のび太の新恐竜×組織開発(ネタバレあり)
今年もドラえもんの映画(のび太の新恐竜)を、母と娘と3人で観に行きました。
お腹の子(妊娠28週)は、恐竜の可愛い鳴き声にやたら反応してました。
娘の妊娠中は、劇団四季のライオンキングを観劇したのですが、娘は敵が歌うシーンに反応してました。
8年前に比べると私の体力はガタ落ちです。映画館で座っているだけなのに、ほんま疲れました。しかし、映画の内容は、私がいま関心を持っているテーマ(組織開発)と重なっていて、すっごく楽しめました。
以下ネタバレで、ほぼほぼ自己満足的なまとめになります。もしよければ、読んでください。
のび太と恐竜(キュウ)の課題
のび太と恐竜には、それぞれ課題がありました。
のび太は勉強も運動もグダグダなんですけど、今回の作品では逆上がりが課題に設定されていました。恐竜の方は、空を飛べないことでした。
のび太は学校で、恐竜は仲間たちに、
弱さ(失敗)を受け入れてもらえなくて、自己嫌悪になります
のび太は、恐竜に「君なら空を飛べるから」と励まし続けました。飛べるようになれば、仲間にも認められ、幸せに暮らせるようになることを心から願って、彼を応援しました。
そして、恐竜の頑張る姿をみて、のび太自身も苦手な逆上がりの特訓を始めました。
このペアは、互いに弱さをさらけ出し合える関係に
ひとり(1匹)だと、心が折れたり、くじけてしまう状況でも、何があっても見守ってくれる存在がいると、不思議と頑張れちゃうんですよね。
私は胃がんの時がそうでした。家族や友人、医療関係者の存在に、めちゃくちゃ救われました。とくに手術後、何にも出来ない寝たきりの私に対して、心配し、世話をし、回復を願ってくれました。
自分の弱さを安心して出せる環境(関係)があるかどうか
このことが、人間(恐竜)が弱さ(苦手なこと)を克服し成長するための起爆剤になるのではないでしょうか。
新恐竜の〈新〉が意味すること
のび太が応援していた恐竜は、同じ種類の恐竜よりも身体つきが小柄で、尻尾や羽の形体も少し違っていました。それで、他の仲間のように、うまく飛ぶことが出来なかったのです。
それでものび太の支えがあり、切羽詰まった状況にもなり、必死のパッチで最後は独自の飛び方で空に羽ばたくことができました。
その飛び方ってのが、なんと鳥類の飛び方だったんです。
この映画の設定では、恐竜は隕石によって滅んでしまうのですが、ある恐竜の種族が鳥類へと進化をとげて、現在も残り続けているというオチでした。
1匹の努力が、種としてバージョンアップを成し遂げちゃったということです。
新恐竜=鳥類
私は、この展開にゾクゾクきちゃいました。
ソサエティ5.0で活躍する新人間
人類も同じ過程を歩んできています。
狩りから
稲作へバージョンアップ
さらに、工業化を成し遂げ
現在(ソサエティ4.0)は、スマホをはじめ、さまざまな場面で情報化の恩恵を受けています。
で、もう少ししたら、未知なる新しい社会にまたアップデートされるようですね。
(スライド画像は坂本良晶さんからカリパク)
社会とは、人間の集合体
のび太の新恐竜みたいに、私たちの誰かが新人間にならなきゃ、新しい社会はやってきません。
しかし、情報化社会になっても、狩猟を楽しむ人がいたり、農業や工業がなくならないように、一気に全員が新社会の生き方をするわけではありません。
新しい生き方をする人間(新人間)の割合がジワジワ増え、主流派となった時に、ソサエティ5.0が達成されると私は考えています。
私は新人間になりたいのかなぁ
まだ漠然としていてよく分かりませんが、何か未来の社会に心が惹かれ憧れる感覚はあります。
娘たちの世代は、純粋な子ども時代に、このような映画を観て過ごしたり、未来の社会で活躍できる人材になれるよう、新しい教育を受けていきます。
多くの日本の組織は、公民問わずソサエティ3.0の価値観のままです。人間は一人では、なかなか成長できません。互いに弱さを受け入れたり、おぎない合える環境(関係)が、成長や発達をうながしてくれます。
私たち大人ができることは、より良いコミュニティになるように、日々、自分の周り(家族や職場や地域)を維持していくことではないでしょうか。
それが組織開発だと考えています。
【参考文献】
なぜ弱さを見せあえる組織が強いのか ― すべての人が自己変革に取り組む「発達指向型組織」をつくる
- 作者:ロバート・キーガン,リサ・ラスコウ・レイヒー,中土井僚
- 発売日: 2017/08/09
- メディア: Kindle版