(あ~あ!あんなに大きな声を出して!)
ナイトは内心、ヒヤヒヤしている。
あんなことを言って、彼女を刺激しないのだろうか…と。
だがナイトのそんな気遣いも、この女には通用しない。
「へぇ~おまえの弱点は、あの子たちなんだ」
逆に興味をそそられたように、ニヤリと笑う。
(まずい!アイツの興味をそらさなくては!)
ナイトはパッと、彼女の前に立ちはだかると、
「そんなことはない!ただの…仕事だ」
強く言い切る。
「へぇ~そうかなぁ」
それがかえって、さらに彼女を刺激したようだ。
「それじゃあ…私が何をしようと、関係ないじゃないの?」
ヘラリと笑うと、バタバタと、アキがナイトに近づいて来た。
「ねぇ~そんなところで、何をしているのぉ?」
「その人は、だれ?」
「まさか…ナイトの彼女?」
ニヤニヤしながら、アキとユウジが、ナイトを見上げる。
「よせよ、みっともない!」
ただショータだけは、澄ました顔をして、止めようとする
けれど…
その目はやはり、二人の関係は何なのか?と、勘ぐっている
ようだ。
「何でもない」
「そうそう」
ナイトとルークは、四人に向かって、弁解しようとする
けれど…
彼女は振り上げていたカマを、杖のように突くと、
「あらぁ~可愛い子たちじゃないのぉ~
紹介してくれるかしら?」
ニヤニヤしながら、猫なで声を出す。
まるで、舌なめずりをしそうな勢いだ。