Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

Fieldwork782. 京都追儺式・吉田神社

2023年03月15日 | field work

 2月3日の京都の節分は、夏の祇園祭と双璧を成すといってよく、市中の多くの社寺で催事がおこなわれている。それは京都人の冬の楽しみであり、観光客は関心がないから偶然居合わせたらSNSに書き込みが増える。
 東京人は節分というと豆をまいて恵方巻きを食べるというステレオタイプ化されたイメージに染まっている。馬鹿の一つ覚えのように豆をまきゃよいというものではないし、恵方巻きはスーバーが考え出した販売促進行事だから伝統的意味はあっても生活習慣とまではゆかない。だから東京の節分のほどがつまんないものはない。
 
 知恩院の追儺式の解説をあげておこう。
「その年の年男が、七不思議の1つである「大しゃくし」を持って諸堂を回り、豆をまいて厄払いをします。
 この「大しゃくし」は長さ2.5m、重さ30㎏もある巨大な物で、年に1度、追儺式の時だけ使用されます。 このしゃくしは物を「すくう」という事から転じて、阿弥陀さまの「救い」を表わしているといわれ、この大きなしゃくしで衆生(しゅじょう)を救い取るという願いが込められています。
 たとえ三悪道に堕ちた餓鬼等でも救い取るという思いで、豆まきの際は「福は内」だけを唱和し、「鬼は外」とは言いません。 知恩院の節分は、厄払い、無病息災はもちろんのこと、阿弥陀さまのご本願に乗じて全ての人々が救われるよう祈る行事でもあります。」知恩院WEBサイト

 こうした疫鬼や疫神を払う儀式が物語化されており劇仕立て、あるいは狂言で表現され、幼稚園じゃないのだから「鬼は外」は言わない。
 底冷えがする京都の追儺式を徘徊するのも忘れがたい冬の記憶になる。この時期になると京都市内の社寺の催事予定を睨みながら・・・。
 東京人の好きな豆まきなら八坂神社で舞妓さんのまいた豆でもゲッとしようか(この豆は社務所で売ってるけどな・・・)。それが終わったら次は廬山寺の鬼踊りが東京人には受けるだろう。だが感染流行の最中で狭い境内が密になるので私はパス。壬生寺狂言も撮影できないからパス(今は境内の露店を撮影するバルコニーすら警備員が封鎖している)。だから私がお薦めする東京人コースはパスだな。
 そうなると北野天満宮の狂言、鎌倉時代から続く千本釈迦堂のおかめ福節分絵、或いは平安神宮の追儺式か・・。
 そう考えていたら昼寝をしていてゆきそびれた。結局夕方の吉田神社の冬の空気を吸いに散歩。ここは前日鬼老いの儀式があるが、豆を撒いた記憶はない。しかし豆を買うと福引きに参加できる。昔は一等賞がカラーテレビだったが今はなんだろうか?。
 吉田神社は、日本の伝統意匠を感じさせるところが撮影者向き。大元宮まで続く夜店の列も愉しいが、今年は出店者が少ないのはやはり新型コロナの影響でしょう。
 3日の夜11時から投げ込まれた昨年のお札や縁起物の山に火をつけて火焚祭になる。もちろんこちらも過去に撮影したのでパスしよう。

節分・吉田神社 4K
SONYα6600、E18-135mm/F3.5-5.6 OSS


北野天満宮追儺式

千本釈迦堂おかめ福節分絵

平安神宮追儺式

吉田神社お火焚き
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