそれぞれの病気(左上→乳がん、右上→心筋梗塞、左下→糖尿病、右下→結核)になる相対リスク
引用:GBD 2016 Alcohol Collaborators[2018]
もともとアルコールを分解する力だって人によるし、
がんとかは遺伝がどうかとかってのも関係してくる。
自己免疫疾患だから、脱毛症だからお酒はダメ。
とかって極端に決めるんじゃなくて、
自分自身の体質とか環境とかをひっくるめて
飲みたい飲酒量とかも決めていいんじゃないかなって思うわけ。
ストレス発散したい!ってとき、めっちゃあると思う。
0.1%でもお酒悪い可能性あるならダメって我慢するのも
アリだと思うしそれも人による。
でも脱毛症を、病気を治すために生きてるわけじゃないってことは忘れないでほしいね!
ということで
飲み行ってきます。ノシ