わなどう物語~フナズシマルの新たな挑戦(10)

焦り…

かれこれこのシリーズも10まで来たか…。

こんばんは、フナズシマルでごわす。

いまめっちゃ焦ってます。(飲んでブログ書いてるクセに??)

昨年7月に起業して、10月から本格的に始動。今は4ヶ月経ったところって感じ。

正直、ツアーに関してはPR兼ねた試乗会的なイベントしかやっていませんので、まだお金になっている状態ではありません。でもレンタサイクルやら、ガイド委託やら、ライター仕事の他に、補助金などもあって、何とか生きてます^^;。

初年度って赤字は覚悟だと思うし、ましてや観光業でコロナ禍なので普通ならかなり死臭ただよう感じなんだろうけど、とりあえずは生きてます。

で、自転車は揃った。

ホームページも自分でなんとか用意できた。

ツアー用の機材などもそれなりに揃った。

旅行業の登録や、諸々の営業上の準備もある程度できた。

ってなって、ここからはいざ商品を世に出していく!という段階。

で、もう3月…。本来ならツアーを沢山並べて、さあ買ってらっしゃい見てらっしゃいって売り出さないといけないのに…。

そこが追いついてない。これはアカンやろ。

商品なかったら、お客さんどうやって買うの? ってこと。

いろいろ会社の体裁ばっかり整えては来たものの、肝心の商品開発が追いついてない…。やばい、やばすぎるんです。

ちなみに本業での稼ぎはないものの、ライター仕事でまとまった売上も発生しそうなので、あと半年くらいは生きていけるとは思いますが、この春シーズンに動けてないのが旅行業としても痛いんです。というか、せっかつ立ち上げた会社なのに、いつ事業始めるの?ってなってしまうので…。

ツアー参加者が集まらなくっても、まずはこの春に土俵にあがっていることが大事なんです。商品を陳列しないことには、なにもかも始まらないんです。

なので、焦っています。

ということで、どうしても4月の桜シーズンにツアーを打ちたかったので、企画したのがこちらのツアーです。

「じゃらん」様で売り出してみました。たった1日だけなので、果たして反応があるのかわかりませんが。ある意味実験です。何事もやってみないとわかりません。全ては経験ですから。

でも、この1本限りでは、仮に催行できたとしても大して売上にはなりませんから、ここからもっと連続的に実施していかねばなりません。なので、この信楽シリーズはひとまずじゃらんで売り続けていってみたいと思っています。

販売

いろいろ知らないことばかりで出発した無謀な私ですが、もっとも理解できていなかったこと。それは販売…でした。

ガイドツアーの作り方云々とか、商品の中身についての研究はそれなりにやってはきたものの、それをどのように販売する(集客する)ってことに頭が及んでいませんでした。

商品作ってホームページに載せて、SNSで発信すれば…くらいにしか考えてなかった。

そんな甘いわけないわな。

ただでさえマニアックな部類に入るであろうサイクリングツアーに参加してくれるお客様を集めるには、かなり広い範囲にPRしていく必要が実はあるってこと。

SNSで呼びかけるにしても、200人程度のフォロワーにリーチしても全く足りません。

おそらく5000人とか10000人レベルでリーチして数人参加してくれるかどうか?ってとこかと思います。

このあたりのことは、昨年末にやってみたイベントでSNS広告などをやってみてわかったことです。その時はFacebookにお金払って関西圏の5000人にリーチする広告を打ちました。で、3人くらい来ていただきました。ちなみに無料イベントでしたけどね。

宣伝方法にはチラシや、イベントPR、テレビやラジオ、フリーペーパー、プレスリリース等いろいろありますが、プレスリリース以外は結構な宣伝費が必要になります。

とあるフリーペーパー様の10cm角くらいのスペースに広告だすと15万円くらいと言われてました。サイクリングツアー1回の利益では、こんなの全然無理です。その割に確実性もいまいちな気がします。県外から来ていただくことを考えると、地域が限定されるフリーペーパーとかではあまり意味がありませんし。

ちなみに、昨年にいくつかやってみたツアーの中で、募集開始ですぐに予約が埋まった案件がありました。それは、とある観光協会の会員向けに用意された体験プログラムです。

当社もそこに2つのツアーを登録しました。いずれも参加費5000円です。なんと募集開始から1日でほぼ予約が埋まったのです。

この観光協会、普段でもかなりマニアックなツアーをしっかりとした金額で催行されており、コアなファンに支えられていたのです。

そんな観光協会が作った体験プログラムを集めた展示会的なイベントだけに、お客様は解禁前からパンフレットを眺めてどれに参加するか早いものがちで登録を待ち構えていたように感じました。

やっぱり元々趣向が明確なお客さんが集まっている場所に商品を持っていけば売れる可能性が高くなるということでしょうね。

その意味では、ただ単にホームページだけで発信してるだけでは、そもそもホームページのビュー数が少ない状況では、無人の地でPRしているようなものなんです。

結果的により多くの人にリーチするならば、やはり大手のサービスを頼らざるを得ないとの判断になってしまいました。というわけで「じゃらん」なのです。

あと、実は3月のツアーは催行中止になってしまいましたが、大手の旅行会社にも当社のツアーを販売していただいています。

それは大手の下請けといった形にはなりますが、その旅行会社様もマニアックなツアーが大好きな会員をたくさん抱えておられ、全国規模の会社なのでたくさんの方に知ってもらえるからです。

でも上記2つの方法には問題もありました…

旅行業としての会社の強みをどのように出していくのか?

上記2つの集客先はいずれも旅行業者です。じゃらんはOTA(Online Travel Agent)です。

なので、当社が請け負っているのは単なるツアーコンテンツ事業としての部分だけです。本来旅行会社は、そういったコンテンツや宿泊、移動手段を組み合わせてパッケージにするか、もしくはバラで販売し、手数料が主な収入になります。

当社が大手旅行会社の下でツアー事業をやったり、じゃらんというOTAにツアー販売してもらっている限り、それって残念ながら当社が旅行業である必要性はまったくないことになってしまいます。

実はそのあたりの業界的な仕組みが、ここに来てようやく理解できてきたところ…(遅っ!)。そんなことも知らずに旅行業者になるって言ってたんですよね。

でもようやく、元旅行業界で働いていた方や、現役の旅行会社の社長と話す機会が増えたこと、また旅行会社へのコンテンツ商談会などでの商談経験などを通して、少しづつ業界の仕組みがわかってきました。

旅行業界の商品流通の仕組みってものがあって、どうやらリテーラー、ホールセラー、サプライヤーって感じで役割分担があって、サイクリングツアーを提供する事業者はサプライヤーになるんです。もう少し簡単にすると、大きくエージェントとコンテンツサプライヤーって感じみたいです。(合ってるかな?)

リテーラーとは…

旅行業におけるリテーラーとは、個人・グループ、法人・団体などの旅行者向けに旅行商品を販売する旅行会社のこと。パッケージツアーの企画・卸・販売を専門に行うホールセラーに対して使われる。パッケージツアーの販売のほか、宿泊券や航空機、JR券などのチケット類の代理販売を行う。大手旅行会社のほとんどは、ホールセール機能は専門部署もしくは別会社にして、営業店舗はリテール専門としている。

JTB総合研究所・観光用語集より

ホールセラーとは…

旅行業におけるホールセラーとは、パッケージツアーを企画し、卸売りをする会社もしくはその組織のこと。ルックJTB の(株)JTBワールドバケーションズ、JALパックの(株)ジャルパックなどが代表的で、商品企画と販売の両方を行うメディア販売とは違い、不特定多数の消費者に広く流通させるため契約旅行会社に販売を委託している。標準旅行業約款でいう募集型企画旅行の主催会社であることから、旅程管理を行わなければならないほか、会社の責任として旅程保証特別補償、損害賠償の3つの責任を負う。

JTB総合研究所・観光用語集より

エージェントはまさに旅行会社のことです。

でサプライヤーは、交通などの事業者、宿泊業者、体験事業者、観光施設などです。

エージェントは自社のお客様に、これらサプライヤーのサービスを紹介し、販売し、送客することが仕事になります。

そして、私がやろうとしていたことは、このリテーラー+ホールセラー+サプライヤーを一人で全部ひっくるめようとしていたみたいです。ある種の中抜とか直販ビジネスに近い考え方のようにも見えますが、旅行商品の流通や販売の複雑さということを考えるとかなり非効率なビジネスの仕方なのかもしれません…。

とはいえ、実際に小さな旅行会社であっても、自社のファンをガッチリと抱えて、宣伝もDMくらいしか使わず(ただクラブ通信的なものなどを発行して、こまめに顧客とのコミュニケーションを取るようにしておられます)、割とマニアックで高価な自社企画ツアーを年に何本も催行している会社もありますから、顧客を自社でそれなりに抱えるようになれば、それも不可能ではないかとは思いますが…。まだ今の所はまず当社を知っていただく機会が必要なのです。

ただ、これは考え方一つだと思うのですが、当社の場合エージェントもできるし、サプライヤーにもなれるってことは言えるかもしれません。エージェントとして顧客を抱えるようになるまでは、ツアーサプライヤーとして振る舞い、他の旅行会社やOTAで販売することができるのは当社の強みではないかと。果たして強みになっていればいいですが。

まずはとにかく商品を作ることが第一。あせってツマラナイもの作ってもいけないけど、急がねば…。よし、がんばろ。

ということで、いろいろ焦ってどうすれば?ってなっているフナズシマルでした。ブログ書いてちょっと頭が整理できました。ありがとうございます…。